「9.1防災訓練」の一環として、今年も「関西広域連合」の主催による「近畿府県合同防災訓練」が強行された。「近畿府県合同防災訓練」は、「関西広域連合」を構成する2府7県(大阪府、京都府、福井県、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県、三重県、徳島県)の持ち回りで、「阪神淡路大震災」の翌年から毎年行なわれているが、今年は、三重県の担当とされ、10月26日〜27日に、三重県松阪市の「トライス株式会社松阪広陽工場」をメイン会場にして、三重県の各地で「防災訓練」が強行された。
10月26日、反戦青年委員会と全学連は、「近畿府県合同防災訓練」粉砕闘争に決起した。午前9時、青ヘルメットと青ゼッケンで身を固めた部隊は、メイン会場前に登場する。横断幕を広げ、ただちにシュプレヒコールを行なう。「『防災』に名を借りた治安出動訓練粉砕!」「内乱鎮圧訓練粉砕!」「自衛隊解体!」「『自警団』の復活を許さないぞ!」「労働者の戦争動員粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「安倍極右政府を打倒するぞ!」。準備が進められている会場に向かって力いっぱいシュプレヒコールを叩きつけた。
部隊は、その後、メイン会場まで運行するシャトルバスが発着するJR松阪駅前に移動した。横断幕を広げ、ビラまきとアジテーションを開始する。「『防災訓練』とは、労働者人民の闘いを鎮圧するための治安出動訓練に他ならない」「『防災訓練』の目的は、自衛隊の治安出動訓練であると同時に、町内会組織に代表される『自主防災組織』をファシズム勢力として地域末端から組織化しようとするものだ」「朝鮮反革命戦争に最先頭で突撃する日帝は、『防災』の名の下での自衛隊の『治安出動訓練』と『有事』に備えた『自主防災組織』の育成を露骨に進めているのだ」「『民間防災組織』の育成を通して戦前の『隣組』『自警団』を復活させ、社会の末端からファシズムを組織化する『防災訓練』への動員を拒否しよう」と、「防災訓練」の本質を労働者人民に暴露するとともに、「朝鮮反革命戦争粉砕、中東反革命戦争粉砕、安倍極右政府打倒へ闘おう」と訴えた。途中、JR職員が敷地内でやるなと規制に来たが、部隊は、一切の弾圧を許さず、道行く人々に次々にビラを手渡し、情宣を貫徹した。最後に「防災訓練粉砕」のシュプレヒコールでこの日の闘いを終えた。
今回の訓練は、「三重県に大規模な地震が発生したことによる広域的な災害を想定し、近年の全国各地で発生している災害や地域の特性に対応した大規模な総合防災訓練」として「緊急消防援助隊近畿ブロック合同訓練および近畿府県合同防災訓練」として3400人が参加し強行された。後方支援活動訓練(夜営訓練)を含め、三重県総合防災訓練、松阪市、伊賀市および明和町による市町総合防災訓練や「近畿府県合同防災訓練」をあわせて実施することにより、三重県および被災市町における受援体制の確立及び消防組織法第44条の規定に基づく緊急消防援助隊の出動体制、各部隊の活動技術向上及び自衛隊、海上保安庁、警察関係機関との連携活動の強化をはかることを目的としている。
これらの訓練は、1923年関東大震災当時の戒厳令―治安出動を「教訓」として強行されてきたものであり、労働者人民の闘いに身構えたブルジョア社会秩序の防衛=内乱鎮圧に向けた、文字通りの自衛隊の治安出動訓練に他ならない。自衛隊主導の下、行政機関を総動員して、避難民支援、災害医療、負傷者運搬、物資輸送、救出・救助訓練などという名目で、陸・海・空自衛隊部隊が車両、重機、船舶、ヘリ、輸送機などを大量に投入して、大手を振って治安出動訓練をしているのだ。そして、「災害の危機」を煽り、「地域自主防災組織」による「住民参加型訓練」と称して住民を巻き込むことで、「非常事態」下の治安維持作戦に労働者人民を糾合し、動員していくことを狙うものだ。
自衛隊・警察主導の「9・1防災訓練」=治安出動訓練を粉砕しよう。日帝と天皇の戦争責任・戦後責任居直りを許さず、排外主義を粉砕しよう。日帝の朝鮮反革命戦争突撃と対決し、安倍極右政府を打倒しよう。
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