芝公園23号地で集会をかちとる
2月11日、全国反戦と全学連は、首都・東京において、「建国記念の日」粉砕闘争に起ち上がった。反共ファシストの「奉祝」を掲げた登場―街頭制圧を蹴散らし、首都中枢を席捲するデモをうちぬいた。
集会開始前から芝公園一帯には機動隊が多数配備され、戒厳態勢が敷かれていた。また、反共ファシストの街宣車が、芝公園一帯を徘徊していた。芝公園23号地に結集した反戦・全学連の部隊は、一切の弾圧や敵対を許さず、万全の態勢を組み、集会の準備を着々と進めていった。
午前10時、全国反戦が司会に起ち、集会開始を宣言する。冒頭、全体でシュプレヒコールをあげる。「『建国記念の日』を粉砕するぞ!」「『奉祝中央式典』を粉砕するぞ!」「ファシストの街頭制圧を許さないぞ!」「反共ファシストを撃滅するぞ!」。
司会が、「天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会」の連帯アピールを代読する。「天皇制は、沖縄労働者人民にとって、不倶戴天の敵だ。今年3月には、アキヒトが退位前の最後の『慰霊の旅』と称して沖縄に乗り込もうとしている。沖縄の反戦・反基地の闘いを潰して回ろうという魂胆だ。われわれは、これを許さない」「天皇制打倒目指して闘おう。新基地建設阻止目指して闘おう」。
次に、東京・山谷日雇労働組合と「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」が連帯あいさつに起つ。東京・山日労は、「1月14日、全国から山谷に、日雇い労働者が結集し、金町一家解体に向けた全国総決起集会・デモを闘った。本日も、『建国記念の日』粉砕闘争に先立つ朝行動を、浅警の弾圧を許さず闘ってきた」「戦前、ファシストどもが白色テロで労働運動を潰して回っていた。敗北の結果、労働者人民が戦争に駆り出されたことを、噛み締めなければならない。山谷での闘いは、ファシストの白色テロとの闘いにおいて、大きな役割を果たすと思う」「3月26日、全国の仲間と共に、寄せ場春闘集中行動を闘う」。「釜ヶ崎労働者の会」は、「天皇制強化と闘うために、今日の闘争を闘いぬく」「春闘では、業者に対して要求を突きつけ、行政に対しても『仕事よこせ』の闘いを闘う」。それぞれの発言に対し、参加者全体が拍手で応える。
全学連中執が基調提起
全学連中央執行委員会が基調提起に起つ。「『建国記念の日』とは、朝鮮反革命戦争突撃に向けた国威発揚と、天皇・天皇制のもとへの反革命国民統合のための日に他ならない。こんなものは粉砕あるのみである。反共ファシストが、『奉祝』の街頭制圧に踏み込み、反対運動の抹殺に手をかけることを絶対に許してはならない」「安倍政府は、『建国記念の日』を新たな『紀元節』として再編し、かの15年戦争下における1940年の『紀元2600年祭』のごとく、朝鮮反革命戦争突撃のステップとしてうち固めようとしている」「反共ファシストどもは、全国各地で『奉祝行事』を強行しており、首都・東京では、『日本会議』や『神社本庁』、『国際勝共連合』などで構成する『日本の建国を祝う会』が、『奉祝中央式典』を、明治神宮会館で行なおうとしている。そして、これに先立つ『奉祝パレード』を、原宿表参道周辺で強行しようとしている。この『奉祝パレード』に全国から反共ファシストが集結し、首都制圧を狙っているのだ。さらに、『日本会議』系とは別の反共ファシストどもも、永田町の星陵会館において『紀元節奉祝式典』なる行事を開催しようとしている。反共ファシストどもが首都・東京を跳梁し、街頭を『奉祝』一色に染め上げようとしているのだ。断じて許すことはできない」「『日本会議』『神社本庁』らは、改憲攻撃の尖兵となっている。安倍政府がうちだす改憲発議―『国民投票』強行を、『草の根』から下支えしようとしているのであり、断じて許すことはできない」「議会内の全勢力が天皇に忠誠を誓うおぞましい翼賛国会が、既に形成されている。天皇制への屈服が、日本階級闘争の手痛い敗北に直結したという歴史的事実を、肝に銘じなければならない。