沖縄では、お盆は旧盆で行なう家庭が多い。8月23日は、先祖の霊を迎える旧盆の初日、ウンケー(お迎え)にあたる。その8月23日の午後5時から、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)は、首里の寄せ場にほど近い首里・寒川緑地において、「沖縄日雇い・暑気払い団結交流会」を開催した。お盆といっても、様々な事情で家族、家庭から切り離された日雇い・野宿の労働者にとっては、縁遠いものとならざるをえない。この時期に、帰る場所はない。そうした日雇い・野宿の労働者が結集し、交流する場として、沖日労は「暑気払い団結交流会」を設定してきた。
この催しに、首里の寄せ場労働者をはじめ、多くの日雇い労働者が参加した。泡盛の一升瓶を携えて参加する労働者もいる。水割り用のミネラルウォーターを多数買い込んで来てくれる労働者もいる。都合で参加できない労働者からは、資金のカンパも寄せられた。寒川緑地に沖日労の赤旗が掲げられ、「反戦・反失業を闘うぞ」、「名護新基地建設を阻止するぞ」、「沖日労は闘うぞ」というシュプレヒコールが響く中、「暑気払い団結交流会」は開始された。
最初に、全国の寄せ場から寄せられた連帯メッセージが紹介される。東京・山谷日雇労働組合からは、「山谷では、8月13、14、15日の3日間、玉姫公園を会場にして『山谷夏祭り』を開催した。安倍は、9月の自民党総裁選で三選を果たし、秋の臨時国会で九条を死文にする改憲をやろうと企んでいる。今こそ、労働者一人ひとりが声を上げ、行動に起ち上がる時だ。安倍政府打倒に向けてともに闘おう」というメッセージが寄せられた。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」からは、「『西成特区構想』に正面から対決し、粉砕する。8月18日には、全国の寄せ場夏祭りの一環として、『夏祭り上映会』を開催した。その成功を力に、秋からの闘いの前進を実現していく」というメッセージが、福岡・築港日雇労働組合からは、「福岡でも、8月13日から3日間、中央区の須崎公園で『福岡日雇い団結夏祭り』を開催した。沖縄の仲間たちが、『暑気払い団結交流会』を成功させ、秋からの闘いを闘う団結を打ち固めることを強く願っています」というメッセージが寄せられた。
続いて、沖日労執行部の仲間が、「この夏、全国の寄せ場の仲間たちは夏祭りに取り組んだ。これに呼応し、ここ首里でも今日の交流会をもっている。今日は、腹いっぱい焼肉を食って英気を養い、秋からの『反戦・仕事寄こせ』の闘いをやりぬこう。闘って、仕事をかちとろう。一人の野垂れ死にも許さないために、与儀公園での炊き出しをやりぬこう。日雇い労働者が名護新基地建設阻止の闘いの先頭に起とう。沖日労の旗のもとに闘おう」と提起した。
これを圧倒的な拍手で確認した参加者たちは、ビールで乾杯し、泡盛でまた乾杯し、沖日労が用意した焼肉を頬張りながらの交流会に移る。和気あいあいとした交流会は、暗くなるまで続けられた。「暑気払い団結交流会」は、その名のとおり、日雇い労働者の闘う団結をより強固に打ち固めるものとなった。沖日労は、その力をもって、今秋の「反戦・反失業」の闘いに、とりわけ決戦に突入した名護新基地建設阻止の闘いに、猛然と打って出る決意である。
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