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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

12・27「越年・越冬突入集会」、12・28-1・3「夜回り・人民パトロール」を闘いぬく  大阪・釜ヶ崎  (1257号4面)

12・27「越年・越冬突入集会」を開催

「釜ヶ崎労働者の会」が基調提起

 釜ヶ崎では、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」が、12月27日に、西成市民館で「越年・越冬突入集会」を開催し、12月28日から1月3日までの「夜回り・人民パトロール」を貫徹した。

 「2017―2018年越年・越冬突入集会」は、「釜ヶ崎越年・越冬闘争を闘うぞ!」「1人の野垂れ死にも許さんぞ!」「生きて奴ら(資本・行政)にやり返すぞ!」「野宿の仲間への襲撃を絶対に許さんぞ!」「センター縮小・移転攻撃=寄せ場・釜ヶ崎解体攻撃を粉砕するぞ!」2018年寄せ場春闘を闘うぞ!」というシュプレヒコールから開始された。

 続いて、「釜ヶ崎労働者の会」から集会の基調が提起される。基調では、この間「西成特区構想」にもとづく「あいりん労働センター」の建て替え計画が進行しているが、これは、寄せ場・釜ヶ崎そのものの解体攻撃であり、「センター縮小・移転」攻撃にほかならないこと、この攻撃を仲間の団結の力で粉砕していかなければならないことが提起され、また、ますます強まるアブレ―野垂れ死に攻撃に対しては、大阪府や大阪市に対して「仕事出し」を要求する闘いを闘ってきたこと、釜ヶ崎の諸勢力が春闘を放棄する中、唯一、「釜ヶ崎労働者の会」が業者に対して「春闘要求書」提出行動を闘ってきたことも明らかにされた。部落解放闘争や「障害者」解放闘争を闘い、差別と対決する闘いに決起してきたこと、安保粉砕闘争をはじめ反戦闘争や反原発闘争に取り組んできたことが紹介され、釜ヶ崎での越年・越冬闘争の取り組みとして、12月28日から1月3日までの間、カイロ・おにぎり・タオル・防寒着・風邪薬などを持って「夜回り・人民パトロール」を闘うことが提起され、基調提起の最後に、越年・越冬闘争のスローガンを、参加者全体の拍手で確認した。

全国各寄せ場からの連帯メッセージ

 次に、全国各寄せ場からの連帯メッセージが読み上げられる。東京・山谷日雇労働組合からは、「資本主義社会は、必ず失業する労働者を生み出し、野宿を強制する社会です。本人がいくら『働いて生きていこう』と思っても、炭鉱の閉山や農業で生きて行けなくなる労働者が生み出されるように、失業を生み出し、寝る場所さえ奪います。資本主義社会である限り、失業―野宿―野垂れ死にを強制されるのなら、資本主義そのものをぶっ潰そうというのが、越年・越冬闘争のスローガンに表現されていると思います」「越年・越冬闘争を全力で闘い、1人の凍死、飢え死に、野垂れ死にも出さず、労働者の団結を打ち固め、2018年の闘いに撃って出よう」。福岡・築港日雇労働組合からは、「安倍は、生活保護は切り下げ、1機100億円以上もするステルス戦闘機や巡航ミサイルを自衛隊に配備しようとしています。『働き方改革』と称して、労働者の権利を定めた労働法の大改悪をやろうとしています。俺たち労働者に対して、『戦争に協力しろ』『戦争のために働け』という攻撃をかけてきているのです。こんなことを許すわけにはいきません」「安倍の改憲と戦争にむけた攻撃、労働者を徹底的にこき使い、絞り取る攻撃を打ち破ることができるのは、『働いて生きて行きたい』と思っていても、失業(アブレ)を強制され、冬の野宿のなかで凍死・飢え死に、野垂れ死にに直面させられている最底辺の労働者の命を守り、『アブレ―野垂れ死に』を強制してくる資本家や行政にやり返す闘いと団結です」「越年・越冬闘争を全力で闘い、1人の凍死、飢え死に、野垂れ死にも出さず、労働者の団結を打ち固め、2018年の闘いに撃って出ようではありませんか」。沖縄・首里日雇労働組合からは、「沖縄では、名護新基地建設阻止の闘いが大きく燃え上がっています。辺野古現地では、権力の弾圧が激しさを増し、右翼の敵対・襲撃も執拗なまでにくり返されていますが、これに屈しない労働者人民の闘いが頑強にうちぬかれています。工事を止めるために、海と陸の闘いが熾烈に貫かれています。われわれ沖日労も、基地ゲート前の攻防をともに闘っています。翁長尻押し運動を突破し、勝利に向けて闘いぬいていく決意です」。参加者から大きな拍手が送られた。

