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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

5・3 在沖米海兵隊の実弾砲撃―「本土」移転演習粉砕!
東富士現地闘争に決起〈東富士〉
(1271号5面)

反戦・全学連、東富士現地で決起

 5月3日、反戦・全学連の部隊は、東富士現地に登場し、在沖米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕する闘いに決起した。

 反戦・全学連の部隊が東名高速道路・御殿場インターを出る時点から、静岡県警の私服車が部隊の乗った車両を監視し、追尾を執拗に行ない、戦争のための演習を実力闘争で阻止する部隊に対する恐怖と憎悪をあらわにしてくる。部隊は、デモ出発地点に到着すると、ただちにヘルメット、ゼッケンを着装し、旗竿を手にしてデモの出発準備を行なう。その間にも警官が「集会は許可していない」「デモ出発時間までマイクを使うな」「旗竿の旗を広げろ」なぞと規制に出てくる。デモ隊が進撃する先には、陸自東富士演習場、陸自滝ヶ原駐屯地、米海兵隊のキャンプ富士が存在している。日・米帝にとっては軍事的要衝だ。それを直撃する部隊の登場に恐怖した弾圧策動を粉砕し、闘いの準備が進められる。

 午後2時、反戦・全学連の部隊は、「実弾砲撃―『本土』移転演習粉砕」と大書した横断幕を先頭に、全員が旗竿を持ち、デモに撃って出る。

 デモに先立ち、全国反戦の同志が東富士現地闘争の基調を提起する。「東富士演習場における在沖米海兵隊の実弾砲撃移転演習が、4月28日から5月8日までのうちの9日間実施されようとしている」「闘う沖縄労働者人民と結合し、名護新基地建設を阻止しよう。〈基地・沖縄〉の強化を粉砕しよう」「安倍政府は、改憲攻撃に踏み込み、戦時国家体制形成を加速させている。朝鮮反革命戦争への突入を絶対に阻止しよう。戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう」「在沖米海兵隊による実弾砲撃―『本土』移転演習を実力で粉砕する闘いとして、本日のデモを最後まで闘いぬこう」「本日の東富士現地闘争を闘いぬき、米軍・自衛隊を解体しよう」。

 静岡県警は、デモ出発前の基調提起に対して執拗に妨害を繰り返した。しかし、闘う部隊は、提起された闘いの基調を全体で確認した。デモ出発にあたり、シュプレヒコールをあげる。デモ隊は、労働者人民虐殺訓練を強行する在沖米海兵隊と「後方支援」に当たる自衛隊への怒りを隊列全体に充満させてデモに撃って出る。沿道では住民が戸外に出て、闘う部隊に注目する。

 デモ隊が陸自滝ヶ原駐屯地の真横の道にさしかかると、フェンスの中から警務隊らが双眼鏡で監視したり、ビデオカメラを構えて撮影を始める。駐屯地に接近する闘う部隊に恐怖している様がありありと見える。滝ヶ原駐屯地の角を右折すると、東富士演習場入口に向かう緩い1本の坂道だ。電光掲示板には「射撃中」と表示されている。デモの最中にも155ミリ榴弾砲の放つ大音響の重低音が繰り返し響く。闘う部隊は、東富士演習場に向け、辺り一帯に響くシュプレヒコールを叩きつける。静岡県警・機動隊は、東富士演習場入口に布陣してシュプレヒコールを叩きつける部隊を一刻も早く遠ざけようとして規制を強め、弾圧を画策してくるが、闘う部隊は、これを跳ね返し、演習阻止の実力闘争を最後までやりぬいていった。

 3月15日、日帝・防衛省は、東富士演習場における「実弾砲撃移転訓練」について、4月28日から5月8日までのうちの9日間の実施を発表した。訓練実施部隊は、在沖海兵隊・第12海兵連隊第3大隊で、4月中旬にキャンプ富士に到着し、東富士演習場に入り、野営をしながらの訓練を開始する、実弾砲撃移転訓練の後、5月中旬に、訓練部隊がキャンプ富士から撤収して沖縄へ向かうとするものである。今回の訓練部隊の人員と砲数等は、約430人、約100両の車両を動員、発射する砲門は12門としており、訓練では155ミリ榴弾砲や小火器が使われると発表している。

