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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

8・6広島反戦闘争に決起(1320号7面)

安倍の「式典」出席阻止の情宣とデモ

 8月6日、「8・6広島反戦集会実行委員会」は、首相・安倍の「平和記念式典」出席阻止、日帝の核武装阻止、朝鮮反革命戦争粉砕を掲げ、8・6広島反戦闘争を闘いぬいた。

 午前8時から開始される「記念式典」を前に、「実行委員会」の青ヘル部隊は、安倍の「式典」出席を阻止すべく、情宣戦に決起した。午前6時、旗竿を手に原爆ドーム前に布陣し、情宣を開始する。アジテーションを原爆ドーム前に響かせ、平和記念公園に結集する労働者人民、被爆者(2世・3世)にビラを配布して、「首相・安倍の『記念式典』出席を阻止しよう」「原爆犠牲者の『英霊化』を許すな」「革命的反戦闘争をともに闘おう」と訴える。被爆者をはじめ、全国から結集する労働者人民の注目が集まる。青ヘル部隊の情宣活動に対し、私服警官と機動隊が、部隊を取り囲み、隙あらば弾圧を加えようと狙う。また、反核闘争破壊のためにうごめく反共ファシストどもが、権力の規制に乗じて、機動隊の外側から罵声を浴びせるなどの挑発を繰り返した。青ヘル部隊は、権力に一切の弾圧の隙を与えることなく、ファシストどもの敵対を断固として粉砕し、情宣戦を貫徹した。

 情宣終了後の午前8時、青ヘル部隊は、「安倍の『式典』出席を許さないぞ」「戦争責任・被爆責任居直りを許さないぞ」「戦争翼賛の『式典』粉砕」「闘う被爆者(2世・3世)と連帯して闘うぞ」「改憲攻撃粉砕」「日帝の核武装粉砕」「安倍極右政府打倒」と、「式典」会場である平和記念公園にむけてシュプレヒコールを叩きつける。その後、青ヘル部隊は、広島市の繁華街を席捲する戦闘的デモへと撃って出る。革命的反戦闘争への決起を訴える青ヘル部隊の戦闘的デモは、道行く労働者人民の注目を集める。一切の弾圧や敵対を粉砕し、繁華街の一角にある袋町公園までのデモを貫徹した。

袋町公園で反戦集会

寄せられた連帯メッセージ

 午前9時から、袋町公園で広島反戦集会が開催された。全国反戦の仲間が司会にたち、冒頭、集会に寄せられた連帯メッセージを読み上げる。

 元原発労働者であり原発労働裁判原告の梅田隆亮氏のメッセージでは、「安倍が、広島や長崎に現れること自体、被爆者を踏みにじる行為であり、絶対に許してはなりません」「2012年2月、福岡地裁への提訴から、2018年7月、最高裁が上告を棄却するまで、島根原発と敦賀原発の提起検査で放射線に被曝し、心筋梗塞を起こしたことを労働災害として認めるように、裁判闘争を闘ってきました」「裁判には負けましたが、私が裁判を起こし、原発労働がどれだけ労働者の健康や安全を無視したひどい労働なのかを、多くの人が知ることになり、私に続いて裁判を起こす労働者が出るという形で成果があったと思っています」。

 次に、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は、「沖縄では、猛暑の中、名護新基地建設阻止をかけた頑強な現地闘争が連日にわたって展開されています」「闘いを諦める者は誰一人いません。それどころか、展望を失い、追いつめられているのは、政府の側であることが、ますます明らかになっています」「勝利のカギは、現地集中と実力闘争です。勝利に向かって、闘いの最先頭に起ち闘いぬいていく決意です」。

