天皇主義右翼ファシストとの闘いの先頭に起つ寄せ場労働者が全国から結集
1月14日、全国の寄せ場で越年・越冬闘争を闘いぬいた寄せ場・日雇い労働者と支援の労学が、東京・山谷に結集し、2018年の第一弾の闘いとして、佐藤さん・山岡さんを虐殺した天皇主義右翼ファシスト=国粋会金町一家に対する報復の闘いに起ち上がった。
1984年当時、国粋会金町一家による山谷支配の策動に反撃し、山谷の寄せ場・日雇い労働運動が大きく躍進しつつあった。そのことに危機感を抱いた金町一家は、1984年12月22日、山谷支援のためにドキュメンタリー映画を準備していた映画監督・佐藤満夫さんを刺殺し、1986年1月13日、山谷争議団の中心的なメンバーだった山岡強一さんを射殺した。これに対して、山谷労働者は、金町一家に対する怒りを爆発させ、泪橋交差点から「山谷通り」一帯に怒りの炎を燃え上がらせた。
東京・山谷日雇労働組合(東京・山日労)は、日雇全協・山谷争議団が金町一家解体の闘いを放棄する中で、毎週金曜日の対金町朝行動、そして労働者に天皇制への屈服をせまる2・11「建国記念の日」粉砕の闘いと一体のものとして対金町朝行動を貫徹してきた。1月14日の闘いは、金町一家解体の闘いに責任を取ってきた東京・山日労によって、天皇主義右翼ファシスト=国粋会金町一家に対する報復を貫徹し、解体する闘いとして呼びかけられた。
1月14日の闘いは、早朝から開始された。東京・山日労の組合員は、闘いへの結集を呼びかけるために、「山谷通り」から「朝市」で賑わう玉姫公園へと、ビラを配りながら移動し、山谷労働者に午前10時からの集会とデモへの結集を呼びかけていく。玉姫公園での越年・越冬闘争に結集した労働者たちは配布されたビラを読み、「今日は金町一家解体のデモだな。10時になったら玉姫公園に行くよ」と応える。情宣を終えて組合員がセンター前に戻る頃には、大阪・釜ヶ崎や福岡・築港で越年・越冬闘争をやりぬいた日雇い労働者たちが次々と到着してくる。それぞれの寄せ場での越年・越冬闘争の様子が語り合われる。
午前8時半、センター前を埋め尽くした労働者たちが金町一家解体の決意を固め、「ワッショイ」の掛け声とともに玉姫公園へと進撃を開始する。警視庁―浅草警察は、「旗を下ろせ」「鉢巻を外せ」「デモは許可していない」と難癖をつけ、闘う部隊への弾圧を狙うが、労働者の闘いの気迫に圧されて何一つ手出しはできない。「ワッショイ」の掛け声とともに玉姫公園にむかう部隊に拍手が湧き、途中からも労働者が合流してくる。山谷の主人公は労働者だということを堂々たる「ワッショイ・デモ」で示した労働者たちは、すでに玉姫公園で待っていた労働者と合流し、ただちに集会準備に取り掛かる。集会場の正面には佐藤さん、山岡さんの遺影が設置され、横断幕を正面にして各寄せ場の組合旗、支援の労組の組合旗が横一列に並んだ。
午前10時、司会から集会の開始が告げられる。司会に起った全国寄せ場交流会の仲間が「安倍が朝鮮反革命戦争への突入の衝動を強めている。戦争突撃にむけて、反革命国民統合を強化するために、天皇アキヒトの『生前退位』とナルヒトの即位が強行されようとしている。天皇が前面化するなかで、天皇主義右翼ファシストの跳梁が始まっている。天皇主義右翼ファシスト=金町一家の寄せ場支配と対決して対ファシスト戦の先頭に起ち、『反戦・反失業』を闘ってきた寄せ場労働運動がこれを打ち砕く闘いを爆発させよう」と呼びかけ、集会開始に当たってのシュプレヒコールを全員であげる。続いて、佐藤さん、山岡さんの遺影に向って参加者一同が黙祷をささげる。
虐殺への報復と金町一家解体を誓って総決起集会
黙祷につづいて、この日の闘いに寄せられた連帯メッセージが司会から紹介される。沖縄・首里日雇労働組合は、「沖縄でも越年・越冬闘争をやりぬき、『闘って仕事をかちとるぞ』『名護新基地建設を許さんぞ』と闘う決意を新たにしました」「名護新基地建設工事は、今夏には、『本格的な埋め立て工事に入る』とも言われています。しかし諦める者は一人もいません。現地でもどこでも、『戦争のための基地は、沖縄にもどこにも要らない』、『新基地建設を阻止して、安倍の暴走を止める』という熱気と闘志が満ちています。いま求められているのは、最底辺からの起ち上がりです。沖日労は現地闘争の先頭に起つ決意です」「基地と戦争、失業と貧困の押しつけを許さない闘いを、沖日労は全力でやりぬく決意です。集会の成功を心から願っています」。
