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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

10・23 首都・東京で反帝―国際連帯全国統一行動が爆発
〈東京〉 (994号1面)

 連帯アピール、連帯あいさつ

 10月23日、正午より恵比寿公園において反帝―国際連帯全国統一行動の集会が闘いぬかれた。首都圏からそして宮城県から内戦勢力の仲間たちが続々と公園に結集した。全国統一行動を呼びかけた東京・山谷日雇労働組合は組合員を先頭に多くの山谷の仲間たちとともに集会に合流した。

 集会は、仲間の力強いシュプレヒコールで幕を開けた。司会を担当するのは東京・山谷日雇労働組合の仲間だ。司会の仲間は、「世界大恐慌爆発情勢の深化に対して、米帝―帝国主義はますます凶暴な反革命戦争にうって出ようとしている。世界のいたるところで労働者人民の命がけの闘いが燃え広がっている。国際反戦デーとして本日の闘争を国家権力、右翼ファシスト、革マルによる敵対・破壊を許さず、集中して戦闘的にうちぬいていこう」と宣言する。

 全国で闘う諸人士・団体が10・23闘争に熱烈な連帯メッセージ(別掲)を寄せている。まず集会の冒頭、司会の仲間がこれを代読、紹介した。反核燃闘争を闘う仲間、女川原発反対同盟・代表 阿部宗悦氏、日本キリスト教改革派亘理教会牧師 林茂雄氏、「障害者」解放運動活動家、部落解放運動家、在日朝鮮人活動家、日本原基地地元反対派農民 奥鉄男氏、沖縄反戦労働者、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会の連帯アピールが読み上げられると闘争に参加した仲間たちは拍手と「よし!」の歓声を上げる。

 続いて連帯のあいさつを受けていく。
 全国反戦の同志は「全世界で労働者階級の怒りが渦巻いている。帝国主義の中枢・米帝足下でも闘いが爆発している。実力闘争・武装闘争の質をもった国際連帯の闘いを貫いていかなければならない。野田連合政府は東北・関東大震災を口実とした大増税の攻撃に突撃している。野田連合政府を打倒し、震災・原発事故で苦闘する被災労働者人民を支援する闘いを強化していかなければならない。右翼ファシスト撃滅、反革命革マル解体絶滅の闘いに決起していこう」。
 全学連の同志は「全国統一行動に決起している全国の仲間の闘いと結びつき、今日の首都中枢での闘いを爆発させていこう。全学連は今秋期、学園祭闘争をやり切り、戦闘的学生を全学連の旗の下に結集させていく。全学連定期全国大会の大成功をかちとっていく。日帝足下においてプロレタリア革命、世界革命の突破口をこじ開けて、歴史的事業の先頭に立って闘いぬく」。
 連帯のあいさつに参加者全員が拍手で応えていった。

明大学生会中執・学苑会中執が基調を提起

 明治大学学生会中執・学苑会中執の仲間が闘争の基調を提起した。
 「10・22―10・23反帝―国際連帯全国統一行動の課題の第1は、中東反革命戦争を粉砕することだ。アフガニスタン、イラクでは労働者人民の怒りが反占領武装闘争として爆発している。『撤退』戦略を掲げた米帝―帝国主義を『ドロ沼の戦況』に引きずりこんでいるのだ。米帝―帝国主義は中東でのさらなる戦線拡大の衝動を強め、イラン反革命戦争の開戦やチュニジア、エジプトでの独裁政権打倒の拡大に対して、中東―アラブ諸国への反革命介入をも強めている。中東―アラブ諸国労働者人民の反政府決起に連帯し、帝国主義の反革命介入を粉砕しよう。日帝の中東派兵の拡大、対イラン反革命戦争参戦を許さず闘おう」。

 「課題の第2は、朝鮮反革命戦争粉砕の闘いに決起していくことだ。朝鮮反革命戦争突入の一触即発の危機が続いている。日・米・韓の臨戦態勢がますます強められている。日帝は、自衛隊を朝鮮半島に能動的・機動的に投入し、朝鮮反革命戦争に雪崩れ込もうとしている。朝鮮反革命戦争突入時は日本階級闘争の決戦だ。反朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)―反共・排外主義煽動を突破し、 日帝の朝鮮反革命戦争突撃を全力で粉砕しよう」。

