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2005/09/10(土)
(オデオン座)
徳島県脇町にあります昔ながらの劇場です。
全盛期が昭和30年代かなと感じる場内は当時の雰囲気のまんまです。このような劇場は当時どこの町にもあり、
私が生まれ育った漁師町にもありました。小学生のころ母に付き合わされ自転車の後ろに乗っかってよく通いました。
映画が多かったのですが、主役の華やかストーリーに入り込み夢の世界を共有できたのでしょう。
自転車の荷台でつかまる独身母の服はいつもよりおしゃれだったように思います。
テレビがほとんどなかった時代の動く映像と迫力音響は人生を一変させるほどの元気をくれる感動があったでしょう。
生の演劇や演奏のときは町中の人が集まり、劇場がだんじり疾走する秋祭りの神社境内のような賑わいでした。
今へと続くそんなハイカラ時代のはしりに父と知り合い私が生まれたんでしょう。
そんな劇場はもうなくなりましたが、昔のまんまの秋祭りには懐かしんでいるのでしょう必ず出かけています。
この50年あまりの世の中の激変ぶりを通り過ぎ感じてきた世代には「おとぎの国」実感ですよね。
でも昔を知らない子供たちには普通で当たり前の時代なんですよね。あぁ諸行無常(時代はどんどん移り変わる)
そのオデオン座で今晩オカリナとハープの演奏を聴いてきました。
オペラと同じようにマイクなしですが、現代音響設計の微塵もない場内に心地よく響き渡っていました。
結局は器でなく奏者の技量なんですよね。
技量のある人はリハーサル時に劇場特性読み「銭湯のようだ」とクレセンドうまく使い残響処理みごとでした。
いろんな演奏会催しにバリバリ使えるなと、この劇場気に入りました。宝を持っているじゃないか脇町。
愛媛にも「内子座」がありますね。
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