戦前天皇制ファシズムのもとへの屈服・敗北の歴史を二度と繰り返してはならない。天皇制ファシズムに屈服し、排外主義に転落し、朝鮮、中国―アジア労働者人民虐殺に加担していった日本階級闘争の負の歴史の根底的突破をかけた闘いとして、安倍政府とファシスト勢力が一体となった天皇制攻撃を、何としても粉砕しなければならない」「激化する反共ファシストどもの跳梁に対する労働者人民の鉄の回答は、撃滅戦の爆発しかありえない。対ファシスト戦の攻勢を切り拓いていかなければならない。ファシズムへの突撃を切り裂く実力闘争、武装闘争の爆発をかちとろう」「反共ファシストどもを蹴散らし、『建国記念の日』を粉砕するために、街頭実力デモに、断固、起ち上がろう。反共ファシストを撃滅しよう。戦争遂行の安倍政府を打倒しよう」。
全学連が基調を提起すると、参加者全体が拍手で応えた。
反共ファシスト蹴散らし戦闘的デモをうちぬく
集会の最中、反共ファシストどもの街宣車がしばしば芝公園一帯を徘徊し、大音響を撒き散らし続けていた。反共ファシストどもが、「建国記念の日」粉砕闘争に対する妨害に出ているのは明白であった。反戦・全学連の部隊は、ファシストどもに対する怒りを新たにしながら、集会に集中する。
結集する各団体からの決意表明を受ける。革命的部落解放戦線は、「無実の部落民=石川一雄氏の闘う決意に応え、狭山弁護団が提出する新証拠を武器にして、狭山第3次再審闘争勝利に進撃しよう」「階級裁判を粉砕する大衆的実力闘争・武装闘争と階級的共同闘争の爆発をかちとり、狭山闘争の勝利をかちとろう。3・11浦和地裁包囲―糾弾闘争を闘いぬこう」。刑法改悪阻止関東活動者会議は、「『心神喪失者等医療観察法』施行から12年が経過した。『精神病者』を保安処分施設に閉じ込める保安処分攻撃が強化されている。退院後も通院を強いられる処遇の中で、自殺者が69人に達している」「安倍政府は、『精神保健福祉法』改悪を狙っている。戦前、『戦争の役に立たない』として『障害者』が虐殺された歴史の再来を許さず、戦時『障害者』差別―抹殺攻撃を粉砕しよう」。日朝連帯活動者会議は、「日・米・韓は、着々と戦争準備を進めている」「海上自衛隊護衛艦とP―3C哨戒機による朝鮮半島近海での『警戒監視活動』を許すな。朝鮮反革命戦争を粉砕しよう」「元『従軍慰安婦』を先頭に、日帝の戦争責任追及を闘う韓国―アジア労働者人民と連帯しよう。天皇制強化を粉砕し、差別主義・排外主義煽動を粉砕し、跳梁する反共ファシストを撃滅しよう」。反安保労研全国センターは、「天皇の下に労働者人民を支配し、戦争に動員する攻撃を粉砕する闘いをやりぬこう」「資本家がさらに利益を上げるための『働き方改革』なぞ、絶対に許してはならない」「全国労働組合運動交流会(全労交)の呼びかける3・21春闘勝利総決起集会、全国寄せ場交流会の呼びかける3・26寄せ場春闘集中行動を闘おう」。以上の発言を受け、最後に全体で再度シュプレヒコールをあげる。芝公園23号地での集会を成功裡にかちとった部隊は、デモへの準備に入った。
午前11時、芝公園23号地から、反戦・全学連の戦闘的デモが出撃する。霞ヶ関一帯に進撃するデモ隊は、道行く人々の注目を集める。途中、反共ファシストどもが街宣車を並べて威圧にかかり、警察権力の庇護の下、大音響で「革労協粉砕」なぞとがなり立てていたが、デモ隊は、「反共ファシストを撃滅するぞ」「『奉祝式典』を粉砕するぞ」と、反共ファシストへの怒りを叩きつけた。制服警官は、反共ファシストの敵対に乗じて、デモ隊に対して「早く行け」なぞと執拗に規制をかけてきたが、権力の弾圧を一切許すことなく、首都中枢を進撃する戦闘的デモをやりぬいた。
安倍極右政府打倒し、反共ファシスト撃滅せよ
最後まで戦闘的デモを闘いぬいた部隊は、日比谷公園に到着する。全学連の集約提起の後、参加者全体で最後のシュプレヒコールをあげ、首都中枢における2・11「建国記念の日」粉砕闘争を終えた。
