11月22日午後6時半、東京・文京区民センターにおいて、「沖縄・辺野古 海にも陸にも基地を造らせない11・22集会」が開催された。「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」を軸とする「集会実行委員会」主催の集会であり、来年2月4日投開票の名護市長選を見据え、稲嶺進名護市長の3選を目指す選挙戦を支援しつつ、辺野古新基地建設阻止の闘いを首都圏から支えていくための集会として、準備されたものである。
集会開始に先立ち、まず30分間、ドキュメンタリー・フィルムである「いのちの海 辺野古 大浦湾」を上映する。激しい激闘の続く、沖縄労働者人民の名護新基地建設阻止の闘いを、辺野古住民たちの様々な証言を織り交ぜながら描き出した作品である。
そして、司会が集会開始を宣言し、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の仲間が主催者あいさつを行なう。「11月16日、那覇市で交通事故があり、1人が死亡した。飲酒運転をした米兵の、米軍車両による事故であり、事故後、米軍は車両を回収している。ヘリコプター墜落事故にしても、米軍はいつもこのやり方で証拠隠滅を行なっている。また、4月のうるま市での米軍属による女性殺害事件の裁判が開始されているが、米軍属の男は、証拠物を嘉手納に捨てたと言われている。沖縄は、いつまで、米軍基地の被害を受け続けなければならないのか」「200年使用可能と言われる、辺野古新基地建設を何としても阻止しなければならない」「現場では、命をかけた基地建設阻止の闘いが続いている。絶対に基地建設を許さない、あきらめない闘いをやりぬき、基地建設を止めていこう」と力をこめた発言を行なった。
次に、名護市議会議員であり、寝袋をもちこみながら昼夜24時間での辺野古の座り込みを闘う翁長久美子氏が、「名護市民の闘いと稲嶺市政」と題する報告に起つ。翁長氏は、名護市議会議員としては2期目であり、稲嶺市政の与党の立場で活動している。翁長氏は、名護市議当選後に初めて辺野古現地の座り込みに起ち上がり、現場での闘いに共感して以降、機動隊に肋骨を折られたりしながらも、24時間の座り込みを闘いぬいている実体験を紹介する。そして、「100年〜200年続くとされる辺野古の基地を、未来の子供たちのために止めなければならないと思うようになった」と、現場での闘いをくぐる中で自身の闘いの確信を掴んだことを明らかにした。そして、2期8年に渡る稲嶺市政の実績を紹介すると共に、日本政府による「米軍再編交付金」を使った悪辣な切り崩し攻撃と対決してきたことを強調する。「『米軍再編交付金』は、稲嶺市長が新基地建設に反対しているために、2010年12月に打ち切られた。これまで『米軍再編交付金』の下で26事業が行なわれてきたが、途中で打ち切られたために、その予算を名護市が工面し、終了させた。『米軍再編交付金』なんてなくても、名護市は十分やっていけるし、名護市職員にその運営能力があることを示すことができた」「名護市長選では、カネが出回る。前回の市長選では500億円が動いたが、名護市民の心は動かなかった」。その上で、「地元の住民たちは、生活があって、なかなか現場に出てこれない。外から来た仲間が、辺野古現地で座り込むことが、地元にとっても闘う原動力になる」と、稲嶺市長3選を目指す名護市長選の取り組みとも連携した辺野古現地での闘いへの結集を呼びかけた。
その後、集会は、主催者からのカンパ要請、連帯あいさつと続いた。「フォーラム平和・人権・環境」、「全国労働組合連絡協議会」、「安保破棄中央実行委員会」、「ジュゴン保護キャンペーンセンター」、「警視庁機動隊の沖縄派遣中止を求める住民監査請求実行委員会」の仲間たちが次々に発言に起ち、闘う決意を表明した。連帯あいさつの最後に、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の仲間が、「首都圏から辺野古現地に行くための、闘いの展開が必要であり、大きな流れを作りたい」として、首都圏での闘いを強化し闘いぬいていく方針を打ち出した。集会の最後に、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の仲間が行動提起を行ない、稲嶺市長の支援を呼びかけると同時に、「沖縄防衛局は、海からも土砂を運んでいる。これからも、様々な奇策を練ってくるだろう」「辺野古に行って、座り込むことで、応援していこう」と呼びかけた。そして、司会の閉会あいさつにより、この日の集会は終了した。
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