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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

8・9長崎反戦闘争を闘う (1280号4面)

デモで「式典」会場に肉迫

 「8・9長崎反戦集会実行委員会」に結集する労働者・学生は、8月9日、長崎現地において集会とデモに取り組んだ。

 原爆投下から73ヵ年を迎え、「実行委員会」は、第1に、「核兵器や大陸間弾道弾も憲法上問題はない。小型であればよい」なぞと言い放つ核武装論者である首相・安倍の「平和祈念式典」出席を阻止し、日帝の被曝責任・戦争責任居直りと原爆犠牲者の「英霊」化を許さない闘いとして、第2に、核武装のための原発再稼働・新(増)設の強行―原子力政策の推進を阻止する闘いとして、第3に、日帝・安倍による「北の脅威」の煽動と、改憲―戦時国家体制形成をもっての朝鮮反革命戦争突入を粉砕する革命的反戦闘争として、8・9闘争に取り組んだ。

 10時30分、「原爆投下73ヵ年弾劾!」「安倍の『式典』出席を阻止するぞ!」「被爆者の『英霊』化を阻止するぞ!」「日帝の核武装を阻止するぞ!」と、断固たるシュプレヒコールを轟かせ、青ヘルメット・旗竿の部隊が、天主公園から「式典」会場である平和公園に向け、デモに撃って出る。「反戦・反核の闘いに起ち上がろう」と大書した横断幕を先頭にし、「『式典』粉砕」、「核武装阻止」、「政府打倒」のコールを上げて進撃するデモ隊に、沿道の市民から熱い注目が寄せられ、声援が送られる。平和公園脇に到着する時間は、「式典」で安倍が被爆責任・戦争責任に居直る発言をする時間だ。部隊は、ひときわ大きいシュプレヒコールの声を会場に向けて叩きつける。全国から爆心地公園に集まった労働者人民も、青ヘル・旗竿で進撃する戦闘的な部隊に注目する。部隊は、権力の反革命弾圧、右翼ファシストの敵対を完全に封殺して、戦闘的デモを貫徹した。

熱気溢れる反戦集会を開催

連帯メッセージの紹介

 安倍を直撃する戦闘的なデモを貫徹した部隊は、長崎県婦人会館に移動し、反戦集会を開催した。司会の仲間が、「安倍の被爆責任・戦争責任居直りを許さず、怒りを叩きつけた戦闘的なデモを引き継ぎ、長崎反戦集会の成功をかちとろう」と呼びかける。

 続いて、司会より連帯のメッセージが読み上げられる。

 元原発労働者であり原発労働裁判原告の梅田隆亮氏は、「7月11日、最高裁第二小法廷は、私の『原発労働裁判』の上告を棄却しました。絶対に許すことはできません。7月3日には、安倍政府が『第5次エネルギー基本計画』を閣議決定しています。2030年度の電源構成について、原発で22パーセントの電気を作ると言っています。現在再稼働している9つの原発に加え、20以上の原発の再稼働や、新設、増設を強行するという宣言に他なりません。最高裁が私の裁判を棄却したのは、安倍の原発再稼働路線に司法が同調していることを示しています。安倍政府の下で、三権分立は崩壊しています。安倍のやりたい放題を1日も早く止めなければなりません。労働者を不可避的に放射線に被曝させ、いわば被曝要員として非人間的な人海戦術に用いる原発労働を1日も早くなくすために、すべての原発の廃止を実現する闘いへの決意は、微塵もかわりません。暑い中での闘いは大変でしょうが、頑張ってください」というメッセージを寄せた。

 天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会は、「名護新基地建設阻止の闘いは、いよいよ決戦局面を迎えています。安倍政府―沖縄防衛局は、8月17日にも、埋め立ての土砂の投入に踏み込もうとしており、辺野古では猛暑の中、これを阻止すべく、労働者人民の懸命の闘いが続いています。こうした中、7月27日には、『県』知事・翁長が、前知事・仲井真の『公有水面埋立承認』を『撤回』することを表明した。しかしながら、この『承認撤回』は、極めて限定的なものだと言わざるを得ません。『早ければ2週間程度』で『承認撤回』の『執行停止』決定が出されるとも言われており、防衛省幹部は「工事が止まる期間は1ヵ月もかからないのではないか』とうそぶいています。翁長『県』政に頼って、工事を止めることはできません。辺野古現地を先頭にした労働者人民の闘いこそが工事を止める力です。日帝・安倍の改憲攻撃が加速しています。この攻撃を粉微塵に打ち砕き、必ず安倍政府を打倒しなければなりません。8・9長崎反戦闘争の成功が、その大きな跳躍台となることを強く願っています」という、熱いメッセージを寄せた。