 「課題の第3は、野田連合政府打倒・日帝国家権力解体の闘いに総進撃することだ。野田は米帝・オバマとの会談で『日米同盟の深化、近代化』を確認し、沖縄・名護新基地の建設に踏み込もうとしている。沖縄労働者人民と連帯し、普天間基地解体、名護新基地建設を阻止しよう。南スーダンPKOへの自衛隊派兵策動を許さず、海外派兵の拡大を打ち砕こう。財政破綻が間近に迫るなか、野田連合政府は『復興増税』に続き消費税増税をねらい、労働者人民からの大収奪に突き進んでいる。農・漁業、中小零細企業を壊滅させ、大企業延命のため『環太平洋パートナーシップ協定』(TPP)参加を強行しようとしている。福島原発の大事故に開き直り、停止中の原発の再稼働、原発輸出を推進しようとしている。東北・関東大震災による被害はすべてが日帝ブルジョアジーの階級支配がもたらした『人災』だ。『労働者自身の協同組合工場』をも展望し、労働者人民の手に全生産を掌握するために全力で闘っていこう。被災労働者人民への現地支援をやりぬき、戦争と大増税の野田連合政府を打倒し、日帝国家権力解体へと進撃していこう」。
 10・23闘争の基調が読み上げられ、全体の拍手で確認された。

各団体が決意を表明

 最後に実行委員会に結集する仲間からの決意表明だ。
 部落解放を闘う神奈川県地域連合労働組合の仲間は、闘う部落民・野田和美氏の連帯アピール(別掲)を代読したうえで、「石川氏は、今年中の再審開始決定を目指して奮闘してきたが、進展しない三者協議に対する怒りを燃やしている。石川氏は新証拠をも武器に無実を晴らす、との一念で不退転の決意を明らかにしている。石川氏の無念と怒りをわがものとして、われわれは一二・一東京高裁を徹底糾弾する独自デモに決起し、日比谷野音での狭山中央闘争に合流していく」。

 「障害者」解放戦線で闘う仲間は、「本年の宇都宮病院糾弾闘争において自分の『病い』と『障害』を明らかにした。これ以降、日帝国家権力は私に差別言辞を吐いて罵倒してきた。この差別は全ての『病者』『障害者』への差別だ。この差別攻撃に絶対に屈服しない。『心神喪失者等医療観察法』『障害者自立支援法』『脳死―臓器移植法』改悪など戦時『障害者』抹殺攻撃と対決し闘いぬく。山谷にも多くの『精神病者』の仲間がいる。そうした仲間と連帯し、「障害者」差別と闘っていく」。

 日本「本土」で沖縄人民解放闘争を闘う仲間は、「野田政府になって、沖縄米海兵隊の名護新基地建設の攻撃が激化している。防衛省は工事着工の前提となる『環境影響評価書』の年内提出をブチあげている。これを許さず闘おう。自衛隊の沖縄・与那国島配備の計画を現地労働者人民の闘いと結びつき阻止していこう。11月に強行されようとしている山梨県北富士演習場での在沖米海兵隊の実弾砲撃移転演習を粉砕していくため現地闘争に決起しよう」。

首都を席捲する戦闘的デモ

 東部朝鮮史研究会の仲間は、「朝鮮反革命戦争のため、10・13米韓首脳会談では『米韓多元的戦略同盟』を打ち出し、また米韓空軍による爆撃訓練も強行されている。日帝もまた反革命臨戦態勢形成と参戦をねらっている。朝鮮反革命戦争突撃と呼応した右翼ファシスト『在特会』などの跳梁を許さず、撃滅していこう。韓国においては反戦闘争、労働運動が前進している。李明博政権打倒へと決起する韓国労働者人民と連帯し、在日朝鮮労働者人民との連帯を強化していこう」。

 「『有事法制』に反対する宮城県実行委員会」の仲間は、「大震災下での被災労働者人民支援を呼びかけた宮城県地域連合労働組合とともに現地で支援活動を担ってきた。この間の全国からの現地集中に感謝し、これからも支援運動の継続を呼びかける。九・一五青森県六ケ所への高レベル核廃棄物搬入阻止闘争を闘った力で、六ケ所再処理工場の操業開始と原発の再稼働を許さず、日帝の核武装を阻止していく」。

