5月7日午後6時30分から、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」が呼びかける、月例の「辺野古新基地建設の強行を許さない! 防衛省抗議・申し入れ行動」が闘われた。午後から降り始めた雨は本降りとなり、通常、1時間の行動が、この日は午後7時すぎまでの行動となった。
冒頭、司会者が、「現地では、違法な『護岸工事』が強行されている。沖縄防衛局は、浅瀬の部分を囲い込んで、土砂を投入すると言い始めている。浅瀬の部分には、絶滅危惧種のサンゴもある。沖縄防衛局が作った『環境監視等委員会』の中でも『保護する必要がある』とされている。ところが、沖縄防衛局は、サンゴを残したまま浅瀬の部分を囲い込んでしまおうとしている。とんでもないことだ」と怒りを露わにし、参加者全体で、防衛省に対する怒りのシュプレヒコールをあげる。「辺野古の海を埋め立てるな」「土砂投入をやめろ」「防衛省は、基地建設を断念しろ」「辺野古の海を守れ」「防衛省は、沖縄の声を聞け」。
結集する仲間からの発言を受け、その後、「沖縄・平和運動センター」事務局長の大城悟氏が、沖縄現地からのメッセージを携帯電話越しに寄せる。大城氏は、4月23日から28日の「6日間連続500人行動」には、連日、700人〜800人が結集して座り込み、機動隊の暴力と対決して、工事用車両を数時間にわたってストップさせたことを報告し、「どんな弾圧にも屈しない、あきらめずに闘う」と力強いメッセージを寄せた。
防衛省に対して、「基地建設をやめろ」「埋め立てをするな」などの申し入れが行なわれ、最後に、辺野古実の仲間が、沖縄と結びついた首都圏での取り組みの強化を訴え、シュプレヒコールを行ない、この日の行動を終えた。
新基地建設現場の海底に、活断層やマヨネーズ状の軟弱地盤が存在することが明らかになっている。沖縄防衛局は、このことをひた隠しにし、工事のやり易い部分から工事を強行し、新基地建設を既成事実化しようとしている。4月に入り、「K3護岸」、「K4護岸」の建設工事にいっそう拍車がかけられている。護岸の先端部から、海に大量の採石を投下し、それをパワーショベルで突き固めて護岸を成形していく作業、クレーンを使って「被覆ブロック」を護岸の両脇に敷き並べていく作業がくり返されているのである。辺野古の海の無残な破壊が日々強行されている。そして、米海兵隊のキャンプ・シュワブ「工事用ゲート」からは、資材、機材を積んだダンプやトレーラー、コンクリート・ミキサー車などの搬入が強行されている。沖縄防衛局は、4月9日、キャンプ・シュワブ南側沿岸部の辺野古崎付近で、「N3護岸」の建設に踏み込んだ。「N3護岸」は、昨年4月25日に「K9護岸」の建設に踏み込んで以来7ヵ所目となり、キャンプ・シュワブ南側沿岸部を囲い込むためのものとしては、最後の護岸である。計画では、「N3護岸」は約2ヵ月程度で完成し、「N5護岸」、「K4護岸」とつなげて囲い込みを終え、8月には、本格的な埋め立て工事=土砂投入に入ろうとしているのだ。政府は、「8月中旬にも土砂投入」という方針を明らかにしている。「埋め立て工事は、原状回復が難しい段階に突入。移設の既成事実化によって秋の県知事選での争点化を避けるのが狙い」(朝日新聞)ということである。
闘う沖縄労働者人民は、「工事用ゲート」でも海上でも、「埋め立ては、絶対にさせない」、「工事は、いずれ必ず行きづまる。勝つまで諦めない」と、不屈の闘いを展開している。
本格的な埋め立て工事=土砂投入を絶対に許してはならない。「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにも要らない」と闘う沖縄労働者人民と結びつき、闘いを強化し名護新基地建設を阻止しよう。
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