続いて、東京都地域連合労働組合、神奈川県地域連合労働組合、全国学生社会思想研究会連合からの連帯あいさつが行なわれる。東京都地域連合労働組合は、「私たちは、12月28日から1月4日まで闘われた山谷越年・越冬闘争を共に闘いぬきました」「安倍は、日本労働運動を戦争に協力する『産業報国会』型労働運動に転落させるために、『働き方改革』攻撃を策動しています。絶対に許してはなりません」「『ヘイト・スピーチ』を繰り返し、反朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)―反共・排外主義を煽動する『在特会』を許さず、天皇主義右翼ファシスト撃滅戦を闘いぬいてきた山谷の仲間たちとともに闘いぬいていきます」。神奈川県地域連合労働組合は、「私たちは、『黙って野垂れ死ぬな』『生きてやり返せ』という山谷の越年・越冬闘争を共に闘いぬきました。本日の闘いも『やられたらやりかえせ』という闘う者の原則を貫く闘いとして結集しています」「安倍は、『働き方改革』で労働者を犠牲にする攻撃を強めています。私たちは、未組織の労働者、『非正規雇用』労働者の結集をかちとり、『働き方改革』粉砕を闘い、労働者の戦争動員攻撃を許さず闘う決意です」。全国学生社会思想研究会連合は、「われわれは、全国の大学で進行する軍事研究の強化を粉砕し、〈戦時下の新たな革命的学生運動〉の確立をやり切る決意です」「闘う労働者とともに、労学連帯で闘い、新たな学生を山谷に結集させる決意です。戦争遂行の安倍政府打倒にむけ、2018年の激闘を共に闘いましょう」。
東京・山日労の委員長が闘いの基調を提起する。「朝鮮反革命戦争の危機が切迫し、『従軍慰安婦問題』に居直る安倍の下で差別主義・排外主義の煽動が強まり、ファシズムの危機が高まっている。天皇主義右翼ファシスト・国粋会金町一家との実力攻防を貫徹してきた寄せ場労働運動が、すべての労働者の先頭に起ってファシスト撃滅を闘わねばならない」「日本労働運動を一気に戦争翼賛の労働運動に転落させようとする動きを、絶対に許してはならない。2000万人の朝鮮・中国・アジアの労働者人民を虐殺した『15年戦争』は、当時の日本労働運動が、戦争に協力する『産業報国会』にからめとられ、『お国ために働け』『天皇のために戦え』と狩り出されて強行されたことを忘れてはならないし、再び繰り返してはならない」「安倍の『働き方改革』で『1億総活躍社会の実現』なる宣伝文句は、『1億総火の玉になれ』という戦争動員を目的にしたものだ。労働者の総決起で粉砕しなければならない」「俺たちの仲間である佐藤さん・山岡さんらの命が右翼ファシストによって奪われた。この痛苦な敗北を二度と繰り返してはならない」「山谷―全国寄せ場は、天皇主義右翼、ヤクザの暴力に反撃し、労働者の闘いと団結を実力で防衛してきた拠点だ。山谷―全国寄せ場から撃って出て、ファシズムへの突撃を許さず、反共ファシストを撃滅せねばならない。大阪・釜ヶ崎での『西成特区構想』にもとづく『センター縮小・移転』攻撃や、『2020年東京オリンピック・パラリンピック』を見据えた東京・山谷の『再開発』による寄せ場解体攻撃を粉砕していこう」。
警視庁・浅草警察の弾圧を粉砕し、山谷を席巻するデモを貫徹
