旭川駅頭で情宣闘争に決起
6月29日、防衛省は、矢臼別演習場(北海道別海町、厚岸町、浜中町)における「実弾砲撃移転訓練」について、8月1日から8月10日までのうちの8日間実施すると明らかにした。在沖米海兵隊の「訓練実施部隊」は、7月下旬に矢臼別演習場に入り、野営をしながらの「訓練」を行なうというものだ。「実弾砲撃移転訓練」の後、8月下旬に、「訓練部隊」が矢臼別演習場から撤収し、沖縄へ向かう。今回の「訓練部隊」の人員と砲数等は、約240人、約50両の車両を動員、発射する砲門は6門とされている。「訓練」では155ミリ榴弾砲や小火器が使われる。
米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、1997年から開始されたものだ。矢臼別演習場で実施されるのは、昨年11月27日から12月7日の訓練に続き、2年連続で17回目となる。「訓練」に参加する部隊は、沖縄のキャンプ・ハンセンに駐屯する米海兵隊第12海兵連隊であり、日中だけではなく、午後7時から9時半までの夜間訓練も行なう。
2013年には、矢臼別演習場での同訓練で、発射した155ミリ榴弾砲が、目標から4キロも外れ、演習場を飛び出し、国道からわずか500メートル、民家から700メートルしか離れていない牧草地に着弾し、大きな穴があくという事故を引き起こし、地元住民を不安と恐怖に陥れている。
そもそも、米海兵隊とは、米帝が世界各地で反革命戦争に突入する時、その突撃隊、切り込み隊として真っ先に敵陣に乗り込み、陣地を構築し拠点を作ることを任務としている。こんな凶暴な部隊が矢臼別で戦争のための演習を行なっている。絶対に許してはならない。
8月5日、午前10時半、反戦・全学連の部隊は、旭川駅頭に登場する。青ヘル、ゼッケンの部隊は、整列し横断幕を掲げ、シュプレヒコールを開始する.「矢臼別演習場での実弾砲撃演習を粉砕するぞ」「在沖米海兵隊の演習を粉砕するぞ」「『本土』移転演習を粉砕するぞ」「中東反革命戦争粉砕」「朝鮮反革命戦争粉砕」。駅頭にシュプレヒコールが響き渡る。日曜日の午前中から昼にかけて労働者、市民、学生の人出が段々と多くなる中、数百枚のビラをまき、機関紙「解放」を売り、約2時間にわたって情宣闘争を闘いぬいた。「遠いところご苦労さん」と声をかけてくる人、手を出してビラを受け取る人など闘いへの共感が伝わってくる。こうした手ごたえを確認しながら、最後にシュプレヒコールで闘争をしめくくった。
在沖米海兵隊の実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕せよ
この日の闘いも含め、旭川情宣行動を継続して闘いぬいている成果をテコに、北海道における革命的反戦闘争の組織化をなんとしても実現していかなければならない。
もともと、この移転演習は、在沖米軍基地のキャンプ・ハンセンで行なわれていた「県道104号線越え実弾砲撃演習」を、移転演習として、全国5ヵ所の自衛隊演習場で行なうようになってきたものだ。実弾演習では、沖縄では実施されていなかった「夜間訓練」や「NBC(核・生物・化学兵器)訓練」が追加されるなど、訓練の内容は質・量とも強化・拡大されている。
「沖縄の負担軽減」と称して実弾砲撃―「本土」移転演習が行なわれているが、沖縄の現状を見ても、キャンプ・ハンセンでは実弾砲撃演習以外の演習が頻繁に行なわれ、その結果、山火事が頻発するなど沖縄労働者人民の生活が脅かされているのであり、「沖縄の負担軽減」なぞ欺瞞でしかないのだ。また、米軍機の事故が相次いで頻発し、名護新基地建設が強行される中、「負担軽減」なぞと語るのは、ペテンである。
矢臼別演習場をはじめ北海道の演習場が、朝鮮反革命戦争の軍事拠点として強化されることを、許してはならない。実力闘争・武装闘争の爆発で、粉砕あるのみだ。
在沖米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、米帝・トランプによる「『イスラム国』壊滅」後の中東支配の再編として、エルサレムへの米大使館移転、「イラン核合意の離脱」―対イラン反革命戦争突入へむけた攻撃の激化、パレスチナ解放闘争への暴力的圧殺攻撃など矢継ぎ早の攻撃の中での演習である。また、朝鮮反革命戦争突入は、1ミリも遠のいていない中で、実戦を想定した演習として強行されている。中東労働者人民、朝鮮労働者人民を虐殺するための演習なのだ。だからこそ、人体や環境に影響を及ぼす白リン弾の使用や夜間訓練まで行なわれているのだ。
戦争遂行の安倍政府を打倒しよう
防衛省は、全国の自治体に「沖縄に関する日米特別行動委員会」(SACO)交付金をバラ撒き、「訓練受け入れ」を強要している。演習では「火災事故」が発生するなど、近隣住民に対して生活不安と恐怖を与えてきた。受け入れ先の地元では、実弾砲撃―「本土」移転演習に対する怒りがまきおこっている。米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕しよう。
