東京・山谷日雇労働組合は、11月26日、午前9時から、台東区清川区民館において第19回定期大会を開催した。
大会の成功にむけて、参加した組合員がシュプレヒコールをあげる。議長が選出され、続いて定期大会に寄せられた連帯メッセージが紹介される。東京都地域連合労働組合からは、「私たちは、東京・山日労とともに、闘ってきました。『反戦・仕事よこせ』の闘いを闘いぬく東京・山日労に敬意を表し、今後も結びつき闘います。越年・越冬闘争を全力で支援することを表明します」。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」からは、「釜ヶ崎では、『社会保険未加入』を理由とした、労働者の建設現場からの排除や、『アブレ手当』の振込み原則化などの攻撃がかけられています。さらには、センターの老朽化を口実に、センターの縮小を狙った仮移転の工事が始まっています。『西成特区構想』の下、寄せ場・釜ヶ崎を解体し、労働者を追い出し、資本家の儲け優先でホテルなどの商業施設を建設していくのが狙いです。われわれ労働者を必要な時だけ使い、用済みになれば追い出していく国や大阪行政の攻撃を許すわけにはいきません。行政・警察による釜ヶ崎からの労働者の排除を許さず、『反戦・仕事よこせ』の闘いを闘いぬきます」。福岡・築港日雇労働組合からは、「衆院選で『改憲賛成派』が8割を超え、国会はまさに『翼賛国会』に成り果てています。『議員のイス』にしがみつく連中に、俺たち労働者の運命を委ねることは、戦争への道を行くことと同じです。俺たち労働者が団結し、労働組合の下に結集し、闘うことが未来を切り拓く唯一の道です。この確信の下、『反戦・仕事よこせ』の闘いをさらに強めて行こうではありませんか」。沖縄・首里日雇労働組合からは、「沖縄では、『名護新基地建設絶対反対』という民意を踏みにじって、力ずくの建設工事が進められています。しかし、諦める者は、1人もいません。現地には、怒りが渦巻き、闘志が満ちています。沖日労も、組合員が毎週交代で辺野古に通い、この闘いを共にしています。新基地建設工事への日雇い・野宿の労働者の動員を許さず、われわれこそが闘いの先頭に起って、新基地建設を打ち砕いていく決意です。堅い友誼と連帯のもと、全国寄せ場労働運動の大きな飛躍をもって、安倍政府の打倒へ、労働者階級の解放へと、ともに進撃しようではありませんか」という連帯メッセージが寄せられた。
執行部から議案の提起が行なわれる。
〈総括〉は、「仕事よこせ」の闘いでは、越年・越冬闘争最終日の1月4日、東京都に対して、「『輪番』の仕事を増やせ」「城北労働・福祉センター(センター)による『利用者カード』発行拒否=仕事紹介からの排除をやめろ」という労働者の切実な要求が叩きつけられ、3月の春闘集中行動では、元請けゼネコン・日建連と厚生労働省に対して「社会保険未加入を理由とした日雇い労働者の建設現場からの排除をやめろ」という追及を闘い、8月には、厚生労働省に対して「玉姫職安での『白手帳』取り上げをやめろ」と団体交渉を、東京都に対しては、「年間5万1000人分の仕事をさらに増やせ」と団体交渉を闘ったことが報告された。センター前での「労働相談」では、玉姫職安による「段ボール手帳」発行拒否を許さず新たに山谷にたどり着いた労働者が「段ボール手帳」を手にして就労するという成果をかちとっており、高齢の労働者などの生活保護受給を実現していること、センター前での定例炊き出しを継続し、山谷、浅草での人民パトール、白髭地区で野宿する仲間への排除攻撃と対決してきたこと、1月15日、「佐藤さん虐殺32ヵ年、山岡さん虐殺31ヵ年弾劾! 金町一家解体! 日雇い労働者全国総決起集会」を呼びかけ、全国寄せ場交流会の先頭で闘い、毎週の対金町金曜朝行動を貫徹してきたこと、「共謀罪」新設阻止の連続的な国会前行動、名護新基地建設阻止の「新宿デモ」、東富士、北富士での在沖米海兵隊の実弾砲撃―「本土」移転演習阻止の現地闘争、「海賊対策」と称した自衛隊のソマリア沖派兵阻止闘争を闘い、6・15安保粉砕・政府打倒全国統一行動、10・21反帝―国際連帯全国統一行動を全国寄せ場交流会の一員として呼びかけ、その最先頭で闘ったこと、フィリピントヨタ労組と連帯したトヨタ東京本社門前闘争、「日の丸」「君が代」の強制―処分攻撃と対決して闘う教育労働者と連帯した闘いに加え、韓国サンケン労組の解雇撤回闘争に支援・連帯する闘いに取り組んだこと、狭山―部落解放闘争、「障害者」解放闘争、日朝連帯闘争を闘ってきたこと、8月に大間原発建設阻止の現地闘争に決起してきたことも報告された。
〈情勢〉に続いて、〈方針〉が提起される。方針では、「寄せ場労働者の使い捨てを許さず、机出し―労働相談を起点に反撃しよう」「野宿労働者への排撃を許さない闘いを前進させよう」「天皇主義右翼ファシスト・金町一家への報復・解体戦を闘いぬこう」「反戦の闘いを前進させよう。戦争に協力する労働運動作りを粉砕しよう。安倍政府を打倒しよう」「産業を超えた連帯、国境を超えた連帯を闘い、『正規』―『非正規』を貫く労働者の団結を作り上げよう」「差別を許さず闘おう」「労働者の団結を破壊し、組合を潰すための弾圧を粉砕しよう」と提起された。
議案への質疑応答、会計報告につづいて新執行部人事案が提起され、議案、会計報告、新執行体制が一括採択され、圧倒的に承認された。
選出された新執行部が、決意を表明する。最後に、新執行部が音頭をとって、参加者全員の力強い「団結ガンバロー」三唱で定期大会は締めくくられた。
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