反戦・全学連、呉基地Fバース前に決起
6月20日、反戦・全学連は、自衛隊のソマリア沖派兵を阻止すべく、呉現地闘争に決起した。午前9時、反戦・全学連は、呉基地Fバース前に布陣し、ソマリア沖に出撃せんとする護衛艦「さみだれ」(乗員165人・排水量4550トン)、「うみぎり」(乗員220人・排水量3550トン)に対して「ソマリア沖派兵阻止!」「呉からの出撃を許さないぞ!」「労働者人民虐殺の銃を取るな!」とシュプレヒコールをたたきつけた。
呉基地からソマリア沖への派兵は3月に引き続き三度目となる。護衛艦「さみだれ」は2009年3月の第一次ソマリア沖派兵以来、二度目の出撃である。二隻の護衛艦は、3月に呉基地から派兵された第八次派兵部隊と交代して「海賊対処」と称した軍事活動を行なうのだ。
ソマリア沖では、2011年1月には韓国海軍、2月には米海軍の艦艇が「海賊」と交戦して「海賊」を殺害している。海自艦隊もいつ武力行使に入ってもおかしくない状況だ。菅連合政府は自衛隊に海外での武力行使を実現させるために、昨年7月に自衛隊ソマリア沖派兵の延長を決定した。さらには6月1日、派兵の継続と軍事行動の拡大のために、ジプチに自衛隊の基地が、P―3C哨戒機の活動拠点として開設された。自衛隊発足以来、初めての本格的な海外での活動拠点である。菅連合政府はアフガニスタンへの地上軍派兵も狙っており、基地の開設はその第一歩に過ぎないのだ。米帝・オバマはアフガニスタンからの米軍撤退を7月から開始し、今年末までに1万人、来夏までにさらに2万3000人を撤退すると発表したが、戦況は「泥沼」の様相を呈している。自衛隊のソマリア沖派兵は、自衛隊に海外での労働者人民殺戮を実行させながら、米軍と並ぶ軍隊として強化し、米帝・オバマの推進する中東反革命支配の一翼を日帝が担うために強行されているのだ。このような派兵は断固阻止しなければならない。
午前9時50分、護衛艦「さみだれ」「うみぎり」が黒煙を上げながら出撃する。「護衛艦の出撃弾劾!」「人民に銃口を向けるな!」。反戦・全学連は怒りのシュプレヒコールを出撃する護衛艦に叩きつける。その後、部隊は、呉地方総監部のゲート前に布陣し、「自衛官は人民に銃口を向けるな!」「ソマリア沖派兵弾劾!」と怒りのシュプレヒコールを叩きつけ、一連の闘いを貫徹した。
呉基地を解体しよう
第四護衛隊群の司令部を置く呉基地は、横須賀、佐世保などの海自基地とならぶ海自艦隊の出撃拠点である。呉基地の対岸にある江田島には、「敵船」への突入などを主任務とする海自特殊部隊「特別警備隊」の基地があり、自衛隊のソマリア沖派兵で出撃している。
また、米軍秋月弾薬廠司令部が呉基地に隣接し、その傘下にある米軍秋月弾薬庫(江田島)、米軍広弾薬庫(呉市広)、米軍川上弾薬庫(東広島市八本松)の三つの弾薬庫は115万トンの貯蔵能力を有する極東最大の米陸軍の弾薬庫と言われている。朝鮮反革命戦争など「有事」の際にはこれらの弾薬庫から劣化ウラン弾をはじめとした弾薬が運ばれ、労働者人民虐殺に使用されるのだ。日米軍事再編で呉基地は、反革命戦争の出撃拠点として打ち固められようとしている。呉基地の強化を許すな。
東北・関東大震災を受けて「被災地支援」を名目に大量の自衛隊が治安出動している。呉地方総監部の統括する部隊からは6月11日現在で、艦艇約20隻、航空機約10機、隊員約2200人が被災地に出撃している。政府は、自らがもたらした「人災」に労働者人民が怒り、政府を追及して闘うことに恐怖し、労働者人民が闘いに決起するや否や、労働者人民に銃口を向けて弾圧しようと狙っているのだ。自衛隊の治安出動を許さず、自衛隊丸ごとの反乱を組織しよう。
沖縄をはじめとした全国反軍反基地闘争の爆発をかちとり、自衛隊の隊内反乱を組織せよ! 朝鮮反革命戦争粉砕、帝国主義軍隊解体へ攻めのぼれ。決起する中東―アラブ諸国労働者人民と連帯し、自衛隊ソマリア沖派兵を阻止せよ! 呉基地解体! 自衛隊解体! 革命的反戦闘争を闘おう!
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