4月月29日午後6時半から、全水道会館で、「基地・軍隊はいらない! 4・29集会実行委員会」が主催する「沖縄の元海兵隊員による性暴力殺害から2年 基地・軍隊はいらない! 4・29集会」が開催された。
2016年4月28日、元米海兵隊員である米軍属が、うるま市在住の20歳の女性に対して性暴力を加えて殺害し、遺体を恩納村の雑木林に遺棄した。この「事件」に対し、歴史的に米軍に虐げられてきた沖縄労働者人民の怒りが爆発し、以降、全米軍基地の撤去をつきつける闘いが果敢に闘いぬかれた。2017年12月、那覇地裁は、元米海兵隊員である米軍属の男に、無期懲役の判決を下したが、この男は、「殺意はなかった」と控訴した。また、那覇地裁は、今年1月、「損害賠償命令制度」に基づく損害賠償命令を出したが、この男も、米政府も支払いを拒否している。こうした元米海兵隊員である米軍属の男や米軍、米政府の居直りを、断じて許すことはできない。昨年12月、判決後の「沖縄タイムス」紙は、「女性の人権を蹂躙する強姦事件は、沖縄戦のさなかから、現在に至るまで続いている。基地あるが故の事件という本質を不問にすることはできない」としている。
こうした中で、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」に所属する女性たちが軸になり、この日の集会を準備してきた。集会には約200人が参加し、東京・山谷日雇労働組合も結集した。集会での講演は、高里鈴代氏(「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」共同代表)となっていたが、高里氏がキャンプ・シュワブゲート前での「6日間連続500人行動」の初日(4月23日)に、機動隊による暴力で鎖骨と肋骨4本を折り、負傷したために、急遽、源啓美氏(「基地・軍隊を許さない行動する女たちの会」事務局長)の講演となった。
「基地・軍隊はいらない! 4・29集会実行委員会」が、「米軍基地があるが故に繰り返される性暴力、犯罪や事故…。米軍や軍属の特権意識を助長する日米地位協定の抜本改正と、『1日も早い基地の撤去』『基地はいらない』の声を繰り返し何度でもあげていきましょう」と呼びかける。
続いて、源啓美氏が、約1時間にわたって講演を行なう。スクリーンに多くの写真を映しながら、まず、自らも闘ってきた「6日間連続500人行動」の闘いをリアルに報告し、新基地建設の状況についても報告する。
源啓美氏は、数多くの米兵による「性暴力事件」を紹介し、「相変わらず、米兵による女性への性暴力事件は起こり続けている。それは、軍隊が存在する限り起こるべくして起こる『構造的』なものである」「米兵は、軍隊内で女性蔑視、女性差別を叩きこまれる。そんな米兵が、何の制限も受けず自由に基地の外に出られることこそおかしい。米兵は、『歩く凶器』だ。沖縄の女性たちは、『住民の許可なく基地から出るな』と抗議している」「すべての基地・軍隊の撤去以外に、米兵の性暴力への有効な『再発防止』はない」と断言し闘いの方向性を示した。最後に「私たちは勝つまであきらめません」と決意を明らかにし、講演を締めくくった。
講演の後、垣花暁子さんによる唄と三線、飛び入りでの源啓美さんの踊りと続く。
最後に、主催者から、「沖縄『日本復帰』46年を問う 今夏、辺野古への土砂投入を許さない5・13集会」、「美ら海壊すな 土砂で埋めるな5・26国会包囲行動」、「止めるぞ!
土砂投入6・9集会」への参加を呼びかける行動提起が行なわれ、集会を終えた。
米軍による「事件・事故」の一切は、基地の存在によるものだ。名護新基地建設阻止の闘いを闘い、すべての基地を解体しよう。「戦争のための基地は、沖縄にも、どこにも要らない」と闘う沖縄労働者人民の闘いと結合し共に闘いぬこう。
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