「仲間の命は、俺たちの団結の力で守りぬく」と山谷労働者が越冬実に結集
年末年始の期間は、仕事も無くなり、宿舎から出される労働者も多く、寄せ場―日雇い労働者が野垂れ死にの危機に直面する。野宿を強いられている労働者にとっても、行政の窓口が閉まり、野垂れ死にの危機が迫る。これに対して、東京・山谷では、「黙って野垂れ死ぬな! 生きてやりかえそう!」をスローガンにして、12月28日から1月4日までの8日間、玉姫公園を実力占拠し、山谷越年・越冬闘争が闘いぬかれた。東京・山谷日雇労働組合(東京・山日労)が呼びかけた越冬闘争実行委員会(越冬実)には、「反戦・反失業」を基調にした寄せ場の闘い、「共謀罪」新設阻止の連続的な国会前行動、厚生労働省―玉姫職安による「日雇雇用保険手帳」取り上げを許さない闘いなどの2017年の闘いを共に闘いぬいた山谷労働者、支援の労働者・学生が多数結集した。また、寄せ場・山谷からあらゆる領域の闘いとの結合を追求し、寄せ場・日雇い労働運動への支援を訴えてきた東京・山日労が闘う越年・越冬闘争には、圧倒的な共感とともに現金カンパ、食材カンパ、衣類カンパが寄せられた。東京・山日労と越冬実のメンバーは、この共感と期待に応えるべく、「仲間の命は、俺たちの団結の力で守りぬく」「俺たちにアブレ―野垂れ死にを強制する奴らにやりかえす団結を作り上げる」という決意のもと、炊き出し、ワッショイデモ、人民パトロールをやりぬき、最終日の1月4日には、東京都、厚生労働省に対して「アブレ―野垂れ死に」攻撃を打ち砕く追及行動と団体交渉を闘った。
山谷越年・越冬闘争の準備は、資金作りのための連日の街頭カンパ活動から開始された。年末年始を野宿で過ごさねばならない労働者の命を守る闘いは、必要になる闘争資金も自力で調達する「自力自闘」が原則だ。7泊8日の越冬闘争の炊き出しの数は2000食を超える。野宿で年を越す労働者を迎え入れるための大屋根や寝床作り、炊き出し設備の設置、米や肉、野菜などの食材の確保、それらを運搬する車両の確保などに多額の資金が必要となる。越冬実の仲間は、山谷に近接する駅頭や繁華街に連日繰り出し、「野宿で年を越さねばならない労働者が生きて年を越し、冬を越してゆくための炊き出しなどの資金カンパ、米などの食材カンパ、冬物衣類などのカンパを呼びかけます」と通行する労働者人民に訴えた。この山谷労働者による訴えには多くの反応が返ってきた。「アベノミクス」による賃下げ、安倍政府による生活保護費引き下げ決定などでますます生活苦が強まる中、過労死するほどの長時間労働を強いられている「正規雇用」の労働者も、年金暮らしの高齢者も、「非正規雇用」で働く若者も「頑張って」という声とともに貴重な現金カンパを寄せてくれた。また、受け取ったチラシを見て、「米を送りたい」「寝袋、毛布、冬物衣類を送りたい」と申し出てくれる人々が相次いだ。
闘いの資金作りと同時に、越冬闘争で必要になる資材、機材の調達も開始される。玉姫公園を拠点とした8日間の越年・越冬闘争をやりぬくには、風雨に耐える大屋根を作るための資材、炊き出しのカマドで使い労働者が暖を取るための薪、大量の布団、2000食の炊き出しに使う米、野菜、肉などの食材の確保が必要だ。東京・山日労と越冬実は、これらの必要な資材・機材の確保のために山谷労働者の闘いに共感を持ってくれる団体などに協力要請を発し、12月28日からの越年・越冬闘争への突入に備えた。
7泊8日の越年・越冬闘争は、冷たい水に手を浸す炊事、24時間昼夜を問わない防衛体制、短時間で玉姫公園を闘う労働者の拠点にするための各種の設営作業が必要となる。それを担うのが越冬実だ。越冬実のメンバーは東京・山日労が呼びかける実行委員会の会議に参加し、炊事班、設営班、防衛班、情宣班などの任務に率先して立候補し、越冬闘争を支える決意を打ち固めた。班別会議で詳細な計画を詰め、2017―2018年山谷越年・越冬闘争は万全の準備をもって突入の日を迎えた。
