連帯メッセージと基調提起
 沖縄では４月２８日、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会（沖縄青年実）が呼びかけた４・２８闘争実行委員会の主催で、那覇市内において集会とデモが取り組まれた。
集会場の与儀公園には、開始時刻を前に、闘う仲間たちが結集してくる。正午、「４・２８闘争を闘うぞ」、「沖縄解放をかちとるぞ」という一帯を揺るがすシュプレヒコールの後、司会の同志が開会を宣言する。「今日は、沖縄が米帝に売り飛ばされ、軍政下に置き捨てられてから、６７年目の『屈辱の日』だ。３年前のこの日には、うるま市の２０歳の女性が米空軍・嘉手納基地勤務の米軍属によって殺害された。先日４月１３日にも、北谷町の女性が米海兵隊のキャンプ・シュワブ所属の米海軍兵によって殺害された。米軍・米兵による『事件・事故』が後を絶たない。天皇と日本帝国主義による沖縄の利用と切り捨ての歴史、そして〈基地・沖縄〉の強要という現状への怒りを新たにし、沖縄解放をめざして、本日の集会とデモを戦闘的に闘いぬこう。東京でも、闘う仲間たちが集会とデモに起ち上がっている。これと固く連帯して闘いをやりぬこう」と呼びかける。
まずは、沖縄集会に寄せられた沖縄反戦労働者からの連帯メッセージ（全文別掲）の紹介だ。熱いメッセージに、参加者から盛大な拍手が沸き起こった。
続いて、実行委員会からの基調の提起が行なわれる。登壇した仲間は、朝鮮情勢について触れ、「２月に行なわれた２度目の米朝首脳会談は決裂に終わった。『米朝対話』は今も維持されているとはいえ、互いの立場の隔たりはあまりにも大きく、それが埋まる見込みはまったく立っていない。トランプが『対話』に見切りをつけて、一気に反革命戦争の発動へと舵を切る可能性が高まっている。この中で、『会談決裂』に小躍りして、ひたすら戦争準備に励んでいるのが日帝・安倍政府だ。朝鮮反革命戦争の急先鋒として突出する安倍政府を許すわけにはいかない。革命的反戦闘争の爆発を」と提起。さらに、名護新基地建設について、「辺野古側の『埋立区域�◆州院戞◆慄笋疥�て区域�◆戮悗療攤重蠧�が急ピッチで進められ、土砂搬入用の桟橋として使うために、『Ｋ８護岸』の造成も進められている。これには政府の悪質な意図がある。われわれに、『闘いは終わりだ』、『もう諦めろ』と迫ろうという了見だ。しかし、こんなことで闘いを諦める者はいない。辺野古現地に集中し、埋め立て工事を阻止しよう」と熱く提起した。最後に、同志は、「沖縄労働者人民に強制された一切の矛盾の解決は、日米安保を粉砕し、帝国主義軍隊と日・米軍事基地を解体することであり、日帝の統合支配を粉砕することだ。名護新基地建設を阻止しよう。宮古島、石垣島への陸上自衛隊の『警備部隊』、『ミサイル部隊』の配備を阻止しよう。沖縄―日本『本土』を貫く革命的共同を強化して闘いぬこう。〈沖縄ソビエト樹立を一環とした沖縄―日本『本土』を貫くソビエト権力樹立、プロレタリア解放―沖縄人民解放〉に向けて闘おう」と呼びかけて、基調提起を締めくくった。圧倒的な拍手で基調が確認される。
決意表明と戦闘的デモ
集会の最後は、決意表明だ。沖日労の仲間が発言に起つ。沖日労の仲間は、「俺たちは、政府・資本による失業と野宿の押しつけ、基地と戦争の押しつけを許さない。だから反戦と反失業の闘いを組合活動の２本柱にすえて活動してきた。今後も、公的就労対策事業の実施などを求めて、行政への要求行動をいっそう強めていく。同時に、反戦の闘いを強め、沖縄からの全基地撤去、全軍隊の撤退を求めて行動していく決意だ」、「何より名護新基地建設阻止の闘いが正念場を迎えている。闘いはこれからだ。辺野古現地の行動に組合員が交代で取り組んできたが、１人でも多くの日雇い・野宿の仲間たちが現地に結集できるよう、現地集中を強化したい」と決意を述べ、最後に、「５月１日には、天皇即位の祝賀強制―天皇制強化に対決して、日雇いメーデーをやりぬく。情宣行動と討論集会に取り組む。多くの仲間たちの参加を」と訴えた。