 反安保労研全国センターの仲間は、「日本の労働者がベトナム労働者人民虐殺の戦争を阻止するためにデモや政治ストライキで起ち上がった『国際反戦デー』の地平を引き継ぎ、朝鮮反革命戦争突撃の野田政府打倒、被災労働者人民支援の闘いに決起していこう。東電・福島第一原発では日雇い労働者や下請け労働者が放射線を浴びる仕事を強制されている。原発政策を推進し、『非正規雇用』労働者の創出に加担してきた帝国主義労働運動=『連合』がこうした事態を招いた。世界の帝国主義と対決し闘う労働者と連帯しうる労働運動をつくるために、12月反安保全国労働者研究交流集会に結集しよう」。

 司会の仲間が集会を締めくくり、力強いシュプレヒコールを上げると、仲間たちは首都を席巻するデモへと進撃を開始した。デモ隊を先導する宣伝カーからは「野田連合政府は朝鮮反革命戦争遂行のため日米安保と自衛隊の強化を進めようとしている。ブルジョアと大企業のために、労働者人民から大増税で金を吸い上げようとしている。被災労働者人民を切り捨て、失業・貧困を押しつける野田政府を倒そう。アメリカ、欧州でも労働者の闘いが爆発している。われらの国際連帯闘争のデモに合流しよう」と呼びかけがなされる。東京・山日労の組合旗、明大学生会中執、全国反戦の真紅の旗をなびかせて進撃を続ける青ヘルメットのデモ隊は沿道の労働者人民の注目と共感を集めながら神宮通公園まで国家権力・機動隊の規制をものともせず、戦闘的なデモを貫徹した。

 明大学生会中執・学苑会中執の仲間が「歴史的な国際連帯闘争を引継ぎ、それをも超える闘いを実現していこう。労働者階級が社会の主人公となっていくため、資本制生産様式をくつがえし、搾取・収奪を廃絶し、ソビェト権力樹立・労働者政府樹立をみすえ、革命的内戦勢力を拡大していこう」と集約提起を行ない、この日の闘争を締めくくった。


10・22-23全国統一行動に寄せられた連帯メッセージ

反核燃闘争を闘う仲間

 10・22―23反帝―国際連帯全国統一行動を闘いぬいている仲間のみなさん。
 9月15日、早朝入港時から仙台の仲間とともに、むつ小川原港で高レベル核廃棄物搬入阻止闘争を闘いぬいた青森より連帯のアピールを送ります。

 8月3日、高レベル核廃棄物を積んだ船がイギリスの港を出港した。日本原燃は「核防護」を口実に一切の情報を出さない。フランスからの高レベル核廃棄物が、45日前後で六ヶ所村のむつ小川原港に入港していたことから、おおよその入港日を想定しながらの闘いだった。危険な高レベル核廃棄物を六ヶ所に持ち込ませるわけにはいかない。

 日本原燃が入港日時等の情報を公表しないため、もし重大事故が起きても六ヶ所周辺住民は何もわからないまま、高い放射能を浴びることになる。
 われわれは、日本原燃の「入港日時非公表」を打ち破り、むつ小川原港でイギリスからの高レベル輸送船を待ち構えた。76本のガラス固化体を入れた3つの専門容器の六ヶ所搬入を許さない闘いを丸一日闘いぬいた。

 原発を動かせば、必ず核のゴミが出る。原発敷地内や、原発のある自治体でもなく、ましてや、大量消費する東京などの大都市でもない六ヶ所にすべての核のゴミが運び込まれている。そして、多くの人たちが、核のゴミはなかったかのように思い込んでいた。

