反戦・全学連、北海道現地で決起
12月4日、反戦・全学連の部隊は、北海道旭川市に登場し、在沖米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕する闘いに決起した。
正午、気温は氷点下を指し雪の積もる中、部隊は、青ヘルメットとゼッケンで身を固め、横断幕を掲げてJR旭川駅前に登場する。シュプレヒコールが駅頭に響き渡る。ビラをまきアジテーションを行ない、最後に再びシュプレヒコールを行ない、この日の闘いを終えた。
2時間にわたる情宣では、ビラの捌けはよく、用意したビラは、ほとんどなくなる。道行く労働者人民は、われわれへの共感を示していく。「ごくろうさま」と声をかける人、「安倍政府は、ひどすぎる。孫たちが戦争に行くようなことがあってはならない」と怒る人、「ニュースで最大規模の米韓演習をやっていた。トランプは戦争をやる気だ、安倍もそれに従っている。何とかしないと本当に戦争になる」と危機感を訴える人、こうした声に対して、「共に闘いましょう」と呼びかける。
この日の闘いも含め、旭川情宣行動を継続して闘いぬいている成果をテコに、北海道における革命的反戦闘争の組織化をなんとしても実現していかなければならない。
10月18日、日帝・防衛省は、矢臼別演習場における「実弾砲撃移転訓練」について、11月27日から12月7日までのうちの9日間、実施すると発表した。在沖米海兵隊の「訓練実施部隊」は、11月中旬に矢臼別演習場に入り、野営をしながらの「訓練」を行なう。「実弾砲撃移転訓練」の後、12月中旬に、「訓練部隊」がキャンプ富士から撤収して沖縄へ向かう。今回の「訓練部隊」の人員と砲数等は、約240人、約100両の車両を動員、発射する砲門は6門とされている。「訓練」では155ミリ榴弾砲や小火器が使われるとされている。
実弾砲撃移転演習を粉砕せよ
米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、1997年から開始されたものであるが、矢臼別演習場で実施されるのは、16回目となる。
もともと、この移転演習は、在沖米軍基地であるキャンプ・ハンセンで行なわれていた「県」道104号線越え実弾砲撃演習を、移転演習として全国五ヵ所で行なうようになってきたものだ。実弾演習では、沖縄では実施されていなかった「夜間訓練」や「NBC(核・生物・化学兵器)訓練」が追加されるなど、訓練の内容は質・量とも強化・拡大されている。そのため、これまでも演習では「火災事故」が発生するなど、近隣住民に対して生活不安と恐怖を与えてきた。
「沖縄の負担軽減」と称して実弾砲撃―「本土」移転演習は行なわれているが、沖縄の現状を見ても、キャンプ・ハンセンでは実弾砲撃演習以外の演習が頻繁に行なわれ、その結果、山火事が頻発するなど沖縄労働者人民の生活が脅かされている。
普天間基地に配備されているMV22オスプレイが、頻繁に日本「本土」上空を飛行している。そのたびに、全国の自衛隊演習場への飛来を繰り返しており、北海道の演習場も例外ではない。
8月10日〜8月28日に強行された日米共同実動訓練・「ノーザンヴァイパー」では、在沖米海兵隊と自衛隊が計3300人参加して、矢臼別演習場、北海道大演習場、上富良野演習場の3ヵ所で演習が行なわれたが、この演習に参加するために、オスプレイが沖縄から飛来していたのだ。しかも、この訓練の直前の8月5日に、オスプレイ同型機がオーストラリア東部で墜落事故を引き起こしたにもかかわらず、米海兵隊は、たった5日間でオスプレイ運用を再開し、安倍政府も認めた上での飛来であった。
戦争遂行の安倍極右政府打倒へ
オスプレイは、そもそも朝鮮反革命戦争遂行のために配備されたものであり、墜落の危険性を承知の上で沖縄上空を日々蹂躙し、沖縄労働者人民の日々の生活を脅かし続けている。そんな〈基地・沖縄〉の実態を押し付けた上で、「負担軽減」なぞと語るのは、ペテンでしかない。同時に、矢臼別演習場をはじめ北海道の演習場が、朝鮮反革命戦争の軍事拠点として強化されることを、許してはならない。実力闘争・武装闘争の爆発で、粉砕あるのみだ。