 連帯メッセージを、全体の拍手で確認した。

被爆2世が基調提起

 「実行委員会」に結集する被爆2世から、基調提起を受ける。

 「原爆投下から74年、米帝―帝国主義は、核兵器の照準を全世界に向けながら、中東で暴虐な反革命戦争を拡大・激化させている」「1930年代、天皇制ファシズムに屈服し、侵略戦争に加担し、アジア労働者人民虐殺に自らの手を染めていった日本階級闘争の負の歴史の根底的自己批判―突破をかけて、革命的反戦闘争の前進をかちとろう」「安倍極右政府は、核武装をあくまで推進し、戦時国家体制形成を加速させている」「安倍の『式典』出席の目的は、戦争責任・被爆責任を追及する被爆者の闘いを圧殺し、原爆犠牲者を『お国のために死んだ英霊』として祀り上げ、朝鮮反革命戦争と核武装に突き進むことだ」「『戦争屋』の安倍を引き入れ、原発再稼働をテコとした核武装化や、歴史を画する戦争準備を黙認し、ただ『平和』を唱える『式典』が行なわれようとしている。原爆犠牲者の『英霊化』と戦争翼賛の『式典』なぞ粉砕あるのみだ」「安倍極右政府は、原子力政策の推進のために、全国の原発の再稼働を加速している。『福島第1原発事故』のような大惨事を起こそうが、労働者人民が被曝しようがおかまいなしで、日帝が原子力政策を推進するのは、すべて核武装のためだ」「日帝の核武装を阻止しよう。原発再稼働・新(増)設を阻止しよう。大間原発の建設を阻止し、六ヶ所再処理工場の操業を阻止しよう」「全世界労働者人民にとって真の脅威は、米帝―帝国主義の核兵器であり、日帝の核武装だ」「安倍政府のやりたい放題を放っておけば朝鮮反革命戦争とファシズムの暗黒の時代が待つだけだ。朝鮮反革命戦争突入を絶対阻止しよう」「反共ファシストどもの敵対を粉砕し、撃滅・一掃しよう」「安倍極右政府打倒へ共に闘おう。被爆2世として、基調で提起した闘いを最先頭で闘いぬく」。

参加団体が決意表明

 集会の最後は、参加団体からの決意表明だ。

 「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」は、「『大阪維新の会』が牛耳る大阪府・市行政による『センター機能縮小』攻撃を許さない闘い、関西生コン支部への弾圧を粉砕し、安倍の進める『戦争に協力する労働運動作り』を許さない闘いの先頭に起つ。反戦・仕事よこせの闘いを今後も粘り強く続けていく」。

 全学連中央執行委員会は、「差別主義・排外主義煽動を激化させ、日帝と天皇の戦争責任を居直り、戦時国家体制形成とファシズムに突進する安倍極右政府打倒の闘いの先頭に起つ。〈戦時下の新たな革命的学生運動〉の創出をなし遂げ、革命的学生の組織化を推し進め、日本階級闘争の最前線で闘いぬく。反共ファシストの敵対を粉砕して闘う」。

 全国反戦は、「日帝の核武装と、そのための原子力政策を粉砕するための現地実力闘争を、これからも闘いぬく」「朝鮮反革命戦争突入絶対阻止の革命的反戦闘争の爆発をかちとろう。米帝―帝国主義による中東反革命戦争の拡大・激化を粉砕し、日帝の参戦を阻止しよう」「8月25日、東京の地で、第42回全国反戦集会を開催する。集会の成功をかちとり、2019年階級攻防の先頭で闘いぬく」

 「実行委員会」の青ヘル部隊は、各団体の決意表明を全体で共有し、今夏―今秋の闘いに一丸となって撃って出ることを確認して、この日の闘争を終えた。

 安倍は、「記念式典」のあいさつで、昨年同様、「近年、核軍縮の進め方について各国の考え方に違いが顕在化している」と居直った上で、「核拡散防止条約(NPT)発効50周年」となる2020年の「NPT運用検討会議」について「意義ある成果を生み出すため、各国に積極的に働き掛けていく」なぞと言い放った。安倍の語る「意義ある成果」なぞ、都合よく「唯一の被爆国」なる文言を使い分けながら、結局は、日帝のプルトニウム大量保有を正当化し、核武装推進を継続するためのペテンでしかない。また「式典」後に行なわれた「被爆者から要望を聞く会」では、「核兵器禁止条約」への署名・批准を求める声に対し、またも「アプローチは異なるが、条約が目指す核廃絶という目標は共有している」「国際社会の取り組みをリードする」なぞと、批准拒否を正当化するペテンを弄す、ペテン師・安倍らしい薄汚い態度に終始した。

 どこまでも核武装推進を堅持する安倍政府に対する、被爆者を先頭とする労働者人民の怒りが充満している。闘う被爆者(2世・3世)と連帯し、革命的反戦闘争の大爆発で、安倍極右政府打倒へ闘おう。