 福島第一原発事故で、原発は「安全でクリーン」ではないことが誰にもわかったはずだ。
 福島県は、日々浴びる放射線の危険と、低レベルから高レベルまでの核廃棄物の処分問題を抱える。福島第一原発事故で広大な面積に放射能が飛び散った。安全な生活を取り戻すためには除染を一刻でも早くしなければならない。遅れれば遅れるほど、その日数だけ住民は被曝し、セシウムなどが土深く染み込み、除染が難しく面倒になる。
 福島県内では、対応の遅い国や自治体を待ってはいられないと、住民が除染を始めている。その中でいくつもの問題が出てきた。住宅の除染一つやるのにも、人手と時間と費用がかかること。屋根や壁は高圧洗浄だけでは、こびりついた放射能が落ちないこと。学校や幼稚園、保育園も同様である。そして、せっかく除染して数値が下がっても、雨が降ると山から放射能を含んだ土や水が流れ込み、所によっては、除染前より高い数値が現われることである。田畑を先に除染しても、周辺の山の除染をしなければ、農業用水や涌き水から放射能が流れ込み再び汚染されてしまう。山の木の枝、落ち葉、土壌も集め、保管しなければ、田畑や住宅地の除染にならないのである。

 福島、宮城、茨城、栃木、群馬、千葉、東京、その他ホットスポットのある地域の汚染面積は広大で、除染で出る汚染土壌は膨大である。それでもやらなければならない。原発事故は、このような被害をもたらすのだ。ただし、除染に伴う汚染土壌や草木の問題と福島第一原発の原子炉の問題は分けなければならない。
 溶融した燃料棒と原子炉本体は、高レベル核廃棄物となり、処理のメドも立たない。当面は、このままにしておくしかないし、最終的にも福島第一原発の敷地内で処分するしかない。東京電力に責任があり、危険な核のゴミは、動かしてはいけない。

 福島第一原発事故の最大の責任は、東京電力と国にある。そして、交付金を目当てに積極的に受け入れてきた福島県と立地自治体にもあり、県、町当局は被害者ではない。

 原発が事故を起こせば取り返しのつかないことになる。停止中の全国の原発の再稼働を絶対に許してはいけない。一刻も早く原発をすべて止めること。われわれは、その先頭で闘いぬいている。闘う仲間のみなさん。ともに闘おう。


女川原発反対同盟・代表 阿部 宗悦氏

 3月11日の東北・関東大震災で、「炉心溶融(メルトダウン)」を起こした福島第一原発事故は、今だに「収束」のめどが立たないばかりか、放射能汚染は各地に広がっています。
 私は、女川原発反対闘争の中で、歴代の政府の原子力政策と原発推進に対して、「生命の根源をなす地球環境(自然環境)が、経済至上主義の政治屋による改革という名の壊革、開発という名の壊発で、復元困難なまでに汚染破壊されることを知るべきだ」という警鐘を乱打し、原発は人間や自然にとって全く必要の無い、まさに「百害あって一利なし」の代物だと叫び続けてきたが、福島第一原発事故でそのことが現実のものとなりました。私はいまだに、怒りを押さえることはできません!

 福島第一原発事故で起きた「炉心溶融」等を隠す一方で、原発推進派の学者を登場させ、「安全」という嘘の報道を流し続けた政府と東京電力を徹底的に弾劾しなければなりません。
 野田政府は、福島第一原発事故と放射能被曝への労動者人民の怒りが巻き起こっている中で、政府発足の直後に「原発推進」と「停止中の原発再稼働」を明らかにしましたが、「原発推進」は労働者人民に対する挑戦であり、断じて許すことはできない。従って、今すぐにすべての原発の廃炉に向けて全力を尽くして闘っていこう!

 労働者人民の生活と命を奪い、原発にしがみつく電力資本どもの意を受けて地球環境(自然環境)を破壊してきた政治屋を追放するために共に闘っていこう! 私たちが次の世代に責任を持つ大人として、生命をかけて闘いぬいていこう!
 大震災から7ヵ月経過したいまも、壊滅的な被害を受けた女川町など太平洋沿岸部で、多くの被災者が食糧や物資も乏しい仮設住宅で厳しい生活を送っています。被災地を「復興特別区」として、札束に群がる利権資本どもの金儲けの手段にしようとする政府の企みを許さず、被災者と共に生きぬくために闘おう!

