「9・1防災訓練」の一環として、今年も「関西広域連合」の主催による「近畿府県合同防災訓練」が強行された。「近畿府県合同防災訓練」は、「関西広域連合」を構成する2府7県(大阪府、京都府、福井県、滋賀県、兵庫県、奈良県、和歌山県、三重県、徳島県)の持ち回りで、毎年行なわれているが、今年は、福井県の担当とされ、11月9日〜11月10日に、坂井市の「テクノポート福井」をメイン会場にして、福井県の各地で「防災訓練」が強行されている。
11月9日、反戦青年委員会と全学連は、「近畿府県合同防災訓練」粉砕闘争に決起した。
午前8時、JR福井駅頭に登場した部隊は、青ヘルメットと青ゼッケンで身をかため、ただちにビラ撒きとアジテーションを開始する。横断幕を広げ、ビラが配布される。道行く労働者人民に対し、「『防災訓練』とは、労働者人民の闘いを鎮圧するための治安出動訓練にほかならない」「『防災訓練』の目的は、自衛隊の治安出動訓練であると同時に、町内会組織に代表される『自主防災組織』をファシズム勢力として地域末端から組織化しようとするものだ」「朝鮮反革命戦争に最先頭で突撃する日帝は、『防災訓練』の名の下での自衛隊の『治安出動訓練』と『有事』に備えた『自主防災組織』の育成を露骨に進めているのだ」「『民間防災組織』の育成を通して戦前の『隣組』『自警団』を復活させ、社会の末端からファシズムを組織化する『防災訓練』への動員を拒否しよう」と、「防災訓練」の本質を労働者人民に暴露すると共に、「朝鮮反革命戦争突入粉砕、戦争遂行の安倍極右政府打倒の闘いへ」と、決起を訴えた。最後に、「防災訓練」粉砕のシュプレヒコールで、JR福井駅頭での情宣闘争を終えていった。
今回の「近畿府県合同防災訓練」は、総務省消防庁、福井県、福井県消防長会、「関西広域連合」、福井市、あらわ市、坂井市、永平寺町の共催で行なわれた。「防災訓練」の構成は、「緊急消防援助隊近畿ブロック合同訓練」、「福井県総合防災訓練」、「福井県石油コンビナート等総合防災訓練」、「関西広域応援訓練」となっている。これらの「防災訓練」は、「大雨による土砂災害等の発生」「大規模な地震の発生」「石油コンビナートやタンカー等からも大規模な火災の発生」を想定した内容となっている。
このうち、自衛隊は、敦賀港での「艦艇による部隊輸送訓練」に、海上自衛隊舞鶴地方隊の艦船を投入している。「訓練内容」としては「緊急消防援助隊の部隊を海上輸送するため、海上自衛隊の多用途支援艦・『ひうち』に車両を搭載する」とするものである。また、陸上自衛隊ヘリ・CH―47により、「敦賀美方消防組合の部隊を敦賀市総合運動公園から主訓練会場付近まで航空搬送する」訓練や、航空自衛隊ヘリ・UH―60による「孤立集落の住民を救出し、主訓練会場および福井空港へ搬送する」訓練も行なっている。さらに、陸上自衛隊第14普通科連隊、陸上自衛隊第372施設中隊、海上自衛隊舞鶴地方総監部、航空自衛隊第6航空団も参加している。
「総合防災訓練」は、1923年関東大震災当時の戒厳令―治安出動を「教訓」として強行されてきたものであり、労働者人民の闘いに身構えたブルジョア社会秩序の防衛=内乱鎮圧にむけた、文字通り自衛隊の治安出動訓練に他ならない。自衛隊主導のもと、行政機関を総動員して、避難民支援、災害医療、負傷者運搬、物資輸送、救出・救助訓練などという名目で、陸・海・空自衛隊部隊が車両、重機、船舶、ヘリ、輸送機などを大量に投入して、大手を振って治安出動訓練をしているのだ。そして、「災害の危機」を煽り、「地域自主防災組織」による「住民参加型訓練」と称して住民を巻き込むことで、「非常事態」下の治安維持作戦に労働者人民を糾合し動員していくことを狙うものだ。
自衛隊・警察主導の「9・1防災訓練」=治安出動訓練を許すな。日帝の朝鮮反革命戦争突撃と対決し、安倍極右政府を打倒しよう。
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