12月28日、越年・越冬闘争に突入
山谷越年・越冬闘争の初日は、12月28日午前六時、東京・山日労と越冬実のメンバーがセンター前に結集し、組合旗を先頭にして「山谷通り」、玉姫公園の「朝市」、玉姫職安で今年最後の仕事紹介に集まる労働者への呼びかけから始まった。呼びかけを聞いた労働者からは、「玉姫公園に泊まらせてくれ」「輪番の仕事が終わったら、手伝いに行くよ」といった声が次々と返ってくる。
情宣活動を終え、センター前に戻った東京・山日労と越冬実のメンバーは、後から合流した越冬実メンバーと共に、玉姫公園に向け「ワッショイ」の掛け声とともに移動を開始する。玉姫公園には時間がかかる大屋根などの設営を夜までに済ませるために前日から作業に入っていた労働者が待機している。勢ぞろいした労働者は、朝の食事と打ち合わせを済ませ、全員が真新しい軍手を着け、それぞれの準備作業に取り掛かる。まず、警視庁―浅草警察の監視を遮るシートの設置が行なわれる。続いて、設営班は、事前に搬入した資材を使って玉姫公園を蓋う50平方メートル近くの大屋根作りや、炊き出し作業に使う切込み台、食材倉庫作りを開始する。その傍らではトラックに満載された食材や炊事道具が次々と炊事場に運ばれる。また、炊事などで使う薪となる建築廃材が到着し、電動丸のこで切断に当たる労働者を先頭にして所定の置き場に搬入する。その後も寝床に使うパレット、提供された食材を積んだトラック、布団を積んだトラックなどが次々と到着し、玉姫公園は短時間のうちに越年・越冬闘争の拠点として打ち固められる。初日の炊き出しは、配食開始が夕方6時からだ。この時間に間に合わせるために、炊事班は急ピッチで食材倉庫、調理テーブル、カマドを設置し、さっそく食材の切り込みに取り掛かる。越年・越冬闘争を長年担ってきた労働者の奮闘によって、ほぼ計画通りに準備が整い、越冬実のメンバーが進行状況を全体で確認し、打ち合わせを済ませる。午後6時ぎからいよいよ越年・越冬闘争初日の炊き出しが始まる。公園外で待つ労働者を越冬実のメンバーが公園内に誘導し、初日のメニューである豚汁が配食され、受け取った労働者は大型ストーブで暖かい大屋根の中で食事を始める。
午後7時からは、越年・越冬闘争突入集会だ。同じように寄せ場で越年・越冬闘争を闘う「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、福岡・築港日雇労働組合、沖縄・首里日雇労働組合、労学連帯で闘う「明治大学社会思想研究会」からの連帯メッセージが紹介される。「釜ヶ崎労働者の会」は、「釜ヶ崎ではセンターやその周辺で寒さに耐えながら野宿する労働者が多くいます。われわれは、12月28日から1月3日まで、野垂れ死にする労働者を1人も出さないために、越年・越冬をやりぬきます」「越年・越冬闘争をやりぬき、寄せ場解体攻撃である『センター縮小・移転』攻撃を許さず、『反戦・反失業』を闘う労働者の団結を打ち固め、2018年の闘いに撃って出る決意です」。福日労からは、「福岡では、築港の寄せ場に求人業者の姿はなく、博多駅や市内の公園に来る手配師を通して、1週間に1日か2日程度の単発の仕事に就労することが、唯一の生活の糧になっています。それでも仕事に就ければいい方であり、多くの労働者はアルミ缶集めなどで1日1日を生き延びる生活を余儀なくされています」「俺たち福日労も、12月31日から1月2日までの3日間、須崎公園での越年・越冬闘争を闘います。戦争とファシズムの時代に突入する中、『一人の野垂れ死にも許すな』『生きてやり返せ』と、越冬闘争に全力で臨みます」。