解放トップ
トップに戻る
解放最新号
バックナンバー
論文
定期購読

東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

10・23普天間基地へ進撃するデモ 〈沖縄〉 (994号4面)

 宜野湾市で集会を開催

 10月23日、沖縄・首里日雇労働組合を先頭に、反帝―国際連帯全国統一行動が闘いぬかれた。闘う沖縄人労働者は、全沖縄労働者人民の怒りの的である普天間基地へ進撃するデモを貫徹した。

 午前11時、集会会場である宜野湾市野嵩の「まつのおか児童公園」に結集し、会場を制圧した。正午、実行委員会に結集する沖縄人労働者の司会より集会開始が告げられた。はじめにシュプレヒコールだ。「普天間基地を解体するぞ!」「名護新基地建設を阻止するぞ!」「高江ヘリパッドを阻止するぞ!」「与那国への自衛隊配備を阻止するぞ!」「中東反革命戦争粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「日米安保粉砕!」「野田政府を打倒するぞ!」「国際連帯で闘うぞ!」「沖縄労働者人民は闘うぞ!」。周囲に広がる住宅地にシュプレヒコールが響きわたった。

 連帯あいさつとして、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会より発言を受けていく。同志は「普天間基地から出撃した米軍は、アフガニスタンやイラクの戦場で失業・貧困、圧政に苦しむ労働者人民を殺戮している。沖縄労働者人民と同じ状況下にある仲間たちが殺されている。銃口はわれわれに向いているということだ。戦場では戦争と占領支配を破綻に叩き込む占領軍に対する反帝武装闘争を闘いぬいている。沖縄でも普天間基地を解体する実力闘争に決起し、連帯しよう」と表明した。

 つづいて司会より連帯メッセージが読み上げられた。参加者は、とりわけ被災地から発せられた諸人士のメッセージに熱心に耳を傾け、政府や東京電力への怒りを共有した。また沖縄反戦労働者からのメッセージに、大きな拍手で応えていった。

 次に基調提起だ。提起された闘争課題に対し、会場から「よし!」、「そうだ!」と声が飛んだ。
 集会がすすむにつれ、参加者のボルテージも徐々に高まっていく。すべての発言の締めくくりとして、沖日労より決意表明がなされた。「沖日労は基地に絶対反対です」、「今日はデモを最後までがんばろう」。キッパリとした決意表明に、拍手と声援が沸き起こった。

 午後1時、シュプレヒコールで気勢をあげ、デモにうって出た。青ヘルと旗竿でさっそうと登場したデモ隊に、通りを歩く市民や走行中の車から注目が集まった。

普天間基地へ進撃するデモに決起

 普天間基地直近の野嵩地区は、平日には住宅地上空をヘリや輸送機などが低空飛行し、命と生活が脅かされる「日常」を強いられている。2010年4月1日から2011年3月31日までに、野嵩在住の住民から宜野湾市に寄せられた声より一部抜粋してみる。「22時過ぎても飛んでいる。低空飛行をしていて、沖国大に墜落したときのように墜落してくるのではないかと不安。夜も眠れない」(4月23日)、「昨日は23時までヘリや輸送機が飛行していて安眠妨害になっている」(5月27日)、「最近、夜の11時まで米軍ヘリが飛んでいてとてもうるさい。耳をつんざくような騒音で低空飛行している」(7月14日)、「ジェット機の飛行と騒音で生きた心地がしない。屋根を突き破って墜落してきそうだ。本当に恐い」(9月24日)、「さっきからジェット機の騒音が酷い。子どもも怯えている」(2月23日)、「生きていけない」(2月24日)。とうに我慢の限界を超えているのである。デモはこのような住民の怒りを共有し闘いぬかれたのだ。

 デモ隊は2列縦隊に整然と並び、「安保粉砕、基地解体」のコールに合わせてテンポ良く行進していった。国道330号線に入ると、よりいっそう注目度が高まった。荷物を抱えた買い物帰りの女性が、デモ隊に手を振って応える。市役所前を通過すると、国道に沿って普天間基地のフェンスが目に飛び込んでくる。「普天間基地を解体するぞ!」、「オスプレイ配備を阻止するぞ!」というシュプレヒコールにも一段と熱がこもった。野嵩ゲートに到着し、部隊は普天間基地に向けて容赦なく怒りを叩きつけていった。ゲートは閉ざされ、警察はゲート前を車両で封鎖している。さらに盾をもった機動隊を配置するが、そのような威圧・介入に怯む者はいない。沖縄人労働者は、警察への怒りも込めてシュプレヒコールをぶつけていった。

 参加した労働者は「沖縄戦のことなど、言いたいことは山ほどある」、「フェンスの向こう側は沖縄の土地だ」と語っている。日米の軍事基地や帝国主義軍隊への怒りは、知事・仲井真などが主張するような「県外移設」や「負担軽減」の要求に集約され抑え込まれるようなものでは、断じてない。すべての日米軍事基地は、労働者人民の怒りで燃やし尽くすべきなのだ。青ヘル部隊が登場した意義は、労働者人民の根底的な怒りを解き放ち、直接に、実力で、基地を解体する闘いこそ必要であること、日米安保粉砕の核心を堅持し徹底非妥協の闘いが必要であることを示した点にある。われわれは、この地平をさらに拡大し、戦争と基地への怒りを組織する。沖縄―日本「本土」を貫く革命的共同をうち固め、普天間基地解体・名護新基地建設阻止、高江ヘリパッド建設阻止に決起する。オスプレイ配備阻止の広範な闘いを巻き起こし、反戦・反基地闘争の飛躍を切り拓く。