実弾砲撃移転演習を粉砕せよ

 米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、沖縄での「県」道104号線越え実弾射撃訓練の日本「本土」分散を名目に1997年から開始されたものであるが、東富士演習場で実施されるのは、昨年9月につづいて7ヵ月ぶり16回目となる。

 もともとこの移転演習は、「沖縄の負担軽減」と称して実施されてきた。在沖米軍基地のキャンプ・ハンセンで行なわれていた「県」道104号線越え実弾砲撃演習を、移転演習として全国5ヵ所で行なうようになってきたものだ。実弾演習では、沖縄では実施されていなかった「夜間訓練」や「NBC(核・生物・化学兵器)訓練」が追加されるなど、訓練の内容は質・量とも強化・拡大されている。そのため、これまでも演習では「火災事故」が発生するなど、近隣住民に対して生活不安と恐怖を与えてきた。「沖縄の負担軽減」と称して実弾砲撃―「本土」移転演習が行なわれているが、沖縄の現状を見ても、キャンプ・ハンセンでは実弾砲撃演習以外の演習が頻繁に行なわれ、その結果、山火事が頻発するなど沖縄労働者人民の生活が脅かされている。名護では海兵隊の新基地建設が違法を承知で強行され、キャンプ・シュワブゲート前で座り込み、工事阻止を闘う沖縄労働者人民に対して「県」警機動隊が暴力的に襲い掛かり、不当逮捕攻撃を繰り返している。こんなことをやっておきながら「負担軽減」なぞというのはペテンでしかない。粉砕あるのみだ。

 在沖米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、朝鮮反革命戦争突入を見すえた訓練として強行されている。それは、朝鮮労働者人民を虐殺するための訓練だ。こんなものを許してはならない。防衛省は、全国15自治体に「沖縄に関する日米特別行動委員会(SACO)」交付金をバラ撒き、訓練受け入れを強要している。交付金と引き換えに、火災事故を引き起こす元凶であり、人体へのダメージが大きい白りん弾使用や夜間訓練を受け入れさせているのだ。実弾砲撃―「本土」移転演習は、周辺住民、労働者人民の生活を破壊し、生命を脅かすことを前提に強行されている。地元ではどこでも、そんな実弾砲撃―「本土」移転演習に対する怒りがまきおこっている。

 米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕しよう。

 「南北首脳会談」や「米朝首脳会談」が行なわれても、朝鮮半島を戦場とする戦争の危機は、決して遠のいてはいない。

 1月には、長崎県佐世保市の米海軍佐世保基地に強襲揚陸艦・「ワスプ」の配備が強行された。3月27日には、同じ佐世保の陸自相浦駐屯地で「日本版海兵隊」である「水陸機動団」が、2100人で発足している。4月5日には、米軍横田基地に、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の金正恩に対する「斬首作戦」に使われると言われている垂直離着陸輸送機・CV22オスプレイが配備された。さらに、「ヘリ空母」と言われる海自の護衛艦・「いずも」を戦闘機が出撃する本格的空母に改修しようとしている。朝鮮反革命戦争にむけた実戦配備・軍備強化は着々の進められているのだ。「北朝鮮の脅威」の煽動と、朝鮮反革命戦争への突撃によって政権を維持してきた安倍の戦争政策は、「南北首脳会談」―「米朝首脳会談」があろうと変わらない。戦時国家体制形成攻撃を打ち砕くのは、労働者人民の実力・武装をもっての革命的反戦闘争の決起であり、帝国主義軍隊の労働者人民虐殺訓練一つ一つに対決し、現地実力阻止闘争をやりぬくことだ。東富士演習場をはじめとする、米軍・自衛隊基地を解体する反軍・反基地闘争の爆発をかちとろう。戦争遂行の安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体へ進撃しよう。