有楽町駅頭に情宣決起
寺尾反革命差別「無期懲役」判決から37年目の10月31日、反戦・全学連の部隊は、東京高裁・東京高検の直近であり、首都中枢部に迫るJR有楽町駅日比谷口駅頭に登場し情宣闘争に決起した。
午前9時半過ぎ、有楽町駅日比谷口に登場した反戦・全学連の部隊はすぐさま青ヘル・青ゼッケンを身にまとい横断幕を掲げ隊列を整える。駅頭を行き交う労働者が一斉に注目する中、高らかにシュプレヒコールが響き渡る。早速ビラまきを開始する。アジテーションが「寺尾反革命差別判決37ヵ年を怒りも新たに徹底糾弾しよう」「狭山―第三次再審に勝利しよう」「石川氏とともに闘おう」と訴える。ビラが次々と手渡されていく。
有楽町駅頭は平日の午前中とあって、出勤する労働者や、荷物を抱えて通り過ぎる配送の労働者、学生などが忙しそうに行き交う。多くの労働者が横断幕を見上げる。注目を集める中、アジテーションは、寺尾反革命差別判決が司法―国家権力による差別捜査とデッチ上げ不当逮捕を全面否定し、被差別部落への予断と偏見に貫かれた判決であることを暴露しながら、石川氏の無実を勝ちとる闘いにともに決起するよう訴えた。ビラを手に受けとった労働者は足を止め横断幕に注目し駅へと向かう。信号待ちをしながらビラを読む。さらにアジテーションが訴える。有楽町駅前はまさに情宣部隊と労働者人民が狭山闘争を通して一体化した場となりつつあった。その状況に焦りの色を見せ始めた私服公安どもが、弾圧を仕掛けてきた。「道路使用許可証を見せろ」「まだやるつもりか」「情宣をすぐに止めろ」と恫喝してくる。強制的に止めさせようとする私服公安・警察権力の排除攻撃に対し、われわれは一歩も後退することなく、敢然とその後も情宣行動を継続した。そして最後に寺尾反革命差別判決37ヵ年糾弾のシュプレヒコールを轟かせ反戦・全学連の部隊は情宣闘争を貫徹した。
第三次再審闘争は請求から丸5年が経過し、重要な局面を迎えている。9月28日には8回目の「三者協議」が開催されている。この「三者協議」に先立ち、弁護団は8月9日付けで東京高裁に意見書を提出している。この意見書は7月12日付けで東京高検が提出した「開示の必要性はない」とする意見書に反論したものである。同時に再度スコップおよび自転車(被害者が乗っていたとされる)の指紋検査報告書の提出、万年筆・カバン・腕時計など「秘密の暴露」に関する証拠開示を求めている。8回目の「三者協議」では開示されるのではないか、との予想がされていた。しかしながら、東京高検はまたもやスコップの指紋検査報告書など「不見当」と言いなし、証拠開示に応じるそぶりはまったくなく、居直り続けている。これに対し東京高裁・小川が検討を促しているが、まるで台本でもあるかのごとく、この間のやり取りは同じである。
第三次再審棄却策動を粉砕し、狭山闘争の勝利へ
次回12月に予定されている第9回目の「三者協議」に向けて弁護団はさらに証拠開示を迫っていくとしているが、そもそも重要とされている証拠がことごとく「不見当」というこの回答こそが東京高検が証拠を隠し持っていることを如実に物語っているというものだ。開示をすれば石川氏に「ウソの自白」を強制し、証拠を捏造したことが明らかになることを恐れた司法―国家権力の策謀でしかない。「三者協議」開始から門野、岡田、小川と東京高裁の裁判官がどんなに代わろうとも一度も事実調べが行なわれていない。司法権力がどんなに繕おうとも「部落民である石川が犯人」とする予断と偏見に満ちた考えは石川氏が不当逮捕されてから48年たった今も変わりはない。小川は東京高検が証拠を隠し持っていることを百も承知でいつ棄却決定を打ち下ろそうかと虎視眈々と時期を伺っているのだ。石川氏は10月付けのメッセージで検察側の態度に対し、「証拠開示の関連性、必要性に関する判断は、検察官の専権事項の如く述べられた旨知らされ、憤慨している」「この機を逸したら私の再審開始は永久に鎖(とざ)されて終うのは火を見るより明らか」と怒りを爆発させ闘いへの決意を明らかにしている。何としても石川氏のこの怒りに燃えた無念さと不退転の決意に応えていかなければならない。狭山闘争は、国家権力を追いつめてきた戦闘的闘いの地平を一歩も後退させることなく、さらに前進させていくことなしには勝利を勝ちとることはできない。東京高裁、東京高検に全証拠開示と事実調べを迫る闘いを叩きつけ、いかなるペテンも居直りも許さない闘いを実現していかなければならない。
第三次再審が重要な局面を迎えている今こそ、司法―国家権力に対し徹底した糾弾を叩きつけていかなければならない。部落解放同盟内社民・こえ派の狭山闘争幕引き策動を突破し、〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の旗幟を鮮明に、階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争を爆発させ、第三次再審棄却策動を粉砕しよう。司法―国家権力への「公正・中立」の幻想を一切捨て去り、弁護団の準備する新証拠をも武器としながら、第三次再審闘争勝利、狭山闘争の勝利へと進撃していこう。
朝鮮反革命戦争突撃下、日帝・野田連合政府が目論む「人権侵害救済法」の制定を粉砕しよう。全国で激発する部落差別事件に対して徹底した差別糾弾闘争で闘おう。部落解放同盟内社民・こえ派の推進する「告訴・告発」方針を踏みしだき、融和主義を粉砕しよう。戦争へと突き進む日帝・野田連合政府を打倒し、部落解放運動の革命的飛躍・前進を勝ちとろう。
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