8月13日、沖縄・首里日雇労働組合は「暑気払い団結交流会」を首里寄せ場近くの寒川緑地公園で開催した。仕事がガタ減りした状況が相変わらず続いている。仕事がないことが日常化し、寄せ場にくる労働者も徐々に減ってきている。求人も「常連」の3〜4業者で、それも毎日仕事があるわけではない。1週間に2日でも仕事にありつければ良い方だ。沖日労は「団結してアブレ地獄にやりかえそう」「仕事よこせの声強めよう」「戦争に反対し、基地と軍隊を解体しよう」と交流会への参加を呼びかけてきた。
午後6時半、組合の仲間が開会を宣言し、まず、全国から寄せられた連帯メッセージが読みあげられた。参加した労働者はうなずきながら全国の仲間たちの闘いと決意を共有していく。仕事に行っていた労働者が1人、2人と集まって来る。司会から、全国の寄せ場の状況や宮城県地域連合労働組合を先頭にした被災労働者への支援運動について補足説明がされ、「全国の仲間と連帯し、沖縄でもがんばろう」と呼びかけられる。そして、高江ヘリパッド建設阻止の闘いや最新鋭の垂直離着陸機オスプレイ配備が画策されていることなどが報告され、「戦争を二度と許してはならない」「ヘリパッドや新基地建設を阻止しよう」「オスプレイ配備を絶対に阻止しよう」との発言に拍手がおくられる。「栄養を補給し、明日からの仕事と闘いをがんばろう」と発言が締めくくられ、用意された焼き肉や握り飯、ビールを囲んだ交流会が開始された。話は早速、仕事についてだ。日雇い労働者にとっては賃金は日払いが原則だが、顔づけになると「この仕事が一段するまでまってくれ」とかで、払われないケースがある。参加した労働者の1人は「最初は日払い、それから週払い、最近になって月払いにしてくれ、といわれた。今日の生活費も無いのにどうやって1ヵ月も生きろというのだ」と怒りをぶちまる。仕事仲間が一斉にボイコットに入ったという。「オヤジが頭下げるまでは絶対に行かない」と決意を語る。「仕事が終わったのにオヤジの私的な手伝いをやらされた。サービス残業だ」と別の労働者も怒りの体験談を語る。参加している労働者は皆、同じような体験をもっている。「あまりにも酷い業者がいたら、赤旗掲げて押しかけようじゃないか」と全員の気勢があがる。交流会はますます熱気をおび、政府への怒りがぶちまけられる。東北・関東大震災と原発事故について「政府はまったくなってない。菅は自分のことしか考えていない」、「原発なんていらない。原子爆弾を抱えているようなものだ」、「自分達はクーラー利かせて、俺たちには節電せよか」。次々と怒りの声が飛び出す。オスプレイ配備についても「あんな危険な物はごめんだ」「基地があるから危険な目にあわされるんだ。基地なんかいらない」と意見が出される。組合の仲間が、七年前のこの日に沖縄国際大学に米海兵隊のヘリが墜落し・炎上したこと、米軍が即座に現場を封鎖したことなどが話され、「あの時の怒りを忘れず、オスプレイの配備止めよう」「高江に行ってヘリパッド建設を止めよう」と呼びかける。
交流会は盛り上がる一方だが、明日の仕事に備えて閉じるしかない。最後に組合の仲間が「今日はご苦労さんでした。暑さも生活も厳しい日が続くが、そういう時だからこそ団結し、助け合っていこう。組合はどんな相談でも受け付けるからいつでも来てください。組合もがんばるので一緒に闘いましょう」と閉会のあいさつを行なった。「ガンバロー」の声とともに盛大な拍手のなか、交流会は終了した。 |