沖縄では、名護新基地建設が強行されている。大浦湾の自然と環境を破壊して、土砂を投入し、埋め立てを行ない、戦争のための新基地建設の攻撃が一気に強まっている。8月17日からの土砂投入がもくろまれているが、沖縄労働者人民は、強固な闘いを展開している。闘う沖縄労働者人民と結合し、名護新基地建設を阻止しよう。〈基地・沖縄〉の強化を粉砕しよう。
6月12日の「米朝首脳会談」と「米朝共同声明」は、「非核化」の問題一つをとっても、具体的な行程も決まらず、重要事項をすべて先送りして形式を整えただけのものに他ならない。したがって、今後の米朝協議の中で、いつ利害が衝突し、いつ破綻してもおかしくないシロモノだ。
これをにらみながら、ひたすら戦争の刃を研ぎ続けているのが日帝・安倍だ。防衛相・小野寺は、「防衛装備を揃えるには相当時間がかかるが、北朝鮮が『やっぱり対話をやめた』と言うのは一瞬だ。最後まで気を許してはいけない」などと称して、地上配備型ミサイル迎撃システム・「イージス・アショア」の導入計画を加速することを明らかにしている。7月30日には官房副長官・西村が、「朝鮮戦争の終戦宣言」に言及し、「(北朝鮮が)非核化をちゃんと進めない限り、そう簡単に終戦宣言をやるべきではない」と言い放っている。南北関係、米朝関係が好転へと向かうことを何としても阻止し、「南北対話」「米朝対話」をぶち壊して、早く戦争にもっていこうと躍起になっているのだ。
朝鮮反革命戦争への突入時は、日本階級闘争の決戦期に他ならない。韓国労働者人民の決起と連帯し、日帝足下労働者階級の責務にかけて、反北朝鮮―反共・排外主義煽動を切り裂き、朝鮮反革命戦争を粉砕する革命的反戦闘争の大爆発をかちとれ。安倍政府の庇護のもと、跳梁を強める「在特会」など反共ファシストを撃滅しよう。
戦時国家体制形成に突進する戦争遂行の安倍極右政府打倒に進撃しよう。
7・22在沖米海兵隊の出撃阻止に決起
陸自・矢臼別演習場(北海道)での在沖米海兵隊による155ミリ榴弾砲の「本土」移転演習―実弾砲撃演習に先立ち、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(沖縄青年実)は、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)の労働者たちとともに、沖縄からの海兵隊の出撃阻止の闘いに決起した。
在沖米海兵隊は、戦争が起これば、真っ先に敵地に乗り込んで強襲作戦を遂行する最凶暴の部隊であり、これまでにもイラクやアフガニスタンなどの戦場にくり返し出撃しては、多くの労働者人民を殺戮してきた。そして今や、米朝協議の決裂に備えて、朝鮮半島に乗り込んで殺戮と破壊に手を染めようと、刃を研いでいるのだ。矢臼別演習は、その予行演習に他ならない。沖縄では、米海兵隊・普天間基地(宜野湾市)所属のヘリによる部品落下や墜落事故が相次いで発生しているが、その根本原因は、朝鮮反革命戦争への出撃に備えた実戦さながらの過酷な訓練の激増にある。米軍による沖縄全体を訓練場にした朝鮮反革命戦争出撃訓練に対決するとともに、「沖縄の負担軽減」に名を借りて、実際には訓練の野放図な拡大・強化を策す「本土」移転演習にも、全力で対決していかねばならない。沖縄―日本「本土」を貫く闘いで、これを阻止していかなければならない。
7月22日午後1時、那覇市の目抜き通りにある「パレットくもじ」前に登場した沖縄青年実と沖日労の部隊は、ただちに情宣戦を開始する。「矢臼別での実弾砲撃演習を粉砕しよう。沖縄からの、米海兵隊の出撃を阻止しよう」、「政府が唱える『沖縄の負担軽減』は、まったくのペテンだ。実弾砲撃演習の拡大・強化が真の狙いだ」、「今また『負担軽減』の名で、名護新基地建設が強行されている。新基地建設工事を止めよう」、「辺野古現地への集中と実力闘争の爆発こそが勝利の道だ。ともに現地闘争に起ち上ろう」という訴えに、行き交う労働者人民の熱い注目と共感が集まる。ビラが次々に受け取られていく。「戦争は、もうごめんだ。沖縄でも北海道でも、人殺しの演習はやらせたらだめだ」、「8月には、自分も辺野古に行きたい」と、次々に話しかけてくる。用意したビラをすべてまき切り、権力の弾圧、右翼の敵対を一切許さず、約1時間にわたる情宣戦を貫徹した。
名護市辺野古の新基地建設をめぐり、安倍政府―沖縄防衛局は、「8月17日の土砂投入」を宣言した。闘いは歴史的な決戦局面に突入した。現地では、工事を止めるために体を張った懸命の闘いが展開されている。沖縄青年実は、沖日労の仲間たちとともに現地に通い、ともに現地攻防を闘いぬいている。新基地建設を阻止しよう。「本土」移転演習の拡大・強化、〈基地・沖縄〉の再編・強化をともに打ち砕こう。
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