沖日労からは、「沖縄は、『失業率』、『貧困率』、『非正規率』、『最低賃金』のどれをとっても、『全国ワーストワン』という状況です」「那覇市内では、『仕事が欲しい』と願う俺たちの足元を見て、俺たちを新基地建設工事に動員しようと、悪徳業者が暗躍しています」「越年・越冬の期間も、『新基地建設に関連する一切の仕事を拒否しよう。悪徳業者を追放しよう』『いっしょに辺野古に行って、座り込もう』と、参加者に訴えていきます」「改憲と朝鮮反革命戦争に突き進む安倍政府を打ち倒すべく、2018年をともに闘いぬこう」。明治大学社会思想研究会は、「われわれは、全国学園のファッショ的改編、軍事研究への協力を粉砕するべく闘います。安倍政府と大資本にやり返す闘いをともに闘いましょう。1・14日雇い労働者全国総決起集会に結集し、〈戦時下の新たな革命的学生運動〉の創出のただなかから、新たな学生を山谷に結集させます」。続いて、東京・山日労が越年・越冬闘争の基調を提起する。「山谷労働者は、東京都のアリバイ的な就労対策によって、1ヵ月に8000円から1万6000円というわずかな収入で生き延びることを強制される『アブレ―野垂れ死に』の状況が続いている。そのうえに、城北労働・福祉センターの、『働いて生きて行きたい』と願う労働者を仕事紹介から排除する『利用者カード』発行拒否や、玉姫職安による『日雇雇用保険手帳』の取り上げ攻撃が強行されている。さらに、これまで野宿する労働者が夜露をしのいで来た『イロハ通り商店街』のアーケード撤去工事が始まり、冬の寒さが強まる中、命がけの夜が続いている。これらの攻撃を粉砕することが山谷労働者の闘いの課題になっている」「現代の治安維持法=『共謀罪』を強行成立させた安倍政府は、朝鮮半島を戦場にする戦争への突撃を強め、改憲攻撃を激化させている。『反戦・反失業』を闘う山谷労働者の圧倒的な部隊を作り上げねばならない」「国家権力、金町一家の弾圧・敵対を粉砕し、玉姫公園を闘う労働者の拠点として越年・越冬闘争を闘いぬき、2018年の闘いに撃って出よう」。玉姫公園には、飯場から出ざるをえなくなった労働者や、「貧困ビジネス」によって「食い物」にされてきた労働者、「非正規雇用」で働き首を切られた労働者が、「山谷に行けば炊き出しや寝場所がある」と聞き、たどり着いてきている。東京・山日労と越冬実は、越年・越冬闘争の意義を再確認し、八日間の闘いの決意を固めた。
2018年も「反戦・反失業」を基調にした闘いを闘いぬく決意を打ち固めた2017-2018年越年・越冬闘争
2日目の12月29日は、東京都が行なう越年対策の入寮受付が行なわれる。東京・山日労と越冬実の仲間たちは、受付会場になっている「台東リバーサイドスポーツセンター」の前に登場し、「玉姫越冬」への合流、2018年「反戦・反失業」を基調とする闘いへの合流を呼びかけた。越冬実の日刊の情宣ビラである「黙って野垂れ死ぬな」で「玉姫越冬」への突入を知らせ、4日の東京都山谷対策係、厚生労働省追及―弾劾行動を共に闘おうと呼びかけた。
夕食後の企画では、「反戦・沖縄基地問題企画」として「沖縄と核」と「標的にされた村」の2本のDVD上映が行なわれた。DVDを観た労働者からは、〈基地・沖縄〉を強制する安倍政府への怒りと、体を張って闘う沖縄労働者人民への共感の声が出された。
3日目の12月30日の夜には、「労働運動の現場から」という企画が行なわれ、「玉姫越冬」に大量に食材を提供してくれた地域生協で働く労働者が発言に起ち、「安倍が2018年の通常国会で成立させようとしている『働き方改革関連一括法』案は、『生産性向上』をかかげ、労働者からの徹底的な搾取を強行しようとするものであり、絶対に許すことはできません。生協でも『非正規雇用』が拡大していますが、これと対決して闘います。労働者を犠牲にする攻撃を共に粉砕して行きましょう」と連帯あいさつを行なった。続いて「過労死と闘う男」というドキュメントのDVDが上映がされ、参加者は安倍の「働き方改革」攻撃を粉砕する決意を固めていった。