沖縄青年実の同志は、「６７回目の『屈辱の日』にあたり、３点について訴えたい」と前置きした上で、第１点目として、名護新基地建設阻止の闘いについて、「いま、辺野古の海の埋め立て工事が激しく進められているが、諦めるにはまったく及ばない。追いつめられているのは、安倍政府の方だからだ。政府がいま進めている辺野古側の埋め立てについて言えば、必要な土砂量は、全体の埋め立てに必要な土砂量のたった６・１パーセントにすぎない。ただのアリバイ工事だ。そして、本番とも言うべき大浦湾側の埋め立ては、軟弱地盤、活断層など問題山積で、まったく展望が立たない状況だ。闘い続ければ、工事は必ず止めることができる。あくまで闘いぬこう」と提起した。第２点目として、「４月１３日に北谷町で起こった『女性殺害事件』を、徹底的に弾劾しよう」、「われわれは、完全に怒っている。基地あるがゆえの『事件・事故』は、もうごめんだ。それは、『日米地位協定』の運用改善や、米兵の勤務時間外の行動を規制する『リバティー制度』の強化なんぞで解決できる問題ではない。唯一の解決策は、普天間、嘉手納をはじめ、沖縄のすべての米軍基地を撤去することだ。２度とこのような『事件・事故』を起こさせないために、沖縄からの全軍隊撤退、全基地撤去に向けて闘おう」と訴えた。第３点目として、「安倍政府を早急に倒さねばならない。新基地建設のゴリ押し、天皇の代替わりを利用した天皇制の強化、そして改憲。黙っていたら戦争だ。ファシズムだ。戦争とファシズムに突き進む安倍政府を打ち倒し、沖縄解放の道を大きく切り拓こう」と提起し、「今日は、右翼の敵対を打ち破って戦闘的デモをやりぬこう。沖縄青年実は、先頭で闘う」と熱い決意を表明した。
午後１時、集会を終えた部隊は、隊列を整えてデモにうって出る。「安保粉砕」、「新基地阻止」、「政府打倒」、「沖縄解放」の声高く進む青ヘル部隊に、沿道の労働者人民からは、熱い注目と共感が集中する。反革命革マル、右翼ファシストの敵対を一切許さず、部隊はデモをやりぬいた。沖縄青年実は、この闘争の成功を力に、５・１５闘争の大爆発へ、沖縄解放闘争の勝利へと、全力で進撃する決意だ。
沖縄反戦労働者から寄せられたメッセージ
４月２８日は、１９５２年、日本の独立と引き換えに沖縄が米国に売り飛ばされた「屈辱の日」です。同時に、ちょうど３年前、うるま市に住む２０歳の女性が、嘉手納基地勤務の米軍属によって無惨に殺害された日でもあります。この４月１３日にも、北谷町で米海兵隊のキャンプ・シュワブ所属の米海軍兵によって、「女性殺害事件」が引き起こされました。沖縄戦から７４年、「屈辱の日」から６７年、「復帰」から４７年が経ちますが、その間、沖縄の民衆が置かれてきた厳しい抑圧状況には、変わりがありません。
安倍政府は、県知事選、県民投票、衆院補選と、たて続けに３連敗を喫したにも拘らず、力ずくの新基地建設工事を強行しています。沖縄の民意を踏みにじって、辺野古の海の埋め立てを続けています。しかし、誰もこの状況に諦めてはいません。沖縄の戦後史は抵抗の歴史であり、今も、新基地建設阻止のゲート前座り込みをはじめ、頑強な闘いが沖縄各地で続いています。
安倍政権の暴走はひどくなる一方ですが、新基地建設を阻む辺野古の闘いは、安倍政権の悪政と対決する最前線の闘いであり、戦争への道を阻む最大の砦です。絶対に負けることはできません。
新基地建設阻止、全基地撤去、安保粉砕、沖縄解放のために、ともに闘いましょう。皆さんの健闘を願っています。
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