11月19日、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)は、那覇市内の市民会場において、第3回定期大会を開催した。午後1時、参加者全員で、「組合大会の成功をかちとるぞ」、「反戦、仕事よこせの闘いをやりぬくぞ」、「沖日労は闘うぞ」という熱いシュプレヒコールをあげて、議事を開始する。
最初は連帯あいさつだ。堅い友誼の下、ともに様々な闘いの現場に起ってきた天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(青年実)が登壇し、「元米海兵隊員によるうるま市の20歳の女性惨殺事件の裁判が始まった。沖縄の広大な面積を占領し、労働者人民の仕事を奪い、生命まで奪い取る米軍基地を撤去しない限り、沖縄は立ち上がることすらできないことは明らかだ。ところが新基地建設まで強行されている。この厳しい現実をきちんと伝え、闘いの場と闘い方を提示することができるなら、青年労働者・学生は、必ず起ち上がる。反戦と反失業の闘いを強力に推し進め、沖縄解放までともに闘いぬこう」と熱くあいさつした。
連帯メッセージは、東京・山谷日雇労働組合(山日労)、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会(釜ヶ崎労働者の会)」、福岡・築港日雇労働組合(福日労)から寄せられ、組合員の代読で全体に紹介された。山日労からは、「労働組合が正面に『改憲攻撃粉砕』『反戦』を掲げて闘うことが、決定的に重要になっている。われわれも11月26日に定期大会を開催し、12月3日には、海自ソマリア沖派兵阻止の青森県大湊現地闘争、12月4日には、在沖米海兵隊の北海道・矢臼別での移転演習阻止の現地闘争に決起する」とのメッセージが寄せられた。「釜ヶ崎労働者の会」からは、「釜ヶ崎では『社会保険未加入』を理由とした労働者の建設現場からの排除や、『アブレ手当』の振込み原則化などの攻撃がかけられている。さらに、『センターの老朽化』を口実に、センターの縮小を狙った仮移転の工事が始まっている。労働者を必要な時だけ使い、用済みになれば追い出していく国や大阪行政の攻撃を許すわけにはいかない」、福日労からは、「辺野古現地での闘いの様子を新聞やインターネットの報道で見ているが、現地での闘いの現場に『沖日労』の旗が翻っているのを見て、大変心強く感じている。福日労も、『反戦・反失業』の闘いを全力で進めていく。ともに闘おう」というメッセージが寄せられた。「全国の日雇いの仲間たちの奮闘と結びつき、俺たちも反戦・反失業闘争の前進を大きく切り拓こう」という司会の仲間の発言に、大きな拍手が沸き起こる。
続いて、大会の議案が提起される。議案では、「野垂れ死にを許さない取り組み」では、「炊き出しの週1回化をめざす」こと、それには「スタッフの拡大、物資・資金の拡充が必要だ」ということが強調され、「公的就労対策事業の沖縄での実施を求めて、4月寄せ場春闘を焦点に、大衆的な行動をいっそう強めよう」、「沖日労の大先輩、同志・高山の遺志を引き継ぎ、日雇い雇用保険制度の沖縄での適用拡大を求めて、沖縄労働局への要求行動に取り組もう」、「12月31日からの越年・越冬闘争に全力で取り組もう。昼の炊き出し、夜の人民パトロールをやりぬこう」、「名護新基地建設阻止の闘いは、我々の最大の集中課題だ。沖日労こそが、現地闘争の先頭に起とう。新基地建設に関連する一切の仕事を拒否しよう」などが提案された。
会計報告の後は、質疑応答、新役員の選出だ。議案、会計報告、新役員についての採決が行なわれ、圧倒的な賛成で、すべて採択された。会場は、大きな拍手に包まれた。
新執行部を代表して、新書記長があいさつに起つ。書記長は、「沖日労がこれからやりたいのは次の3つ。1つめは『仕事よこせ』の闘い。『公的就労対策事業』を全力でかちとっていこう。2つめは『1人の仲間の野垂れ死にも許さない』闘い。そのために、今回も越年・越冬闘争をやりぬこう。ぜひ参加と協力をお願いしたい。最後に反戦・反基地の闘い。工事を止めるために、一緒に辺野古に行ってゲート前に座り込もう。失業も戦争もない沖縄にするために、新執行部は、こうした取り組みの先頭に起つ。ともに頑張ろう」と力強く訴えた。
大会の最後に、インターナショナルを斉唱し、委員長の音頭で全員が「団結ガンバロー」を行ない、大会を終えた。大会は、名護新基地建設阻止闘争、越年・越冬闘争から2018年の闘いへと向かう指針と、それを先頭で担う新執行体制を確立した。沖日労はこの成功を力に、新たな年の闘いに打って出る決意を固めている。
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