 基調提起と全国各寄せ場からのメッセージ紹介に続いて、映画・「山谷(やま)―やられたらやりかえせ」が上映された。この映画は、山谷の労働者が天皇主義右翼ファシスト・国粋会金町一家と体を張って闘う攻防などを描いたものだ。映画は、「佐藤満夫監督と当時の山谷争議団の中心メンバー・山岡強一氏が金町一家に虐殺された」「以来、山谷労働者は、報復を貫徹し、金町一家を解体する闘いを闘いぬいてきた」「仲間を殺されて、報復しない組織が敵に勝つことはない。この事を肝に銘じて闘わねばならない」「安倍政府の『戦争国家作り』をささえる天皇主義右翼ファシストを絶対に許してはならない」と提起する。

 冬は、資本からみて利用価値の無くなった労働者を路上で殺していく時期である。そんなことを絶対に許してはならない。年末・年始の釜ヶ崎周辺での「夜回り・人民パトロール」への結集―仲間の命を守る行動への参加が最後に呼びかけられ、「団結ガンバロー」で集会は終了した。

12・28―1・3「夜回り・人民パトロール」を闘いぬく

 釜ヶ崎では、ドヤ(簡易宿泊所)にも泊まれずアオカン(野宿)をせざるをえない厳しい失業状況が続いている。大阪市は、越年対策事業として「臨時宿泊所」を開設しており、釜ヶ崎地域内のシェルターとケアセンター(三徳寮)が越年期の「臨時宿泊所」となっている。しかし、センター周辺には約60人もの労働者が野宿をしている。われわれは、センターが年末に閉まる12月28日から、人民パトロールを開始した。人パト隊は、ビラ、カイロ、おにぎり、軍手、防寒着、風邪薬などを持って回っていく。まず、センターの周辺で野宿している労働者のもとを回る。ダンボールや布団を用意して野宿している労働者もいれば、何の用意もなく体ひとつカバン一つで寝ている労働者もいる。カイロやおにぎりを渡すと「ありがとう」「助かった。今年も年が越せる」という声が返ってくる。続いて、人パト隊は、南海電車のガード下、萩ノ茶屋や山王商店街のアーケード、恵美須町駅周辺、など釜ヶ崎周辺を回る。2009年度以降、釜ヶ崎では日雇い・野宿労働者の生活保護受給の急増で、「臨時宿泊所」入所者数が大幅に減少した。しかし、人民パトロールを通してわかることは、あいかわらず毎年約100人もの労働者が釜ヶ崎周辺で野宿を強いられているという事実だ。人民パトロールでは、「アブレ地獄―野垂れ死に攻撃を粉砕しよう!」「1人の野垂れ死にも許さんぞ!」「生きてヤツラ(資本・行政)にやり返そう!」「野宿の仲間への襲撃を絶対に許さんぞ!」「仲間の命を守りぬこう!」のスローガンを書いたビラを配布し、闘いへの結集を呼びかけていった。

 越冬期間中、われわれは、多くの仲間と共に7日間にわたって「1人の野垂れ死にも許さない」と越年・越冬闘争の「夜回り・人民パトロール」を貫徹した。越年・越冬闘争で培った団結をさらに強化し、「反戦・仕事よこせ」の闘いを闘いぬいていく。2018年の激闘に進撃する。