京高裁進撃デモへ結集しよう
解放派と5・23闘争実行委員会は12月1日、三河台公園より東京高裁へ徹底糾弾のデモンストレーションで進撃し、日比谷野外音楽堂で開催される狭山中央集会で無実の部落民=石川一雄氏に合流する闘いを闘いぬく。全ての戦闘的部落大衆と労働者人民は共にこの闘いに結集されることを訴える。
狭山―第3次再審闘争は、第9回目の「三者協議」を目前に控え、重要な局面を迎えている。2006年の再審請求から丸5年、「三者協議」開始から丸2年が経過し、いつ決定が出されてもおかしくない状況へと突入しているのだ。9月28日には、第8回目の「三者協議」が行なわれたが、この時検察は弁護団が請求している証拠開示についてまたもや「不見当」とする意見書を平然と出してきている。5月、そして7月の「三者協議」に続いての証拠開示の拒否である。この間、提出されたのは当時死体発見現場である「芋穴」を調査した鑑識課の技師に聞き取りを行なった際「後にやった、陰性だった」と走り書きがある報告書など3通だけだ。第7回目の「三者協議」では「弁護団の提出した証拠は新規明白性がなく、証拠開示の必要性はない」とする意見書をぬけぬけと提出し、昨年提出した36点の証拠で全て終わりにしようという意図を明確に持った対応に出てきている。東京高裁・小川は証拠開示を頑なに拒否し続ける検察に対し「経緯を踏まえて再考」「再検討を要求」などとあやふやな対応でごまかしながら、検察側の証拠隠しを容認し続けている。石川氏は9月29日の拡大狭山活動者会議と「住民の会」の交流会において「8回目の協議が終った。一向に進展しない状況に昨晩は一睡もできなかった」「狭山事件は部落差別に基づく冤罪であり、仮出獄から18年が経過した。高裁前の情宣活動を続けてきて期待したががっかりした。それでも、再審無罪の勝利をめざしあきらめず闘っていく」と期待に反した結果に無念を滲ませながらも、10月付けメッセージで「『無罪・勝利』までとことん闘い抜く」と東京高検の不当な開示拒否に対して不退転で闘う決意を明らかにしている。石川氏のこの決意に何としても応えきっていかなければならない。
東京高検がまだ多くの証拠を隠し持つことを承知の上で、東京高裁・小川は事実調べを行なおうとしていない。小川は検察の出方を見据えながら虎視眈々と第三次棄却を狙っているのだ。弁護団は10月4日付けで東京高裁に対し、①スコップ関係、②殺害現場関係の「証拠開示勧告申立書」を提出しているが、12月に予定されている9回目の「三者協議」に対して、甘い幻想を抱いてはならない。改悪「刑事訴訟法」を盾にますます「三者協議」の「密室化」が進んでいる中で、いつ「三者協議」を反故にされ第3次再審が棄却されてもおかしくない状況なのだ。決して油断してはならない。
司法―国家権力にありもしない「公正・中立」を求めるのではなく、徹底した差別糾弾で闘うことこそが勝利を勝ちとる唯一の道だ。石川氏無実を明らかにする証拠を隠し持つ東京高検、第3次再審棄却を目論む東京高裁・小川に対して徹底糾弾の闘いを叩きつけ第3次再審棄却策動を粉砕しよう。
狭山闘争の歴史的勝利を勝ちとれ
部落解放同盟内社民・こえ派は今年も、10・31闘争を放棄した。戦闘的部落大衆を先頭に担いぬいてきた狭山闘争の闘いの日である10・31闘争を完全に放棄したのである。その上で、今回の集会後のデモは「公正な証拠開示の法制化を求める請願署名」を国会に提出したうえでの国会請願デモとなっている。「三者協議」に期待を膨らまし、「司法の民主化」を叫びながら、狭山闘争総体を切り縮めまさに完全な幕引きへと向かうための策動に他ならない。司法権力の言いなりに「密室化」を容認した結果「三者協議」は白紙へ戻る一歩手前の段階まで後退しているのだ。