集会の最後は、全国の寄せ場からの決意表明だ。まず東京・山日労の仲間は、「12月28日から1月4日まで、山谷越年・越冬闘争を貫徹しました。玉姫公園には、年末に失業し、野宿に追い込まれた労働者が、寝る場所と食べるものを求めてやってきました。われわれは、合流した労働者と共に、炊き出し、寝床作り、ワッショイデモ、人民パトロールを闘い、年明けの1月4日には、東京都山谷対策係と厚生労働省に対する追及行動、団体交渉を闘いました。そして、本日の闘いにも、越年・越冬闘争から合流した労働者が結集しています」「安倍やトランプが朝鮮半島を戦場にした戦争に向けた動きを強めています。安倍は、朝鮮労働者人民を虐殺する戦争に、日本の労働者を狩り出そうとたくらんでいます。その際に、金町一家のような天皇主義右翼ファシストを使い、労働者を支配し、協力させようと狙っています。東京・山日労は、金町一家解体の闘いを山谷で責任を持って闘ってきた労働組合として、戦争動員の尖兵=金町一家を解体しぬくまで闘うことを、ここに改めて明かにします」「闘い半ばで命を奪われた佐藤さん、山岡さんの無念を晴らし、ファシストを打ち倒す闘いの決意を打ち固め、金町事務所、マンモス交番への怒りを叩きつけるデモを闘いぬきましょう」。次に「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」が、「俺たちは、『一人の野垂れ死にも許すな!』『生きてヤツラ(資本・行政)にやり返そう!』『なかまの命を守りぬこう!』を合言葉に、12月28日から1月3日まで、カイロ、おにぎりなどをもって、夜回り・人民パトロールを貫徹しました」「越年・越冬闘争をやりぬいた釜ヶ崎労働者の団結で、『西成特区構想』にもとづく『センター縮小・移転』攻撃を粉砕して行く決意です」「失業と野宿を強いている資本家どもや行政に対して徹底して責任を取らせ、朝鮮反革命戦争への突入を粉砕する2018年の『反戦・反失業』の闘いをともに闘いぬきましょう」。最後に、福岡・築港日雇労働組合(福日労)が、「福岡の日雇い・野宿の労働者も、全国の寄せ場―日雇い労働者と連帯し、越冬闘争実行委員会を結成し、12月31日から1月2日まで、須崎公園で越年・越冬をやりぬきました」「安倍が朝鮮半島を戦場にする戦争に向けて突っ走り、改憲攻撃を強める中、今ほど労働者が団結して反戦の闘いを闘う必要性が高まっている時はありません」「来年、天皇・アキヒトが退位し、ナルヒトが即位するという動きの中で、再び天皇主義ファシズムを再現させようとする右翼の動きも強まろうとしています」「山谷の労働者を『金づる』にし、天皇の下に支配しようとたくらんだ金町一家を許さず闘った佐藤さん・山岡さんの遺志をひきつぎ、ファシスト一掃の闘いを、俺たち寄せ場―日雇い労働者が闘いぬかねばなりません」「福日労は、本日の闘いに続いて、沖縄に駐留する米海兵隊の大分・日出生台での実弾砲撃演習阻止の現地闘争、九州電力による佐賀県玄海原発3号機の再稼働阻止の現地闘争を闘い、2018年春闘を闘います。安倍政府打倒にむけ、2018年をともに闘いましょう」。
集会を終え、全国の寄せ場労働者は、金町一家の事務所、金町一家とツルむ浅草警察―マンモス交番に肉迫するデモに出発する。金町一家事務所前では、「佐藤さん・山岡さん虐殺に報復するぞ!」「金町一家を解体するぞ!」と、怒りのシュプレヒコールを叩きつける。警視庁浅草警察は、金町一家を防衛するために金町一家事務所前に阻止線を張り、部隊に対して「立ち止まるな」「早く行け」「警告だぞ」と弾圧策動を露わにする。左折して「山谷通り」に入った部隊は、マンモス交番前では「金町とツルむマンモス交番を許さんぞ!」「礒江さんとともに闘うぞ」とシュプレヒコールを叩きつける。そして、デモ終了地点の玉姫公園に近づくと、スクラムを組み直し、「ワッショイ」の掛け声とともに密集し、公園入口で規制線を張る機動隊に肉迫する戦闘的なデモをやりぬいた。その後、集会とデモをやりぬいた労働者たちは、清川区民館に場所を移して交流会を開く。各寄せ場での越年・越冬闘争の報告を共有し、各寄せ場で春闘を取り組み、3・26寄せ場春闘集中行動を闘いぬき、2018年春闘を反戦・反合・政府打倒春闘として爆発させることを誓いあい、この日の闘いを締めくくった。
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