 世界的な恐慌と大失業の時代が迫る中、全世界で労動者人民が生きぬくための闘いに起ちあがっています。野田政府は政治的・経済的危機を乗り切りるため、民衆殺しに突き進もうとしています。

 反原発、反戦、被災地支援を高く掲げ、自衛隊海外派兵を許さず、米軍新基地建設に反対し闘う沖縄の労働者人民、全世界の闘う労働者人民と連帯して闘っていこう!
 10・22―23反帝―国際連帯の闘いの成功を祈りつつ、連帯のメッセージとします。


日本キリスト教改革派亘理教会牧師 林 茂雄氏

 3月11日の東北・関東大震災から7ヵ月が経ちました。これまで被災地での炊き出しや被災現場での作業に、山谷の労働者を始めとする多くの労動者、学生の皆様が全国各地から、遠くは沖縄からも亘理町まで駆けつけてくれたことに、心より御礼を申し上げます。

 冬を迎え、寒さがきびしくなる被災地では、「生活再建」の見通しも立たず、物資も食料も少ない被災者が一層苦しい生活を強いられるので、私は今も教会を拠点に地元で被災者支援に取り組んでいます。今後とも全国の皆さんの被災地への御支援をよろしくお願いします。

 福島第一原発事故は「収束」のメドがたたないばかりか、放射能汚染は広がっています。私が住んで居る亘理町の隣の山元町では、福島第一原発事故直後から、牧草地で高い数値の放射能が検出されましたが、放射能汚染の広がりは由々しき事態です。このような事態をもたらした歴代政府や東京電力の責任逃れを許してはなりません。現野田政府の「原発推進」と「原発再稼働」阻止に向けて闘いましょう。

 今、帝国主義者どもの凶暴な戦争と搾取・収奪などの圧政に苦しむ民衆は、世界的規模で自らの解放を求め全世界で闘いに起ちあがっています。民衆を圧迫してきた権力者は、必ずや民衆の力によって打倒されるでしょう。私は戦争や搾取・圧政・差別に苦しむ民衆と共に闘っていく所存です。
 戦争に反対し、象徴天皇制を廃絶しましょう。天皇の軍隊=戦争のための自衛隊を無くし、悪しき帝国主義者どもの野望を打破しましょう。
 10・22―23 反帝―国際連帯全国統一行動の成功を祈ります。共に闘っていきましょう。


「障害者」解放運動活動家

 本日の行動に結集されたすべての闘う労働者・学生・市民のみなさん。現在、日米の帝国主義をはじめ、これまでG8と呼ばれてきた先進資本主義諸国のほとんどが財政破綻の危機にいたっています。そうしたなかにあって、日・米・韓は、より強い軍事同盟を結んで力によって闘う人民を圧殺しようとやっきになっているのです。

 日本でも、多くの民衆の期待を受けて誕生した民主党主導の政権も、保守主義や新自由主義と決別するどころか、むしろ、それまでの自・公政権と同様の道を突き進みつつあります。こうした姿勢では、「障害者自立支援法撤廃」と新たな社会システムの確立を求めて闘ってきた私たち「障害者」解放運動をも裏切る結果となることは、火を見るよりも明らかでしょう。今や民主党主導の政権は「財源難」を理由に増税と社会保障の切り捨てを公然と進め、他方で自衛隊の海外派兵や日米安保体制の強化にむけて軍備費の増強をはかっているのです。

 私たちは、一切の侵略攻撃に反対し、原発によって人民の命を脅かす政策を糾弾し、さらに、貧困と失業を加速し差別と排外主義を助長する市場原理主義を断固打ち破るために、今こそ真に国家権力と対峙しうる広範な戦線を構築しなければならないのです。最後まで共に闘いぬきましょう。


部落解放運動家

 部落解放運動は、多くの青年の魂を揺さぶり、変革し、しぶとく活きのいい活動家を育ててきました。それができてきたのは、部落解放運動に魅力があるからです。その魅力のひとつは、差別糾弾の闘いにあります。差別糾弾とは、差別者を解放者に変革する闘いであり、人間変革の闘いです。

 部落解放運動が「法万能主義」に陥ってはいけない。法に頼っては糾弾ができなくなる。真の敵は誰か。糾弾を忘れた部落解放運動は、歌を忘れたカナリアと同じです。「温故知新」が欠落しているのです。歴史を学び、そこから教訓を得て、青年に魅力ある運動を創り出すことが必要です。部落解放運動は、暗黒の夜に輝く全人民解放の星とならなければならない。