「建国記念の日」をめぐっては、首相・安倍が、2月9日付で、「建国記念の日」に寄せたアピールを発表している。安倍の首相アピールは、5年連続である。文章自体は、例年の内容を踏襲したものであるが、「『建国記念の日』は、『建国をしのび、国を愛する心を養う』という趣旨のもとに、国民1人ひとりが、今日の我が国に至るまでの古からの先人の努力に思いをはせ、さらなる国の発展を願う国民の祝日」とした上で、「伝統を守りながら、同時に、変化をおそれることなく、より良い未来を切り拓いてまいります」と宣言した。安倍は、朝鮮反革命戦争突入を見据えた、戦時国家体制形成のさらなる加速を強調したのである。
2月11日当日、「日本の建国を祝う会」は、明治神宮会館で、11ヵ国の在日大使館関係者を含む約1200人(主催者発表)を集めて「奉祝中央式典」を強行し、「『明治維新150年』という節目の年、新しい憲法の制定を目指し、国民的議論を一層深めてゆくことが肝要だ」などとする決議を採択している。「奉祝中央式典」では、自民党副総裁・高村が「今こそ未来を見据えた新しい国づくりに向け、憲法改正の議論を前に進めるべきときだと考えます」なぞと言い放ち、また、補完勢力を代表して、「希望の党」・松沢成文と「日本維新の会」・石井苗子がこぞって改憲を主張するなど、まさに「2020年改憲」に向けた反共ファシストどもの「総決起集会」そのものであった。「日本会議」等の反共ファシストの支援の下での、改憲攻撃の激化なぞ、断じて許すことはできない。
天皇・アキヒトの「2019年4月退位」をステップとする天皇制強化を許さず、天皇・天皇制打倒へ進撃しよう。階級闘争が激烈を極める中で、反共ファシストどもが競いあうように革命勢力への敵対・破壊を強めるのは必至であり、ファシストとの激突は不可避である。街頭、学園、地域における反共ファシストとの激突戦・制圧戦に勝利し、撃滅戦に勝利しよう。
山谷早朝行動で金町一家と国家権力に対する怒りが爆発
「建国記念の日」粉砕闘争に先立って、東京・山谷日雇労働組合(東京・山日労)と闘う山谷労働者は、天皇主義右翼ファシスト・金町一家解体をかかげ、朝行動に決起した。 朝7時、東京・山日労が労働相談―机出しを行ない、活動拠点としている山谷・「城北労働・福祉センター」(センター)の前で「建国記念の日」粉砕闘争への結集が呼びかけられる中、対金町朝行動に続々と山谷の労働者が結集してくる。山谷越年・越冬闘争で24時間の対金町一家・対警察機動隊の防衛任務をやりぬいた労働者や、毎週金曜日の対金町朝行動をやりぬいている労働者たちだ。対金町朝行動の開始にあたって、共に闘う支援の仲間たちが、闘う決意を込めた連帯あいさつを行なう。東京都地域連合労働組合、明治大学社会思想研究会の発言を受けた後、東京・山日労が「『建国記念の日』は、実在しない神武天皇の即位の日なぞという歴史をデッチ上げ、労働者を天皇の下に支配し、戦争に狩り立てるという政治的な目的のために制定された。安倍は、朝鮮半島を戦場にし、朝鮮労働者人民を虐殺する戦争への突入に前のめりになっている。安倍は、『戦争を支える職場』『戦争に協力する労働運動』を作る目的で、『1億総活躍社会の実現』なぞと称して『働き方改革』を打ち出している。来年の天皇アキヒトの退位―ナルヒトの即位という天皇制攻撃の強まりを受け、天皇主義右翼ファシストが跳梁を開始している。天皇主義右翼ファシスト・金町一家と体を張って闘ってきた山谷労働者が先頭に起って、この攻撃を粉砕しよう。対金町朝行動を爆発させ、天皇主義右翼ファシストの街頭制圧を許さない『建国記念の日』粉砕の戦闘的な集会・デモをやりぬこう」と基調を提起した。
結集した労働者は、隊列を整え、東京・山日労の組合旗を先頭に、「ワッショイ」のかけ声とともに、センター前から金町一家の事務所方向へ進撃を開始する。警視庁公安や浅草警察の私服刑事が弾圧の機を窺うが、越年・越冬闘争で鍛えられた固いスクラムと闘う熱気に押し返され、まったく手出しはできない。道行く山谷労働者の注目を集めた部隊は、「金町一家解体まで闘うぞ」とシュプレヒコールをあげ、佐藤さん・山岡さん虐殺への報復と金町一家解体の決意を固め、朝行動を最後まで貫徹した。
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