天皇代替わりへの「祝賀」強制を粉砕し、集会と天神デモで日雇いメーデーを闘う〈福岡・築港〉
須崎公園で「即位弾劾」「メーデー勝利」の決起集会
5月1日、福岡・築港日雇労働組合(福日労)は、天皇代替わりに対する「祝賀」強制粉砕と「反戦・反失業」の闘いの前進に向けたメーデー集会を福岡市中央区の須崎公園で開催し、福岡市の繁華街・天神を縦断して福岡市役所に隣接する天神中央公園に至る戦闘的なデモをやりぬいた。
集合時刻の午前11時前後になると、集会場の須崎公園には、福日労が取り組んでいる毎週水曜日の「仕事よこせ」の対市役所行動、築城、佐世保、日出生台、長崎での反戦闘争に参加している労働者が集まってくる。年度替りの仕事の減少のため、最近になって野宿を強いられている労働者の顔も見える。集会を行なう音楽堂は、福日労が越年・越冬闘争や夏祭りを取り組み、日雇い・野宿の労働者の闘う拠点となっている場所だ。正午からの集会開始までに食事を済ませるために、集まった労働者は、協力しあい、慣れた手つきで用意されたカレーの配食をテキパキとやり、ハチマキやゼッケンを身に着け、横断幕や組合旗を配置し、集会開始を待つ。
正午、「福岡日雇いメーデー集会」は、須崎公園音楽堂の正面に「ナルヒト即位弾劾!」「メーデー勝利!」と大書した横断幕と福日労の組合旗を掲げて開始される。集会は、闘いの決意を込めたシュプレヒコールから始まる。司会の音頭で「ナルヒトの即位を弾劾するぞ!」「祝賀の強制を粉砕するぞ!」「天皇制を打倒するぞ!」「メーデーを闘うぞ」「『反戦・仕事よこせ』を闘うぞ!」「『働き方改革』粉砕!」「改憲攻撃粉砕!」「安倍政府を打倒するぞ!」というシュプレヒコールが須崎公園全体に轟く。連休中に公園を散策する市民が集会に注目する。
続いて、ナルヒト即位弾劾とメーデーを闘う全国の寄せ場からのメッセージを司会が紹介する。参加者は、大きな拍手をもって、全国の寄せ場でのナルヒト即位への「祝賀」強制を粉砕し、「反戦・反失業」を基調にした日雇いメーデーと連帯して闘う決意を打ち固めた。
福日労委員長が基調提起
次に、福日労の委員長が基調提起に起つ。
基調提起は、「天皇代替わりは、アキヒトが上皇に就き、ナルヒトが新天皇として君臨するという、天皇制の強化そのものだ」「安倍は、ゴールデンウィークを10連休にし、労働者階級に対して、ナルヒトの即位を『祝え』という攻撃をかけてきている」「安倍もマスコミも、新天皇の即位を祝わない者は『非国民』だという雰囲気を作っている」「アキヒトは、生前退位する理由を、『天皇の務めを途切れさせないため』と言っている。『天皇の務め』とは、労働者が、アブレ―野垂れ死にを強制する資本家や政府に対して、団結して闘うことを圧殺することだ」「われわれは、天皇制と安倍政府を一日も早く打倒するために闘わねばならない。2019年のメーデーにあたり、ナルヒトの即位を弾劾するデモを、『祝賀』強制の攻撃を打ち破って闘おう」「メーデーは、1886年5月1日に、米国の労働者が、労働組合のもとに団結して、『一日八時間労働制』を要求して、ストライキを闘ったことが起源になっている」「安倍や資本家たちが進める『働き方改革』の攻撃は、『残業代ゼロ化』の『高度プロフェッショナル制度』や、『正社員』の賃金を下げ『合理的な格差』と称して『非正規』労働者に低賃金と劣悪な労働条件を強いる『同一労働同一賃金』にとどまらず、『解雇の金銭解決』の制度を作るために動き出している。これは、闘う労働者を職場から追い出すことを狙ったものだ。『働き方改革』攻撃の最終的な目的は、労働組合運動を潰してしまうことだ。『会社のため』『国のため』『天皇のため』と言って戦争に協力する翼賛労働運動、戦前の『産業報国会』のような労働運動で、日本労働運動を支配することだ」「『働き方改革』の攻撃で、『8時間労働制』や、『労働三権』を奪おうという攻撃が強まる中、メーデーの勝利をかちとり、『反戦・反失業』の闘いに勝利しよう」。
「即位弾劾」「メーデー勝利」の天神デモ
「九州は、安倍が戦時国家体制を作る攻撃によって、佐世保、築城、日出生台が朝鮮半島での戦争にむけた出撃基地、労働者人民を虐殺する訓練の場として強化されている。改憲攻撃と一体の軍備強化を打ち砕く闘いに決起しよう」「福岡では、東京・山谷や、大阪・釜ヶ崎で実施されている失業対策の仕事を行なうように要求し、市役所に対して、毎週『水曜行動』を取り組んでいる。しかし、福岡市役所は、『要望があることは伝えます』と答えるだけで、福日労との話し合いに応じようとはしない。われわれは、粘り強く『仕事よこせ』の闘いを取り組んでいかねばならない。福日労の団結を強く、大きくつくり上げ、福岡市に俺たちの要求を呑ませていこう」。
提起された基調が、会場全体からの「ヨシ!」の声と拍手で確認される。
ゴールデンウィークが10連休にされ、仕事もなく、野宿を強いらている労働者は、「祝賀」強制の攻撃への怒りを満身にみなぎらせ、闘いに撃って出る準備に入る。シュプレヒコールで集会を締めくくり、いよいよデモに出発だ。デモ隊は、福岡の繁華街・天神のど真ん中を横断幕と組合旗を先頭にして行進する。道行く人々が「ナルヒト即位弾劾!」「メーデー勝利!」の横断幕に注目する。天神交差点で「反天皇」の情宣を行なう団体からエールが送られる。デモ隊は、市役所前で立ち止まり、「止まるな、進め」という警察の規制を尻目に、思う存分「福岡市は、仕事を出せ」「高島市長は、出て来い」「俺たちとの交渉を行なえ」「闘って仕事をかちとるぞ」とシュプレヒコールを叩きつける。
天神中央公園に到着したデモ隊は、天皇代替わりへの「祝賀」強制を許さず、メーデーの闘いを貫徹したことを全体で確認し、「仕事よこせ」の対市役所行動、安倍の改憲攻撃を粉砕する闘い、九州を朝鮮反革命戦争出撃の拠点とする攻撃を打ち砕く反戦闘争をさらに強めることを決意し、当日の闘いを終えていった。
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