自衛隊の実戦へ向けた強化が着々と進められている。安倍政府は、膨大な軍事予算を投入して自衛隊の装備の刷新を図っており、朝鮮反革命戦争遂行を見据えた戦闘能力の強化を狙っている。
自衛隊は、2018年度版「防衛白書」の中で、「新たな装備品の導入など」の項を設け、「相手の攻撃が届かないところから攻撃できる」という「スタンド・オフ・ミサイル」や、「より高いステルス性と高性能のセンサーを備えた最新鋭戦闘機」である「F35」などの新兵器の導入を列挙している。これらの新兵器こそ、「敵基地攻撃」を前提とした配備そのものに他ならない。
安倍政府は、旧型の戦闘機を、最新鋭ステルス戦闘機・F35に置き換えることを検討してきた。F35には長い滑走路が必要なA型(F35A、空軍仕様)と、短距離離陸・垂直着陸能力を持つB型(F35B、海兵隊仕様)、空母艦載機として運用されるC型(F35C、海軍仕様)がある。このうち、自衛隊は既に、F35Aを、2018年以降順次、航空自衛隊三沢基地に配備している。F35Aは、今年10月14日の朝霞駐屯地での自衛隊観閲式で、初の展示飛行を行なっている。
安倍政府は、このF35Aに、長距離巡航ミサイル・「JSM」を搭載しようと狙っている。そのための予算措置を、既に2017年12月の段階で講じており、実際の導入は2021年になるとされる。F35Aに長距離巡航ミサイル・「JSM」を搭載することで、自衛隊の攻撃能力が画段階的に上がるのは間違いない。
さらに安倍政府は、F35Bの導入も策動している。F35Bは、岩国基地に配備される米海兵隊が既に使用している。F35Bもまた、F35Aと同様、長距離巡航ミサイル・「JSM」が装備できる機能を備えている。安倍政府は、このF35Bを20機程度導入することを目指している。
同時に、安倍政府は、海上自衛隊の改編にも動いており、空母の本格導入を画策している。現在、海自が2隻保有する「いずも」型護衛艦を、本格的な空母へと改修しようというのである。安倍政府は、年末に策定する、新たな防衛力整備の指針である「防衛計画の大綱」に明記する方向で作業を進めている。安倍政府は、この「いずも」型護衛艦に搭載する戦闘機に、離着陸可能なF35Bを使用しようと狙っているのだ。空母を朝鮮半島周辺に配備してF35Bを好きなように動かすことができれば、長距離巡航ミサイル・「JSM」をいつでも、どこからでも発射できるようになるのである。
しかも、F35は、核兵器の搭載が可能になるように開発されている。米帝・トランプは、2017年1月、国防長官・マティスに「核態勢の見直し(NPR)」を指示した。2018年2月、国防長官・マティスはNPRを新たに公表している。そのNPRには、「現在の『非戦略核戦力』は、専らF15Eおよび同盟国にある『核・非核両用戦術航空機』(DCA)により運搬される比較的少数の『B61自由落下爆弾』から成っている。米国は、現在の老朽化しつつあるDCAの交代機として、前方展開可能で核爆弾搭載可能なF35に核能力を組み込みつつある」と明記しているのだ。F35は、核攻撃遂行を想定した戦闘機として配備されようとしているのである。まさに朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)との核戦争も辞さぬ、軍事展開に入ろうというのである。
朝鮮反革命戦争突入を狙う安倍政府の目論見を許してはならない。朝鮮反革命戦争突入を絶対に阻止しなければならない。革命的反戦闘争の爆発を実力・武装の闘いとしてかちとり、戦争遂行の安倍極右政府打倒へ進撃しよう。
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