 狭山第三次再審闘争は、2006年の再審請求から5年が経過し、正念場を迎えています。差別徹底糾弾と労農水「障」学―全人民の共同闘争で、必ずこの闘いに勝利しよう。

 差別され抑圧されている全世界の民衆が共感し、連帯を求められるような運動が必要です。問われているのは、闘う側であり、リーダーの先見性、洞察力、決断力です。道なきところに道をつくるのが、リーダーの役割です。
 「人の世に熱あれ、人間に光あれ」。私は終生、水平社魂を胸に闘いぬきます。共に闘いましょう。


在日朝鮮人活動家

 今年8月、韓国の憲法裁判所は、原爆被害者や元「従軍慰安婦」たちの日本への賠償請求権問題について、「解決せずにいる政府の不作為は、違憲である」との判決を下しました。1965年の「韓日基本条約」と併せて結ばれた「請求権協定」は、その第三条で、「協定の解釈および実施に関する両締約国間の紛争」が生じた際の解決手続きを明確に規定しています。判決は、韓国政府がこの規定に従って紛争解決にあたることを怠ってきたのは、被害者たちの基本権を侵害するもので、憲法違反にあたるとして、韓国政府に解決の努力を強く迫ったのです。しかし、それでもなお日本政府は、「これらの問題は、日韓条約によって完全かつ最終的に解決済み」と強弁して取り合おうとはせず、賠償拒否の居直り姿勢に終始しています。それどころか、朝鮮民主主義人民共和国にも、同様の不平等条約を押しつけようとしているのです。

 この問題は、決して原爆被害者や元「従軍慰安婦」に限りません。在日の「障害者」や「高齢者」の無年金問題、生活保護の取り扱いなどが示すように、「韓日基本条約」で作られた枠組みは、今なお多くの在日朝鮮人を差別し、抑圧し、その生活と権利を理不尽に制約し続けています。在日朝鮮人が強いられてきたこうした差別と無権利状態は、日本の政治・社会のゆがみの問題です。そのゆがみを正すのは日本人自身の仕事であるはずです。「韓日基本条約」の根本的な見直しと、入管体制の解体、そして新たな朝鮮戦争を絶対に起こさせず、朝鮮半島の平和統一を促進する闘いが、今ほど求められている時はありません。

 最近、「お祭りのようなデモでなければ人が集まらない」という声をよく耳にしますが、少なくとも運動を呼びかける側には、運動の目的と展望とその方法を明示する義務があると思います。そうでなければ運動は自己満足に終わるでしょう。状況を具体的・実践的に変革する運動が必要です。みなさんの奮闘を期待します。


日本原基地地元反対派農民 奥 鉄男氏

 日本政府は酷いことばかりしてきた。かつての戦争で多くの者が戦争に行かされ、殺されてきた。今の政府も人民の反対を押し切って、戦争と増税をやろうとしている。自分は周りに何と言われようが自衛隊と基地に反対してきたし、戦争にも絶対反対です。政府の戦争への動きに反対しましょう。共にがんばりましょう。


沖縄反戦労働者

 今、新旧防衛大臣をはじめ、政府要人が頻繁に来沖しては去っていく。これは云うまでもなく、昨年4・25県民大会以来県民総意となった「普天間基地の即時閉鎖・撤去せよ」、辺野古にもどこにもその移設は認めない崇高な闘いを切り崩すための策動である。 
 私は、このような「金」と「権力」の反動を許さず闘うことは云うまでもない。

 辺野古、高江の座り込みの裾野を広げつつ、東日本の震災と東京電力の放射能に苦しみ闘いぬいている農民、漁民、すべての市民と連帯して闘いぬこうではないか。


天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会

 中東―アラブ諸国をはじめ労働者人民の怒りと闘いが全世界を覆っています。日帝足下の「闘いの立ち遅れ」を取り戻すような一挙的な飛躍をかちとっていこう。青年実は、本日沖縄現地において、全国で闘う仲間とともに反帝―国際連帯闘争に決起します。

