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2005/06/19(日)
(日和佐から室戸岬まで75キロを24時間以内で歩いて室戸山を登る)
お昼まで仕事して、午後より3週間ぶりの休みとした。
あぁ、これでまた売上減るのかと100%歩合制の商売人は辛い。
室戸岬に車を置き、バスで甲浦まで戻り、さらに鉄道で日和佐まで戻ってスタートする予定だった。
しかしなんと次男がこの日は仕事休日になっていたのを朝知り、「明日は父の日〜やし」「ガソリンするし〜」「こんまい(子供)ころよう室戸で遊んでやったし〜」と
いろいろアピールしてバス鉄道の代わりを頼み込んだ。2台で出発し2.5時間で岬着。車を置き、次男の車でユーターン日和佐に1.5時間で戻る。
室戸への海岸沿いは出会い別れなど想い出多きところである。特に暑い夏が好きで、綺麗な浜辺がたくさんあり海パンを常備して5月頃からよく泳ぎ、キャンプし、よく語った。
息子もこんな遺伝継いでいるのか、よく遊んでやったこの地へふら〜とドライブするようである。
18(土)16:50日和佐薬王寺前を意気揚々と南向け出発した。
5分もいかないところに道の駅日和佐が立派に出来ている。こんな施設があちこちにあるので旅人にはとても便利だ。
17:40日和佐トンネル690m、一段高い分離歩道ができて歩行も恐くなくなった。ここの歩行者照明は人を感知して2灯ずつ次々と点いては消えるハイテクだ。(先の県境トンネルもだ)
19:55牟岐駅交差点、15キロを3時間といいペースだ。駅で休憩したとき運賃表を見ると日和佐から280円、歩きの労力に比べれば安過ぎだ。車に5人乗りなら一人あたり30円ぐらいでもっと安い。
こんな効率の悪い徒歩をなぜするのか。それは歩く速度だと視野が広がり周りがよく見えるし、違った景色も見える。これは精神的にも言えることだろう。
しかしときどきこののろまに、なんでこんなことやってんだろうとこの贅沢に余裕がなくなるときもある。
沿線で漁業や農業、いろんな商売の人の姿を見て、みんな懸命に生きるため働いているんだ。
仕事に立派だのしょーもないなど上下なんてなく見合う対価内で充実の優しい社会生活すれば子供や周りの人の模範になる。
しかしうまくいかず廃墟施設もあるが、これらに携わった人はふっきれて一回り精神的に大きくなり人の気持ちも分かる新しい生活を始めているだろう。
経済面では人間上下関係はある。いまだけだとは知らず成功者はモノ言うし語る。これから食い物にされるとも気付かず。
でもこれで経済いいんでしょう。人を世代を次々と替えて回転していますから。このことに気付くのは男は晩年、女は出産時でしょう。
なんでこんなこむづかしいこと考えて歩いてんの、つまづいてこけるよ。
21:10さばせ、22:30海南街入り口、ジュースやドリンクなど自販機で5本目。0:40県境宍喰のサンクス、ほんの少し先の道の駅で休憩、車中泊の65回目の松山の先達遍路さんと話す、止まると寒い1:20出発。
2:00ちょうど中間地点の甲浦白浜海水浴場の立派で清潔なトイレとシャワー施設の長椅子で大休憩。ここまで9時間54000歩といいペースだ。このぶんだと18時間で到達かとあまい考え。
4:05出発、父の日頑張るぞい。
5:40野根川先の伏越ノ鼻岬手前「室戸岬32キロ」看板、ひぇ〜まだこないある。車なら30分と思えるのに。
これから先10キロ自販機も家もほんとなんにもない区間が続くが、7:10真ん中あたりの法海上人堂下道路沿いにホースで沢の水が導かれている。
8:40入木(民家現る)、10:00佐喜浜町漁港近くのスーパーフェニックス店頭ベンチで買い食い50分間。国道に出ると室戸岬まで17キロ看板、見て笑うしかない。
13:15椎名海岸で万歩計100000歩、0に戻る。もうここらへんから自販機見ては元気でそうなジュースを手当たりしだい岬までに10本は飲んだ。最後の馬力にと野根まんじゅうを買いその場で食べ、お茶をもらった。
歩幅が狭くなりぐっとスピードが落ち、杖にもたれかかり、休憩の繰り返しのバテバテだ。知った地理だけに次がなかなか来ない。深層水工場群のところは這っていた。
あともうちょっとの御蔵洞まで来て歌が出た。♪「F私はあんたを忘れはEmしない」「Am誰に抱かれても忘れはEmしない」「FきっとG7最後のEm恋だAとDm思うからG7sus4 G7」
ラブ・イズ・オーバーである。さっきまでのじたばたはなんなんだぁ、のんきなおっさんである。苦しみを乗り越えると開き直りとも思える楽が訪れた。
にわかに修行で悟りなんてことはないだろうが、ちょっと垣間見た気がした。
15:50室戸岬中岡慎太郎前着、75キロ23時間113900歩。
その後に室戸山を駆け登り(16分)駆け下る(18分)、途中重い荷物を担いで登るバテバテおばさんを追い越しとすれ違で声かける(プラス2キロ)。
赤マジックで地図上を辿ると75キロ3秒の距離。バテバテで23時間かかり、万歩計は113900歩刻んだ。
(ダイソー100円マップより低解像で部分引用)
「あっちへいくんよ」日和佐の薬王寺前からスタート。
苦難の道になるというのにニコニコ顔の旅に出る嬉しさがにじみでてます。
(観光客に撮っていただきました)
嫌というほどこの白線を見続けました。
ほとんど歩道がありましたが、ないとこはブンブン飛ばす車との境界となり恐い恐い。
疲れで足がもつれて車道側に転倒などしたら大変。(山道と違って今回こけたのは0回でした)
コンビニ支配の及ばない佐喜浜の町、朝早くから開いていた昔ながらの店にて、弁当は日曜日は休みということで、空腹の目にとまったものをランダム買い。
店主がお湯を注いでくれ、店頭のベンチで満たす。
ヌードル2つスープもぺろり、乾いた身体にビール、お茶、栄養剤と水分はいくらでも入る。
国道から100メートルほど入った漁港近くの旧道沿いの店で、その店名はハイカラに「フェニックス」。
(ハイカラもフェニックスも古〜と言われそうな表現だが当時はモダンだった。また古〜)
室戸への道は、あれが岬先端かと思ってそこに着くと向こうにまた現れ、同じような景色が繰り返される。
(曇り空で映りはイマイチですが2048×1536の300万画素解像度をスクロールでどうぞ)
画面にカーソル乗せると説明でます。







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