11月25日午後6時半より、仙台市内の市民会場において、東北大学社会思想研究会の主催による「沖縄・反核を考える―核武装と〈基地・沖縄〉強化の実態」と題する企画を開催した。この企画開催に当たり、社会思想研究会の仲間は、東北大や仙台市内での精力的な情宣活動や東北大キャンパス内での公開学習会をやりぬいた。東北大当局や宮城県警の圧力に屈することなく、学生や労働者人民の間に分け入り、組織化に邁進し、熱気のうちに成功をかちとった。
社会思想研究会からの開会あいさつに続き、社会思想研究会が作成したレジュメにそって報告を行なう。「原発再稼働・新(増)設の現状」「日帝の核武装への動き」の二項目で、日帝・安倍政府が次々に原発再稼働・新(増)設を進め、プルトニウムを大量保有している現状や、「核兵器禁止条約」への不参加を表明するなど、核武装を志向する動きを暴露し、反核闘争への決起を訴えていった。そして、DVD上映会として、「沖縄と核」を上映した。このドキュメントは、1950年代以降、「冷戦」構造の中で〈基地・沖縄〉が、核戦争を想定した米軍の一大拠点として構築されていった歴史を暴露したものである。在沖米軍は、「キューバ危機に備える」として、ソ連(当時)や中国を「標的」として、1300発もの核爆弾を、秘密裡に沖縄に配備していた。また、核ミサイルによる「事故」も発生し、那覇市壊滅の可能性すらあったが、そんな事実も隠蔽されてきた。そして、米軍の核配備を、日帝・自民党政府も追認していた。まさに、沖縄労働者人民が核戦争の犠牲になることが、〈基地・沖縄〉強化の前提だったのである。それらの衝撃の事実を、米軍発表の資料や当時の関係者の証言を集めることで、鮮明にするドキュメントであった。
上映終了後、社会思想研究会が補足説明を行なう。迫りくる朝鮮反革命戦争突入の危機という情況の中で、沖縄・名護新基地建設をはじめ、〈基地・沖縄〉がますます強化されていること、闘う沖縄労働者人民が「戦争の加害者にも被害者にもならない」「沖縄戦の再来を許さない」として、体を張った闘いに起ち上がっていることを明らかにし、沖縄労働者人民と結合した革命的反戦闘争への決起を訴えた。その後、参加者との活発な討論を行ない、この日の企画を貫徹した。
東北大では、「非公認サークル」の解体が策動されるなど、革命的学生運動解体攻撃がさらに進行している。東北大当局は、川内キャンパス内の至るところに「学外者の勧誘活動禁止」「政治セクトに注意」「安易に署名に応じるな」なる貼り紙や看板を掲げ、東北大生の革命的学生運動への結集を何としても妨害しようとする姿勢をむき出しにしている。しかし、われわれは、今回の企画の成功にむけ、ビラまきなどの宣伝活動、さらに街頭にうって出ての宣伝を粘り強く続け、東北大キャンパス内での公開学習会をやりぬき、東北大生らの組織化に向けて奮闘してきた。ビラを受け取った労働者人民の中からは、企画の趣旨に対する激励の声が、少なからず寄せられた。
東北大は、安倍政府の進める「教育改革」に追随し、東北大を「国家と企業に貢献する大学」へと再編しようとしている。そんな中で、東北大当局が、サークル活動など、学生の自主的活動への規制強化をさらに加速させてくるのは必至だ。一方、東北大では、2016年8月に解散した「自由と民主主義のための学生緊急行動」(SEALDs)の流れを汲む、東北大公認の亜流組織が引き続き学内でうごめいており、安倍政府の戦争政策の強化や、労働者人民からの強搾取に対する、良心的学生の怒りの体制内的集約を図る動きが続いている。われわれは、「秩序派学生運動」の対極に起ち、あらゆる弾圧を粉砕し、東北大における〈戦時下の新たな革命的学生運動〉の一大飛躍を何がなんでも成しきり、東北大の全国拠点化を実現していく決意である。
宇都宮大学 〈12月14日〉
宇都宮大学では、11月18日から19日の2日間、「第69回峰ヶ丘祭」が開催されている。新聞会は、12月14日午後6時より、学外の市民会場において、闘う沖縄労働者人民の名護新基地建設阻止闘争の記録映画である、DVD・「辺野古のたたかい」上映会を行なった。
安倍政府が「集団的自衛権行使」を閣議決定した2014年7月1日、沖縄では、名護市辺野古への新基地建設が開始された。闘う沖縄労働者人民は、7月以降、キャンプ・シュワブのゲート前での工事用資材搬入阻止闘争を開始し、24時間の座り込みを展開してきた。そして、ブイ設置を阻止するための、カヌーをくりだしての海上行動をうちぬいてきた。辺野古現地での闘いは、今日に至るまで続いている。安倍政府が国家権力の全体重をかけ、名護新基地建設と高江ヘリパッド建設を狙っており、闘う沖縄労働者人民に対する不当弾圧がますます激化している。そんな中であるからこそ、沖縄労働者人民の体を張った激闘と連帯した革命的反戦闘争に起ち上がらなければならない。沖縄現地と結びついた闘いへの決起を訴えるべく、新聞会は、今回の企画をやりぬいた。
宇大当局は、国家権力―警視庁公安部と一体となって、2011年12月、宇大で組織化にあたっていた同志に対する「電子計算機使用詐欺」デッチ上げ不当逮捕を契機に、宇大新聞会の非公認化に踏み込んだ。そして、今回の企画に対しても、新聞会の仲間が宇大正門前において情宣活動を開始するや否や、警察権力と一体となった宇大当局職員が前面に出て、正門前路上での情宣活動を執拗に妨害してきた。新聞会は、国家権力と一体となった宇大当局による情宣活動に対する妨害を許さず、くり返し宇大正門前に登場して宇大生に対してビラを手渡していった。そして、宇都宮市内でもビラ撒き情宣行動をやりきり、DVD・「辺野古のたたかい」上映会を貫徹したのである。
新聞会を排除した上で開催される「峰ヶ丘祭」は、政治・社会問題に鋭く切り込もうという企画は皆無であり、ましてや独自の文化・芸術・学問を創造しようという気概なぞまったくない。あるのは、お笑いタレントを客寄せパンダとするばかりの、お寒い限りの無内容ぶりである。大学祭終了後も、キャンパスにはまったく活気が見られず、学生の持つエネルギーなぞまったく感じることのできない惨状である。これも、学生の自主的活動全般が、当局の規制も相まって低迷していることの現れである。
警察権力と一体となって学生支配を強化し、新聞会つぶしの攻撃を続ける宇大当局を許さず、何よりも宇大生の組織化を推し進め、宇大における革命的学生運動の創出に向けてさらに奮闘していく。
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