 全体の拍手がこれらのメッセージに応える。

基調の提起

 実行委員会の仲間から基調が提起される。「原爆投下から73年、米帝―帝国主義は、核兵器の照準を全世界に向けながら、中東で暴虐な反革命戦争を拡大・激化させている。安倍極右政府も、核武装をあくまで推進し、戦時国家体制形成を加速させている。1930年代、天皇制ファシズムに屈服し、侵略戦争に加担し、アジア労働者人民虐殺に自ら手を染めていった日本階級闘争の負の歴史の根底的自己批判―突破をかけて、革命的反戦闘争の前進をかちとろう」「日帝は、被爆責任を追及する被爆者の闘いに押され、1994年、『被爆者援護法』を制定したが、被爆者が要求した『国家補償』は無視されている。昭和天皇・ヒロヒトが『原爆は、戦争中だからやむを得ない』と言い放ったように、『戦争だから天皇や国家のために死ぬのは当然』というのが、日帝の本音なのだ」「米帝は、『核の脅威』を叫びたてながら、イランへの恫喝を強め、また朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)に『非核化』を迫っている。しかし、今まで米帝は、世界で唯一実際に原爆を使用し、『核兵器の先制使用も辞さない』と公言しながら反革命戦争を繰り返してきた。日帝は、米帝と『同盟』を結び、『核の傘』に入りながら、虎視眈々と自前の核兵器開発―核武装を進めてきた。このような米帝や日帝に、北朝鮮やイランの『核の脅威』を云々する資格はない。全世界労働者人民にとって、真の脅威は、米帝―帝国主義の核兵器であり、日帝の核武装だ」「安倍政府は、朝鮮反革命戦争突入の尖兵として、さらに突出しようとしている。朝鮮反革命戦争突入を絶対阻止しよう」「闘う全世界労働者人民と連帯し、革命的反戦闘争を大爆発させ、安倍極右政府打倒に突き進もう。8・9長崎反戦闘争を闘いぬこう」と提起した。基調は圧倒的な拍手と「ヨシ」の声で確認された。

参加団体が闘う決意を表明

集会の最後は、決意表明だ。

 福岡・築港日雇労働組合(福日労)は、「福日労は、毎年、長崎で反戦の集会とデモに取り組んでいます。日本の労働者が『天皇の軍隊』にされ、2000万人の朝鮮―中国―アジアの労働者を虐殺した歴史を繰り返さないためには、戦争に向けた一つ一つの動きに対決して粉砕する反戦の闘いが決定的に重要だからです。安倍は、『小型の核兵器なら、持っても構わない』と言っています。こんな奴が核兵器で殺された人たちや被爆で苦しんでいる人たちのことを考えていないのは明らかです。そんな安倍が被爆を強制された長崎に足を踏み入れることを許してはなりません。今日の闘いに続き、改憲を強行して、日本を戦争国家にする攻撃を粉砕する闘いを、闘いぬくことを明らかにして、決意表明とします」と発言した。

 全学連の同志は、「安倍が長崎に足を踏み入れ、原爆犠牲者を『英霊』として持ち上げ、被爆責任・戦争責任を居直ることを許さず闘いぬいたことを確認しようではありませんか。安倍は、原爆犠牲者を『英霊』として持ち上げる一方、『被爆者健康手帳』の交付率は3割にまで下がっています。高齢の中で原爆症で苦しむ被爆者や、日帝に強制連行された在日朝鮮人被爆者を切り捨てている。安倍の朝鮮反革命戦争突撃を止めるのは、内戦勢力の他にはない。共に安倍とファシストを打ち倒す闘いに起ち上がっていこう。プロレタリア階級の歴史的事業・プロレタリア世界革命の突破口を、この日帝足下からこじ開けていく闘いの最先頭に起つ決意を明らかにします」と決意を表明した。

 全国反戦の同志は、「8月6日、広島で安倍の『式典』出席粉砕、安倍政府打倒の闘いとして8・6広島反戦闘争を闘いぬきました。右翼ファシスト、『在特会』の敵対を一蹴して戦闘的なデモと集会をやりぬきました。安倍は、『式典』で『核なき世界を目指す』と発言した。しかし、安倍は、『核兵器禁止条約』に反対し、トランプと共に朝鮮反革命戦争に突き進んでいる。そんな安倍が『核なき世界を目指す』なぞと言うのは、まやかしであり、ペテンでしかない。広島での『式典』の後の『被爆者からの要望を聞く会』で、安倍は、『核兵器禁止条約』の批准をを求められ、『皆さんとは目的が違う』なぞと言い放っている。安倍の本音は、核武装をするということだ。そのために原発の再稼働を強行している。安倍の朝鮮反革命戦争突撃を粉砕し、打倒する闘いを共に闘う決意です。8・26全国反戦集会に結集されることを呼びかけます」と発言した。

 すべての闘志あふれる決意表明に、参加者からは圧倒的な拍手が沸き起こる。全体で長崎反戦集会の成功と明日からの闘いへの決起を確認し、集会を終えていった。