御茶ノ水駅頭で情宣闘争に決起
1月15日、「ソマリア沖、アデン湾における海賊対処」のために、P―3C哨戒機2機が、沖縄・那覇航空基地から出撃した。また、1月23日には、P―3C哨戒機の要員と「第11次派遣海賊対処行動支援隊」の要員が、羽田空港、長崎空港、那覇空港からそれぞれ、チャーター機で出撃した。出撃した部隊は、ソマリアの隣国である紅海沿岸・ジプチのジプチ国際空港内に構える自衛隊基地に駐屯し、部隊展開をするのだ。
ソマリア沖には、米軍をはじめとした北大西洋条約機構(NATO)諸国の軍隊、中国軍、韓国軍などがひしめいている。自衛隊は、護衛艦1隻を「多国籍任務部隊」に参加させ、2015年5月からは、「多国籍任務部隊」に司令部要員として海上自衛隊の将補クラス約10人を派遣している。
安倍極右政府は、ソマリア沖での「海賊対策」と称して、自衛隊部隊を派兵し続けているが、実際の目的は、海外派兵の実績を積み重ね、海外にあるただ一つの自衛隊基地であるジプチの自衛隊基地を、中東反革命戦争の出撃拠点として、いっそう強化することにある。自衛隊をジプチから中東に出撃させ、中東労働者人民の虐殺に踏み込もうとしているのだ。こうした自衛隊のソマリア沖派兵を、断じて許すことはできない。断固として阻止し、自衛隊海外派兵の常態化を粉砕しなければならない。
12月21日、自衛隊・統合幕僚監部は、海自・第5航空群(那覇)を基幹とする、P―3C哨戒機2機と要員のソマリア沖への出撃、陸上自衛隊・第16普通科連隊(長崎県大村)を基幹とする「第11次派遣海賊対処行動支援隊」の派兵を発表した。現在ソマリア沖で展開しているP―3C派兵部隊の交替部隊を、「第34次派遣海賊対処行動航空隊」「第11次派遣海賊対処行動支援隊」として編成し、新たに派兵するというものだ。断じて許してはならない。
1月15日午前10時、反戦・全学連の部隊は、JR御茶ノ水駅頭に登場し、第34次P―3C哨戒機の出撃阻止、自衛隊のソマリア沖派兵粉砕の情宣闘争に決起した。JR御茶ノ水駅頭に登場した部隊は、ゼッケン、ヘルメットをつけ、整列してシュプレヒコールを行なう。「P―3C哨戒機の出撃阻止!」「自衛隊のソマリア沖派兵粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「中東反革命戦争粉砕!」「戦争遂行の安倍極右政府打倒!」。アジテーションを駅頭に響きわたらせ、ビラまきを開始する。多くの労働者人民が注目し、ビラの捌けもよい。約1時間の情宣を終え、最後に、再びシュプレヒコールを行ない、この日の闘争を締めくくった。
中東反革命戦争の拡大・激化と対決しよう
P―3C哨戒機は、アデン湾上空から監視活動を行ない、海上で展開する艦隊と連携しながら、情報提供を行なっている。
自衛隊ソマリア沖派兵は、2009年3月に、当時の麻生政府が、「海上警備行動」を発令して海自護衛艦2隻を出撃させて開始された。その後、麻生政府は、同年5月に、派兵規模をさらに拡大し、P―3C哨戒機と陸自・中央即応連隊、航空自衛隊・C130輸送機1機をジブチに送り込んだ。陸・海・空3自衛隊が統合しての、ソマリア沖での部隊展開に一挙に踏み込んだのだ。
さらに、安倍政府になってから、2014年7月に編成を変更し、「派遣海賊対処行動航空隊」から業務隊、警衛隊、警務隊を分離させた「派遣海賊対処行動支援隊」(海自30人と陸自80人の統合部隊)を立ち上げている。この部隊は、ジプチの基地を拠点として維持するものだ。
最近、「海賊事案」が減少したとして、「海賊対策の終了」が取り上げられている。そうなると、ジプチ基地は不要となるが、安倍極右政府は、ジプチ基地を維持し、恒久化するために、ジプチ政府に対して、自衛隊装備品の無償譲渡とジプチ空港の整備支援を行なうとしている。何としても、中東反革命戦争に参戦する拠点として、ジプチ基地を維持するという固い決意のあらわれだ。
自衛隊は、約10年にわたってソマリア沖出兵を続け、中東労働者人民に銃口を向け続けている。中東反革命戦争への日帝の参戦を断じて許してはならない。
「『イスラム国』壊滅」を掲げた中東反革命戦争は、2017年11月までにシリアとイラクの「イスラム国」公然拠点をすべて制圧することで、収束に向かっている。しかし、「イスラム国」は、米帝―帝国主義が生み出したものである以上、第2、第3の「イスラム国」を生み出すのは必至だ。
対イラン反革命戦争突入の危機が切迫している。米帝は、ことあるごとに「イランの脅威」を叫びたて、「核開発」「ミサイル開発」を持ち出しては、イランを恫喝し、屈服を迫っている。
パレスチナでは、イスラエル政府による、「入植地」拡大、土地接収、建物破壊が続いており、極右シオニストは、パレスチナ労働者人民への襲撃をくり返している。パレスチナ労働者人民は、イスラエルと「蜜月関係」にあり中東支配への介入を強める米帝・トランプと対決し、対イスラエル反占領闘争を実力・武装で闘いぬいている。
中東反革命戦争の拡大・激化を許さず、闘う中東労働者人民と連帯して闘おう。
|