富士吉田市の上吉田の南限にあたる諏訪森(すわのもり)、目の前にそびえ立つ富士山を背に冨士浅間神社が鎮座しています。うっそうと茂る樹齢数百年の杉木立と苔むした石灯籠の間を通り抜けると、朱塗りの大鳥居(木造では日本一・高さ17.7メートル・昭和27年建立)の下をくぐり数段の階段を上ると本殿の前に出ます。この冨士浅間神社は、富士山の大噴火を恐れる人々の心を静めるために、垂仁天皇の御代に勅令をもって火山鎮護の神「木花開耶姫」を祀ったのが始まりとされています。古来より富士山と深く結びついてきた神社では、毎年6月30日のお道開きの神事が境内の登山門で行われます。また、8月26日のお山閉いの祭り「吉田の火祭り」もこの神社の秋祭りの行事として催されます。本殿の祭神は、木花開耶姫(このはなさくやひめのみこと)・彦火乃瓊瓊杵命(ひこほのににぎのみこと)・大山祗命(おおやまずみのみこと)の三神が祭神として祀られています。本殿に向かって左側に手水舎があり、青龍の口から湧き出る神泉は、ここから3キロは離れた泉から引かれているとのことです。
冨士浅間神社の神水