東京・山谷日雇労働組合
すべての日雇い・野宿の仲間たち! 寄せ場・日雇い労働者の闘いに心を寄せるすべての皆さん!
東京・山谷日雇労働組合は、「黙って野垂れ死ぬな!」「生きてやり返せ!」を合言葉に、12月28日から1月4日の間、山谷・玉姫公園を拠点に、2017-2018年山谷越年・越冬闘争をやりぬきます。玉姫公園を野宿で年を越さねばならない労働者の団結の拠点にし、炊き出し、寝床を作り、1人で野宿する仲間のもとを回る人民パトロール、ワッショイデモ、労働相談活動を行ない、生きて年を越し、生きて2018年の「反戦・反失業」の闘いに撃って出る山谷労働者の団結を打ち固めます。
日雇い労働者の町・山谷では厳しいアブレ(失業)状況が続いています。路上での民間求人は皆無で、わずかに玉姫職安や城北労働福祉センター(センター)で1日1人〜2人の求人がある程度です。東京都が行なう特別就労対策事業の輪番の仕事も、11月に入って現場が減り、1ヵ月に1回か2回しか回って来ないといった状況です。1ヵ月に8000円から1万6000円というわずかな収入では、簡易旅館(ドヤ)に泊まることもできなければ、1日3度の食事をキチンと摂ることもできません。多くの山谷労働者が炊き出しの列に並び、夜は商店街のアーケードの下でダンボール1枚で夜を過ごし、1日1日を生き延びている状態です。これまで野宿する労働者が夜露をしのいで来た「イロハ通り商店街」のアーケードの撤去工事が始り、雨が降る夜は、一晩中寝られなくなっています。年末が近づき、命がけの夜、命がけの季節が近づいています。失業を強制され、野宿に追いやられた労働者が、「緊急保護」を申請しようにも、行政の窓口が閉まる年末・年始は申請できないのです。野垂れ死にの危機も一気に高まっていきます。
「非正規雇用」で働き、首切りに合い、新たに山谷に辿り着く労働者も増えています。さらに、今年は、国土交通省と元請けゼネコンによる「社会保険(年金・健康保険)に未加入の労働者は建設現場に入場させない」という攻撃によって仕事が続けられない労働者が増え、山谷にたどり着いています。これまで社会保険を保障することもなく、必要なときだけコキ使い、現場が終われば使い捨てにしてきた行政や建設資本が、「建設労働者の社会保険加入率を高める」と数字だけを追い求め、失業する労働者を増やしている状況に対して怒りが高まっています。また、日雇い労働者にとって、不安定な就労の中で、生活保障の役割を果たしていた「日雇雇用保健(アブレ金)制度」を廃止しようとする動きも強まっています。「今後、雇用される見込みがない」と勝手に決めつけ、「アブレ金」を受け取るための「白手帳」を取り上げているのです。
このように、労働者が働いて生きてゆくことを否定するような動きが「2020年東京オリンピック・パラリンピック開催」の喧騒の中で進行しています。われわれ日雇い労働者だけでなく、全労働者の4割−2000万人の「非正規雇用」労働者が同じような境遇に置かれています。「労働契約法」によって2018年から始る「正規雇用」の義務から逃れるために、「雇い止め」が多発し、路頭に迷う契約社員などの「非正規雇用」労働者が増えると言われています。山谷越年・越冬闘争を、これら2000万人の「非正規雇用」労働者や、長時間労働の末の過労によって「自殺」などに追い込まれている「正規雇用」労働者も含めて、資本に使い捨てにされる労働者と結びついて「やり返す闘い」を実現することを決意して闘います。
安倍政府は、「アベノミクスの成果」を強弁し、企業の利益や株価の上昇を自慢していますが、労働者の生活は窮乏の一途をたどっています。安倍は、衆院選で「圧勝」し、資本家とブルジョア政府の延命を策しつつ、戦争と戦時国家への転換の攻撃を強めています。これに対し、われわれはこの1年間、「反戦・反失業」の基調のもと、3月に寄せ場春闘の集中行動で全国寄せ場交流会の仲間とともに、元請けゼネコン=日本建設業連合会、厚生労働省、日本経団連、国土交通省に対して「日雇い労働者の使い捨て許さん!」「仕事を出せ!」と、怒りと要求を叩きつけ、8月には厚生労働省との交渉、東京都の山谷対策係、産業労働局との交渉を闘いぬいてきました。戦前「治安維持法」の復活である「共謀罪」新設攻撃を許さず、連続的な国会前行動を闘い、「日の丸」「君が代」の強制―強制処分と闘う教育労働者と連帯する闘い、トヨタ資本のフィリピンでの労組潰しと対決する闘いの支援、韓国サンケン労組の解雇撤回闘争の支援、大間原発建設阻止の現地闘争、狭山―部落解放闘争、「障害者」解放闘争、日朝連帯闘争にも取り組み、差別と対決する闘いに起ち上がってきました。
これらの闘いのさらなる前進に向けて、東京・山日労は、越年・越冬闘争を、金町一家をはじめとする天皇主義ファシストの敵対、国家権力の闘う運動への弾圧策動を粉砕し、やりぬきます。越年・越冬闘争の最終日には、厚生労働省と東京都に押しかけ、「野垂れ死に攻撃を許さん!」「仕事を出せ!」と追及する闘いに総力で起ち上がります。
寄せ場・日雇い労働者の闘いに心を寄せる皆さんの圧倒的な結集と支援を呼びかけます。
2017年12月
2017―2018年山谷越年・越冬闘争
期間 12月28日(木)〜1月4日(木)朝
場所 山谷・玉姫公園(台東区清川1―13)
● 資金カンパ送付先
郵便振替 00180―2―592246 東京・山谷日雇労働組合
● 物資カンパ送付先(連絡先)
東京都台東区東浅草2―1―6 東京・山谷日雇労働組合
TEL/FAX 03―3876―8040
● 必要な物資
米、調味料、食料品、布団(毛布)、携帯カイロ、衣類(男物)、車両(トラック等の貸し出し)、テント、発電機など
編集部責任転載
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