再度確認しなければならないのは、狭山闘争にとって10・31闘争は歴史的な結節点であるということだ。10・31寺尾判決は、現在の確定判決であり、そうであるが故にそれ以降、10・31闘争は、国家権力による部落差別を徹底糾弾する闘いとして闘い抜かれてきているのだ。狭山事件は捜査、取調べ、裁判の全ての過程において許しがたい部落差別に貫かれている。狭山闘争を単なる「冤罪事件」として路線化することは、石川氏の血叫びと命をかけた闘いを制動・抹殺し、果ては部落解放運動のファシズム融和運動への転換攻撃に屈服するものである。部落解放運動内社民・こえ派の狭山闘争幕引き策動を許してはならない。
第3次再審闘争が重要な局面を迎えている今こそ、戦闘的部落大衆を先頭とする階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で司法権力に対する攻勢をさらに強め、第3次再審棄却策動を実力で打ち砕いていかなければならない。狭山闘争は、国家権力を追いつめてきた戦闘的闘いの地平を堅持・発展させ闘わなければ勝利することはできないのだ。石川氏の無実は揺るぎのないものであり、裁かれるべきは国家権力である。実調べ一つ行なわず、石川氏の無実を百も承知で反革命差別判決・決定を打ち下ろし続ける司法権力、今なお全証拠を隠し持つ検察当局に対し、徹底糾弾の怒りを叩きつけ、闘いの大爆発を勝ちとろう。「冤罪」路線、「署名活動」を前面に押し出し、「司法の民主化」をかかげながら狭山闘争総体を切り縮めている部落解放同盟内社民・こえ派の狭山闘争幕引きへの制動を突破しよう。〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の闘いの基調を鮮明にしながら、階級的共同闘争を力に、司法―国家権力に対し実力闘争・武装闘争を叩きつけ、第3次再審闘争勝利、狭山闘争の歴史的勝利へと進撃しよう。
革命的部落解放運動の飛躍・前進を勝ちとれ
野田連合政府は、朝鮮反革命戦争突撃下、部落解放運動解体攻撃を一気に推し進めようとしている。そのために、部落解放運動の生命線である差別糾弾闘争の解体攻撃を強め、批判の強かったメディア規制を盛りこまない「人権侵害救済法」基本方針を発表し、来年通常国会での成立を画策している。
「人権侵害救済法」は、「差別か否かはすべて国家が裁く」「人権委員会以外の人間が差別糾弾闘争をやれば弾圧する」というものであり、差別糾弾闘争を根底から破壊し、戦闘的部落大衆の闘いを弾圧し、激発する差別事件に対しても〝死の沈黙〟を強制せんとするものである。まさに、部落解放運動の戦争翼賛運動=ファシズム融和運動への転換攻撃であり、戦争遂行のためには、部落民を差別と迫害の渦に叩きこんでもかまわないとする反革命「法」案なのだ。差別糾弾闘争の地平を破壊する「人権侵害救済法」の制定を決して許してはならない。
資本主義社会の危機の深化のなかで、部落差別はますます拡大・再生産され差別事件は依然後を絶たない。差別落書き、差別発言、土地差別調査、インターネットでの差別書き込みなどが激発している。「在特会」の副会長なる輩は水平社博物館前で悪質極まりない差別発言を行ない、その一部始終を自己の動画サイトで流布するという前代未聞の差別行為を強行している。この事件に対し部落解放同盟内社民・こえ派は「名誉毀損」で提訴している。差別事件に対して、徹底した差別糾弾闘争で闘いぬくことでこそ、部落差別の根底的廃絶を勝ちとることができるのである。部落解放同盟内社民・こえ派による「告訴・告発」の方針化は差別糾弾闘争を破壊し、差別者を擁護させ、部落差別をよりいっそう拡大させるだけだ。部落解放同盟内社民・こえ派の「告訴・告発」方針を踏みしだき、差別糾弾闘争の復権を勝ちとろう。部落解放運動の革命的飛躍を切りひらけ。
東北・関東大震災による被災労働者人民への支援を強化しよう。すべての原発の廃止と、日帝の核武装を阻止しよう。中東反革命戦争への参画強化と朝鮮反革命戦争突入を狙う野田政府を打倒しよう。
差別主義反革命革マルを解体・絶滅し、差別主義日共・全解連(現、全国地域人権運動総連合)、右翼ファシスト、融和主義を粉砕し闘おう。
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