2017年の大晦日を迎えた玉姫公園では、恒例となった「東京大衆歌謡楽団」の無料出演によるコンサートが行なわれた。「東京大衆歌謡楽団」は、「ああ、上野駅」など、山谷労働者が口ずさんできた歌を一時間近く熱唱した。また、「東京大衆歌謡楽団」が縁となって山谷に足を運ぶようになった人々からは、山谷労働者が団結して年を越す闘いである越年・越冬闘争に資金カンパ寄せられた。
越年・越冬闘争の折り返しとなる2018年1月1日、玉姫公園では午前11時から「団結餅つき」が開催された。久々に杵を手にした労働者が周りからの掛け声に合わせて、杵を振るい、新年の餅をつきあげ、早速、雑煮を味わった。
夜は、2018年の闘いにむけた総決起集会だ。午後7時から大屋根の下に全員が集合し、東京・山日労からの「2018年は、朝鮮半島を戦場にする戦争への突撃、改憲攻撃、『働き方改革』の攻撃が強まる。また、『東京オリンピック・パラリンピック開催』で金儲けを企む連中や、それに連動する行政によって、日雇い労働者、野宿する労働者を排除する動きが強まるだろう。こうした攻撃を許してはならない。『労働者の使い捨てを許さん』『戦争反対』を闘ってきた山谷労働者の側に正義はある。2018年も『反戦・反失業』を基調にした闘いを闘いぬこう。安倍政府を打ち倒そう。1・4対都庁行動、厚生労働省団交から闘いを始め、1・14日雇い労働者全国総決起集会とデモで、闘う山谷労働者の隊列を登場させよう」という呼びかけを全体で確認した。つづいて、越冬実の炊事、設営、防衛の各班が決意表明を行なった。全体の闘う決意を確認しあった後は、「団結乾杯」だ。全員が、「東京大衆歌謡楽団」から差入れられた缶ビールや酒、ジュースが入ったコップをかかげ、2018年を闘う決意を込めて「乾杯」の声を上げた。
1月4日、東京都山谷対策係を追及し、厚生労働省との団体交渉を闘う
1月3日の午前中には、年末・年始を東京拘置所ですごす獄中の仲間への激励行動が取り組まれた。東京拘置所には、早出・残業代の不払いに抗議し、「偽計業務妨害罪」で不当有罪判決を受け、控訴している山谷労働者が在監している。「被告」とされた労働者を支援している東京・山日労と越冬実は、宣伝カーで東京拘置所の外周を回り、マイクを使って「労働者使い捨て、警察の不当弾圧を粉砕しよう」と呼びかけ、また、失業や貧困が原因となって「被告」とされている労働者に対しては、「差入れ希望などの連絡を遠慮なく東京・山谷日雇労働組合にしてください」と呼びかけていった。夜の企画では、全国水平社が結成されるまでの部落大衆の格闘を描いたDVDが上映された。
午後7時からは山谷越年・越冬闘争をしめくくる総括集会がかちとられ、東京・山日労は、「それぞれの班の仲間が『仲間の命は俺たち労働者の団結の力で守る』」と、重い資材を担いで設営を行ない、電動丸ノコや斧で薪を作り、冷たい水に手を浸して連日の炊き出しを作り、警察の封じ込めを許さずワッショイデモを闘い、越年・越冬闘争をやりきった。この団結の力を武器にして明日の東京都山谷対策係追及行動、厚生労働省との団体交渉を闘い、1・14日雇い労働者全国総決起集会を闘いぬこう」と呼びかける。越冬実を担った炊事班・設営班・防衛班・人民パトロール班が発言し、最後に「団結ガンバロー」で総括集会を締めくくった。
