梁川公園で決起集会
「8・9長崎反戦闘争実行委員会」に結集する労働者・学生は、8月9日、長崎現地において、集会とデモを貫徹した。
1945年8月9日午前11時2分、米軍爆撃機B―29は、原子爆弾を長崎の街に投下した。8月6日の広島に続くものだった。原爆は、その爆風と熱線によって一瞬で街を焼け野原に変え、膨大な労働者人民を虐殺した。さらに放射能は大地を汚染し、多くの労働者人民を被爆させ、1945年12月までに7万3884人の命を奪った。その後も、放射能で白血病、ガンを発症するなど、「原爆症」の犠牲になる人々が相次いでおり、原爆犠牲者は、今日までに15万5000人を超えている。広島と合わせると、その数は約42万人にものぼる。生き残った被爆者も、「原爆症」の病苦と厳しい差別のなかで、過酷な生活を余儀なくされてきた。
この原爆投下から66ヵ年を迎えて、「実行委員会」は、第一に、首相・菅の「平和祈念式典」出席を阻止し、日帝の被爆責任・戦争責任の居直りと原爆犠牲者の「英霊」化を許さない闘いとして、第二に、日帝による福島第一原発事故の居直り、原子力政策の維持・延命を許さず、すべての原発の停止―廃止、核武装の阻止に向けた闘いとして、第三に、帝国主義の国際反革命戦争の拡大・激化と、核使用の衝動の強まりを粉砕する闘い、とりわけ切迫する朝鮮反革命戦争を粉砕する革命的反戦闘争として闘いぬいた。
激しい雨が断続的に降り続けるあいにくの荒天のなか、午前9時30分、市内の梁川公園に結集した青ヘルメットの部隊は、断固たるシュプレヒコールで集会を開始する。「原爆犠牲者の『英霊化』のための『平和祈念式典』粉砕」「首相・菅の『式典』出席阻止」「福島第一原発事故弾劾」「日帝の核武装化を阻止するぞ」という闘志に満ちた声が会場に響き渡る。
まず最初に、福岡・築港日雇労働組合の仲間が、青森で反核燃闘争を闘う仲間、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会からの連帯メッセージを紹介する。
実行委員会が、基調
続いて、「実行委員会」の同志が基調を提起する。同志は、「菅の『式典』出席の目的は、被爆者を先頭にした被爆責任・戦争責任追及の闘い、反戦の闘いをおしつぶし、原爆犠牲者を『英霊』に祀り上げて、新たな戦争と核武装に突き進むことだ」「『式典』には初参加の米帝代表・ズムワルトを筆頭に核保有国も出席する。原爆投下を居直り、核保有を正当化するのが、その狙いだ」「菅の『脱原発依存』宣言は、全国に渦巻く原発への怒りを自分の下に集約し、これを力に延命しようというものだ」「日帝が原発推進政策を決してあきらめないのは、核武装のためだ。原発との闘いを、日帝の核武装を許さない闘いとして発展させていかなければならない」「日帝・菅政府は、被災者そっちのけで朝鮮反革命戦争準備に没頭している。こんな政府は、打倒あるのみだ」「新たな戦争への道、核戦争への道を許さない闘いが、今こそ必要だ。被爆66ヵ年を弾劾し、闘う被爆者(二世・三世)と連帯し、長崎反戦闘争を闘おう。被災労働者人民への現地大支援運動を組織しよう」と提起した。基調は圧倒的な拍手で確認された。
決意表明と戦闘的デモ
集会の最後は、参加各団体からの決意表明だ。
全学連の同志は、「首相・菅が『脱原発依存』『減原発』なるものを唱えているが、そんなものに期待をかける運動は無力だ。日帝の核政策は核武装が目的であり、菅の主張がこの核武装を問題にし、核武装に手をかけるものでないことは明らかだ。日帝の核武装阻止を突き出し、闘いぬこう。被災労働者人民への現地支援運動をやりぬき、全学連大会の成功をかちとる」と決意表明した。
反戦青年委員会の同志は、「8月6日の広島に続き、長崎の『式典』にも、朝鮮反革命戦争突撃―国際反革命戦争遂行の首相・菅が出席しようとしている。戦闘的デモで、これを迎え撃とう。核武装を叫ぶ『在特会』など右翼ファシストの敵対を粉砕して、本日の闘いをやりぬこう。8・21第34回全国反戦集会に決起しよう」と訴えた。
福日労の仲間は、「われわれは、『反戦』と『仕事よこせ』の闘いを組合活動の二大基軸にすえて闘い続けてきた。核戦争を許さず、そして失業も戦争もない世の中を作るために、本日の闘いを皆さんとともに、全力で頑張る。今年もまた、福岡日雇い団結夏祭りを開催する。夏祭りの成功を全力で闘いとろう」と発言した。
最後に、九州大学社会科学研究部の学生が、「原爆投下から66年を経て、核による深刻な被害を今また経験することになってしまった。労働者階級が生きるためには、すべての原発をただちに廃止するというだけでなく、原子力=核を通した階級支配そのもの、労働者人民の膨大な犠牲の上に成り立つ社会そのものを変える必要がある。社研はそのために闘う」と決意を表明した。
集会のしめくくりに力強いシュプレヒコールを上げたのち、実行委員会の青ヘル部隊は、悪天候を衝いて断固たるデモにうって出る。部隊は、沿道の労働者・市民の熱い注目を浴びつつ、「『式典』粉砕」「核武装阻止」「政府打倒」の声を轟かせて進撃した。
権力の反革命弾圧、右翼ファシストの敵対を許さず、「実行委員会」の部隊は、天主公園までの戦闘的デモを貫徹して闘いを終えた。
|