5・13「平和とくらしを守る県民大会」に3500人が結集
5月13日午後1時30分から、宜野湾市海浜公園屋外劇場において、「沖縄平和運動センター」、「5・15平和行進実行委員会」が主催する「復帰46年 5・15平和とくらしを守る県民大会」が開かれた。この「県民大会」に、沖縄をはじめ全国各地から3500人が結集した。
実行委員長として「主催者あいさつ」に起った「沖縄平和運動センター」議長・山城博治氏は、「辺野古の海が護岸で囲われつつあり、7月にも土砂が投入されるかもしれないという緊迫した情勢の中で、今回の5・15を迎えた。先島でも自衛隊基地が強化されつつある。昨日は宮古島の平和行進に行ったが、千代田に造られようとしている基地のすさまじさを目の当たりにした。米軍基地はもちろん、宮古、八重山、与那国を孤立させずに全県で手を取り合って、自衛隊基地の強化を許さない闘いを作り上げよう」と熱く訴えた。
沖縄選出の国会議員などによる「連帯あいさつ」に続き、「辺野古の闘いの報告」として、「ヘリ基地反対協」共同代表・安次富浩氏は、「辺野古の海では護岸工事が進められている。知事の『岩礁破砕許可』を受けていない違法工事だ。現場の闘いと同時に、『軟弱地盤』、『活断層』、『高さ制限』など、様々な視点から問題が提起されている。政府の思い通りにはいかない状況だ。新基地は造れない。日本の平和運動は非常に弱くなっているが、朴槿恵政権を打倒した韓国民衆のような運動をこの沖縄でも作り上げ、安倍政権を打倒しよう。東アジアの平和を作るのは私たち民衆だ」と呼びかけた。
「海外ゲスト」として登壇した「済州島海軍基地反対対策委員会」の委員長であるコ・クォニル氏は、「2007年に済州島で海軍基地に反対する闘争を始めてから11年になる。沖縄の民衆は戦後直後から米軍基地への抵抗を続けてきたと聞いている。生涯をかけ、世代を継いで自立・自主の精神を示してきた沖縄の皆さんに深い尊敬の念を表したい。韓国ではキャンドル・デモで政権を替えた。東アジアに葛藤を誘発し、民衆に痛みだけを押しつける米軍は、今すぐ米国に追い返さなければならない。恒久平和を築くために、手を取り合っていこう。辺野古新基地建設反対、米軍はアメリカへ帰れ」と熱烈に訴えた。
実行委員会事務局長・大城悟氏から、「九条に自衛隊を明記し、戦前回帰とともに戦争へと突き進もうとする独善的政治の暴走を断固阻止しなくてはならない」、「日・米両政府によって強行される米軍基地の強化、拡大に反対する」という「大会宣言」案が提起され、全体の盛大な拍手で採択された。
最後に、山城博治氏の音頭で「団結ガンバロー」を行ない、「県民大会」を終えた。
5・14 キャンプ・キンザーを包囲する戦闘的デモを闘いぬく
5月14日、「軍港反対!浦添市民行動実行委員会」が主催した「浦添軍港反対! キャンプ・キンザー包囲デモ」が開催された。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(沖縄青年実)と沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)は、呼びかけに応えてこれに参加し、ともに闘いぬいた。
米海兵隊のキャンプ・キンザー(牧港補給地区 浦添市)に対する包囲デモは、今年で20回目となる。それは、1972年「5・15返還」―日帝のもとへの沖縄再統合を弾劾し、全基地撤去と沖縄解放を目指す闘いであり、その一環として、米海兵隊の兵站基地であるキャンプ・キンザーの即時撤去―全面返還を求める闘いとして、さらに那覇軍港の浦添移設―浦添新軍港の建設阻止をかけた闘いとして、1999年から取り組まれてきた。
とりわけ那覇軍港の浦添移設をめぐっては、名護新基地建設に「反対」する「県」知事・翁長が、浦添新軍港建設については容認・推進するという矛盾した姿勢に加えて、2013年の浦添市長選で「浦添新軍港反対」の公約を掲げて当選した現市長・松本が、2015年、公約を撤回して「建設容認」に転じたことで、建設に向けた動きが一気に加速するに至っている。今年2月には防衛省が、埋め立てに向けた「環境影響評価」(アセスメント)に着手することを決め、業者の選定に入った。こうした動きのなかで、今回の闘いが取り組まれた。
午前9時30分、浦添市役所前広場に多くの労働者人民が結集する中、集会が開始される。「5・15『復帰』46年を弾劾しよう」、「戦争につながる那覇軍港の浦添移転―浦添新軍港の建設を阻止しよう」、「新軍港の建設に反対し、キヤンプ・キンザーを撤去させるために、包囲デモをやりぬこう」という主催者からのあいさつを、全体が拍手で確認する。デモコースの説明を受けて、直ちにデモに出発だ。「浦添新軍港建設反対」、「埋め立て反対」、「辺野古の海を潰すな」、「土砂搬入を阻止するぞ」、「宮古、石垣、与那国への自衛隊配備反対」「第二の朝鮮戦争を許さないぞ」、「沖縄からの出撃を許さないぞ」というシュプレヒコールが沿道に轟く。国道五八号線沿いの第四ゲートでは、ゲート前を全面制圧し、「キヤンプ・キンザーを撤去するぞ」、「全基地撤去まで闘うぞ」、「日米安保粉砕」と、怒りのシュプレヒコール叩きつけていった。存分にシュプレヒコールを叩きつけたデモ隊は、ゲート前を後にし、やがて解散地点の泉小公園に到着。全体で闘いの成功を確認し、行動を終えた。
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