仕事始めとなる1月4日は、朝の炊き出しを15分早め、東京都山谷対策係と厚生労働省に対する闘いの準備が行なわれ、7時半には組合旗、ムシロ旗を先頭にした労働者が玉姫公園を出発、都庁近くに到着した山谷労働者の部隊は、警視庁公安の妨害を許さず都庁庁舎まで「ワッショイ」と気迫に満ちたデモで進撃する。都庁前では、福祉保健局生活部の山谷対策係に対して追及の闘いが繰り広げられた。「山谷労働者は、東京都のアリバイ的な就労対策によって、1ヵ月1万6000円程度の収入で生き延びることを強いられている。山谷対策係は、それでいいと思っているのか」「城北労働・福祉センターによる『利用者カード』発行拒否によって、山谷労働者が仕事に就く機会が奪われている。山谷対策係は、どう思っているんだ」「公園や河川敷などからの野宿労働者の追い出しをやめろ」。どれも山谷労働者の「働いて生きて行きたい」という切実な要求であり、アブレ―野垂れ死に攻撃への怒りだ。これに対して山谷対策係は、「5万1000人分の仕事は確保しています」という答えを繰り返し、「就労対策の仕事を増やす気があるのか、ないのか」という肝心の質問には、答えようとしない。センターの「利用者カード発行拒否」についても、「センターの対応は適切と判断している」「皆さんの要望は関係部署に伝える」と判を押したような回答に終始した。30分にわたる弾劾―追及の闘いを終えた仲間たちは怒りに満ちたシュプレヒコールを都庁に叩きつけ、厚生労働省へと移動した。
厚生労働省の正門に到着した東京・山日労と越冬実は、「厚生労働省は、失業している労働者に仕事を出せ」「日雇雇用保険制度つぶしを許さんぞ」「生活保護費の切り下げを許さんぞ」「『働き方改革』攻撃粉砕」とシュプレヒコールを叩きつけ、全員が団体交渉の会場に入った。厚生労働省との団体交渉は、玉姫職安が強行している「日雇雇用保険手帳」の取り上げ問題、国の責任による公的就労事業の実施をめぐる問題、2018年秋から強行されようとしている生活保護費の切り下げ問題と安倍政府が通常国会で成立を狙う「働き方改革関連一括法」案をめぐって闘われた。
交渉では、玉姫職安によって400人の労働者が「日雇雇用保険手帳」(本手帳)を取り上げられたことが明らかになった。また、これまでは「求職受付票」(段ボール手帳)であっても日雇雇用保険の印紙を2ヵ月で26枚貼っていれば、「アブレ金」を受給することができていたものが、できなくなるという労働者の不利益が起きているにもかかわらず、何の対策も取っていなかったことが追及された。さらに、戦後直後に実施されていた「失業対策事業」の評価をめぐって追及が行なわれたが、担当の需給調整課は、この「失業対策事業」に就労した労働者の数さえ答えることができないという有様であり、交渉に参加した労働者から「引っ込め!」と弾劾される始末であった。「働き方改革」や「生活保護費切り下げ」をめぐっては、「8本もの法律を『一括法』案にして、ろくな審議ができるのか」「『過労死を無くす』と言っているが、現在の『労働基準法』を守らせることが先決問題ではないのか」「下がり続ける賃金にあわせて生活保護費を引き下げるのは、貧困を拡大するだけじゃないか」といった追及が行なわれた。1時間半にわたって交渉を闘いぬいた仲間たちは、「仕事よこせ」の闘いをさらに強めることを確認して厚生労働省を後にした。
8日間にわたる越年・越冬闘争をやりぬいた労働者は、「黙って野垂れ死ぬな!」「生きてやりかえそう!」の闘いを実践しぬいた自信を胸に、1・14日雇い労働者全国総決起集会の成功、2018年春闘勝利にむけた活動に入っている。玉姫公園で年を越した労働者は、新たな仕事探しや、生活保護の受給に向けて動き出し、東京・山日労が呼びかける「反戦・反失業」を基調にした闘いに結集している。
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