在沖米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、「『イスラム国』壊滅」を掲げた新たな中東反革命戦争が大詰めを迎える中での演習であると同時に、何より、朝鮮半島情勢が一触即発の状況の中での、朝鮮反革命戦争突入を見据えた、実戦を想定した演習として強行されており、中東労働者人民、朝鮮労働者人民を虐殺するための演習だ。だからこそ、人体へのダメージが大きい白リン弾使用や夜間訓練まで行なわれているのだ。防衛省は、全国の自治体に「沖縄に関する日米特別行動委員会」(SACO)交付金をバラ撒き、「訓練受け入れ」を強要している。火災事故を引き起こす元凶である実弾砲撃―「本土」移転演習は、周辺住民、労働者人民の生活を破壊し、生命を脅かすことを前提に強行されている。地元ではどこでも、そんな実弾砲撃―「本土」移転演習に対する怒りがまきおこっている。米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕しよう。
安倍政府の本格的戦争への突撃―戦時国家体制形成攻撃を打ち砕くのは、労働者人民の実力・武装をもっての革命的反戦闘争への決起であり、帝国主義軍隊の労働者人民虐殺訓練一つ一つに対決し、現地実力阻止闘争をやりぬくことだ。矢臼別演習場をはじめとする、米軍・自衛隊基地を解体する反軍・反基地闘争の爆発をかちとろう。戦争遂行の安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体へ進撃しよう。
11・17在沖米海兵隊の出撃阻止に決起〈沖縄〉
陸自・矢臼別演習場(北海道)での在沖米海兵隊による155ミリ榴弾砲の実弾砲撃―「本土」移転演習に先立ち、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(沖縄青年実)は、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)の仲間たちとともに、沖縄からの海兵隊出撃阻止の闘いに決起した。
在沖米海兵隊は、戦争が起これば、真っ先に敵地に乗り込んで、殺戮と破壊に手を染める強襲部隊であり、これまでにも、イラクやアフガニスタンなどの戦場にくり返し出撃しては、多くの労働者人民を殺戮してきた。沖縄であろうと、どこであろうと、こんな凶悪部隊の殺人訓練を、断じて許すわけにはいかない。沖縄―日本「本土」を貫く闘いで、これを阻止してやらねばならない。
11月17日昼、那覇市の目抜き通りにある「パレットくもじ」前に登場した沖縄青年実と沖日労の部隊は、ただちに情宣戦を開始する。「矢臼別での実弾砲撃演習を粉砕しよう。沖縄からの米海兵隊の出撃を阻止しよう」、「政府が唱える『沖縄の負担軽減』は、まったくのペテンだ。『県』道104号越え実弾砲撃演習の『本土』移転は、訓練の拡大・強化が真の目的だ」、「今また『負担軽減』の名で、名護新基地建設が強行されている。これも、基地の強化・最新鋭化が狙いだ」、「辺野古現地では懸命の闘いが続いている。現地に集中し、何としても工事を阻止しよう」というアジテーションに、行き交う労働者人民の熱い注目と共感が集まる。ビラが次々に受け取られていく。ビラを手にしたおばあ3人が、近くの木陰に座り込んで、「沖縄で訓練に反対すれば『本土』に持っていく。『本土』で基地に反対すれば沖縄に持ってくる。政府のやることは本当に汚い」と語り合う。
途中、激しい雨で中断をはさみながら、用意したビラをすべてまき切り、権力の弾圧、右翼の敵対を一切許さず、約1時間にわたる情宣戦を貫徹した。
名護市辺野古の新基地建設をめぐり、安倍政府は、11月6日、新たな護岸工事に踏み込んだ。政府・権力の無法と暴力。これが今、辺野古で起こっていることだ。こんな暴虐を断じて許すわけにはいかない。現地では、工事を止めるために、体を張った懸命の闘いが連日にわたり展開されている。沖縄青年実は、沖日労の仲間たちとともに現地に通い、ともに現地攻防を闘いぬいている。現地集中と実力闘争で、新基地建設を阻止しよう。「沖縄の負担軽減」に名を借りた〈基地・沖縄〉の再編・強化を打ち砕こう。安保粉砕、日米軍事基地解体、安倍政府打倒、沖縄解放をめざして闘いぬこう。
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