解放トップ
トップに戻る
解放最新号
バックナンバー
論文
定期購読

東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

9・15 高レベル核廃棄物搬入止闘争を闘う〈青森・六ヶ所〉
(991号1面)

 9・15終日闘争を闘う

 9月15日、青森で反核燃を闘う仲間と「『有事法制』に反対する宮城県実行委員会」の仲間は、むつ小川原港において青森・六ヶ所にある核燃再処理工場への高レベル核廃棄物搬入阻止闘争を闘いぬいた。
 午前6時22分、高レベル核廃棄物を積載した「パシフィック・グリーブ」号が入港し、6時58分に接岸する。闘う仲間は桟橋近くのゲートの前で、「高レベル核廃棄物搬入阻止! 日帝の核武装化阻止」と書かれた横断幕を掲げ、「高レベル核廃棄物搬入を阻止するぞ!」「六ヶ所への核廃棄物の搬入阻止!」のシュプレヒコールを何度も叩きつける。
 「パシフィック・グリーブ」号から高レベル核廃棄物の船内検査や陸揚げ準備が行なわれている間にも、青森で反核燃を闘う仲間、「『有事法制』に反対する宮城県実行委員会」の仲間から、核廃棄物搬入に従事する労働者やガードマンに対して「従事している作業を直ちに放棄することが、人間として、労働者として求められている」という呼びかけや「六ヶ所を核のゴミ捨て場にするな!」「核廃棄物の搬入を許さないぞ!」のシュプレヒコールが幾度も繰り返される。
 午前10時過ぎからは、「核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会」主催の集会が開始される。
 「阻止実」の代表は「核のゴミを増やさないためにも原発は止めなければならない」と発言する。
 青森で反核燃を闘う仲間は、「福島第一原発事故が収束していない。東北、関東に放射能が拡大している。汚染されたら除染が必要だが、土壌などの除染は進んでいない。六ヶ所は30年間の中間貯蔵だというが、除染どころか更に放射能に汚染されるということであり、今回の核廃棄物搬入は、六ヶ所を永久処分場にするということだ」と福島第一原発事故による放射能拡大と六ヶ所への核廃棄物搬入を弾劾する。
 また、原子力資料情報室からの参加者は、「1995年から輸送は続けられてきたが、今、中南米やアジア各国から抗議の声が挙がっている。しかし、日本政府はODAで抗議の声を黙らせた」と政府を批判した。
 午後0時過ぎから午後3時まで、ガラス個化体・76本の核廃棄物が容器3本に詰められて陸揚げされ、4時過ぎに核廃棄物は、「高レベル放射性廃棄物貯蔵管理センター」に搬入されるが、仲間たちの実力阻止闘争は夕方まで闘いぬかれた。
 今回、日本原燃が六ヶ所に搬入した高レベル核廃棄物は、昨年に続いてイギリスから輸送したものであり、関西、四国、九州の三電力会社が使用済み核燃料の再処理をイギリスに委託していたものである。すでに六ヶ所で貯蔵されている核廃棄物は1414本となっている。日本原燃は、イギリスから2020年頃までに更に800本を六ヶ所に搬入しようとしている。絶対に許してはならない。

反原発・反核燃闘争に勝利しよう

 六ヶ所再処理工場では、2008年12月にガラス固化体を作る作業が失敗し、更には溶融炉内の耐熱レンガが破損し、はがれたレンガが炉内に残るなどのトラブルが続いていたが、7月には放射能廃液が漏れるという重大な事故を起こして「試運転」を停止している。しかし、日本原燃は再処理を強行しようとしている。絶対に阻止しなければならない。
 昨年から日本原燃は、「ガラス固化体が核物質防護対象となり、輸送情報管理を義務付けられた」として「到着日を事前に公表しない」としていたが、今回も全く公表していない。 
 それは「プルサーマル計画」で抽出されるプルトニウムの軍事転用とその機密性を保持するためであるが、何よりも3月11日の東北・関東大震災での福島第一原発事故に対する労働者人民の怒りと、青森・六ヶ所現地での反核燃闘争―高レベル核廃棄物搬入阻止の闘いに恐れをなしたものだ。
 日帝が「プルサーマル計画」と六ヶ所再処理工場の「本格操業」を強行する目的は、国内での使用済み核燃料の再処理を可能にし、核武装化へと軍事転用できるプルトニウムを大量生産し保有することである。そのためには、何が何でも六ヶ所再処理工場の「本格操業」が必要なのだ。断じて許してはならない。
 六ヶ所再処理工場の「本格操業」を阻止し、核燃サイクル基地を解体しよう! 青森現地の反核燃闘争や各地の反原発闘争と結びつき、全国にある原発廃止の闘いに起ちあがろう。反原発・反核燃闘争を闘いぬこう。原発と「プルサーマル計画」推進の野田連合政府を打倒しよう。反戦闘争の爆発で日帝の核武装を阻止しよう。