 野田は就任早々、「普天間基地の固定化」に言及するなど、露骨な恫喝をもって名護新基地建設をゴリ押ししようとしています。政府は一方で一括交付金なる札束をちらつかせつつ、他方で年内の「環境影響評価書」の「県」への提出、すなわち海上埋め立て工事の着工に向けた環境アセス法手続きの完了を突きつけてきています。しかし政府―国家権力の攻撃にはカネと暴力しかないことを見抜く沖縄労働者人民は、一歩もひるむことなく新基地建設阻止闘争を闘いぬいています。今月17日には防衛相・一川、19日には外相・玄葉の来沖に対し抗議行動が取り組まれ、青年実も結集し闘いました。闘う沖縄労働者人民は、「環境影響評価書」を受理すると表明する知事・仲井真を追及し、普天間基地へのオスプレイ配備阻止へむけて闘い続けています。

 青年実は、大衆的実力決起を実現し、普天間基地解体・名護新基地建設阻止を必ずやかちとる決意です。われわれは、なによりもまず高江、辺野古における現地闘争に執着し、日米軍事基地解体・帝国主義軍隊解体をかちとる大前提である身体をはった実力阻止を闘います。実力闘争の発展を否定する議会主義諸勢力を踏みしだき、安保容認・基地容認の前提にしか成立しない「県外・国外移設」要求の誤りを突破し、沖縄―日本「本土」を貫く労働者人民の闘いと団結、プロレタリア国際連帯の名にふさわしい闘いと団結の飛躍にこそ展望をもった闘いの前進を切り拓きます。「軍事基地は沖縄にもどこにもいらない」、この当たり前の反戦・反基地闘争の原則を貫き、広範かつ頑強な闘いを組織します。戦争と増税、原子力政策を推進する野田政府を打倒し、国家権力解体へ進撃しましょう。


闘う部落民 野田和美氏

 時代が大きく激動するなか、狭山―部落解放運動もまた、より深い試練の渦中にあります。
 とりわけ狭山闘争をめぐっては、第三次再審闘争が危機的な状況にあります。東京高裁・小川の下、9月28日に八度目の「三者協議」が行なわれましたが、東京高検は狭山弁護団の再三の追及にもかかわらず、隠し持つ証拠の開示を拒み、居直りを決め込んでいます。しかも「三者協議」の情報開示も制動され、弁護団と支援との分断も図られる有様です。事実調べ一つしない東京高裁・小川は、再審棄却を狙っています。「三者協議」に期待するだけの姿勢を続けているようでは、第三次再審闘争の敗北は必至です。

 部落解放同盟内社民・こえ派は、今年3月以降全国集会すら行なわず、12月1日開催予定の集会にしても国会請願デモへの集約をはかる代物です。そもそも国家権力に対する徹底糾弾の闘いなくして、狭山闘争の勝利はないのです。部落解放同盟内社民・こえ派の制動を突破し、「部落差別に基づく権力犯罪と闘う」と檄を発し続ける無実の部落民=石川一雄氏の決意に応え、狭山第三次再審闘争の勝利をもぎとろう。階級的共同闘争と大衆的実力闘争・武装闘争で闘いぬこう。〈差別裁判糾弾、階級裁判粉砕、国家権力糾弾・打倒〉の旗幟を鮮明に、狭山闘争の歴史的勝利へ進撃しよう。

 世界大恐慌爆発情勢下、差別主義・排外主義煽動がますます激化し、全国で差別事件が激発しています。最近では「在特会」なる輩どもが跳梁し、反差別を闘う勢力への敵対を加速させています。差別煽動はより悪質になり、あからさまになっています。そんななかにあって部落解放同盟内社民・こえ派は、民主党主導の連合政府になおもしがみつき、「人権侵害救済法」制定要求に運動総体を流しこもうとし続けています。国家権力が差別か否かを判断する「人権侵害救済法」は、「人権擁護法」と何ら変わりません。「人権侵害救済法」を踏みしだき、差別糾弾闘争の復権を成し遂げよう。

 ファシズム融和運動を粉砕し、吹き荒れる差別煽動を実力糾弾する革命的部落解放運動の飛躍・前進を切り拓こう。革命的反戦闘争を共に闘い、被災労働者人民支援大運動を担いぬくなかから、部落差別の根底的廃絶へ進撃する決意を明らかにします。