反共ファシストの敵対粉砕し反戦・全学連が情宣決起
11月6日午前9時40分、JR御茶ノ水駅頭に登場した反戦・全学連の部隊は、ヘルメットとゼッケンを装着し、「日米首脳会談粉砕・トランプ=天皇会見阻止」と大書きした横断幕を広げ、シュプレヒコールをあげる。「日米首脳会談を粉砕するぞ」「トランプ=天皇会見を阻止するぞ」「朝鮮反革命戦争を粉砕するぞ」「安倍政府を打倒するぞ」。そして、部隊はビラまき情宣を開始する。通行する労働者人民にビラを配布すると、用意したビラは、前日同様、次々に受け取られていった。警察権力による首都・東京の規制を跳ね返す、反戦・全学連の部隊の情宣行動は、道行く人々の多くの注目を集めた。
途中、「トランプ来日歓迎」なるスローガンを掲げた「大日本愛国党」の街宣車4台が、前日に続いてわが部隊に対して、大音響のマイクを使って、「革労協粉砕」なる罵詈雑言を投げつけたばかりか、この日は、さらに街宣車を反戦・全学連の部隊に接近させた後、3人の輩が降りてきて、警察権力に守られながら、部隊への襲撃を試みてきた。しかし、警察の庇護が前提の襲撃なぞ、何ら迫力はない。そして、反戦・全学連の部隊が密集して、「反共ファシストを撃滅するぞ」とシュプレヒコールをあげ続けたことに対抗し、情宣妨害を狙って、街宣車での大音響を鳴らし続けるが、まったく効果をなさない。終いには、「警察は、革労協を早く取り締まれ」なぞと大音響で警察権力に哀願するような、笑止千万な敵対の言辞を吐くのが関の山であった。道行く労働者人民の中からも、「大日本愛国党」に抗議する者が続出するに至り、「大日本愛国党」は、敵対を諦め、結局、すごすごと引き下がっていった。こうして、警察権力の庇護の下のチャチな敵対なぞ、まったく問題にすることなく、反戦・全学連が情宣行動をやりぬくと、最後に、再度シュプレヒコールをあげ、この日の行動を貫徹していった。
安倍政府は、トランプ来日に際して、首都中枢に厳戒態勢を敷いてきた。警視庁は、10月25日までに、東京都内での警備計画をまとめ、最大1万8000人の警察官を配備する態勢をとった。この規模は、2002年の米帝・ブッシュ来日以来の、最大規模の態勢である。警視庁は、「特別警備本部」を立ち上げ、トランプの滞在先などに機関拳銃(サブマシンガン)を装備した銃器対策部隊を配備している。さらに、発電所などのインフラ拠点数百ヵ所を機動隊員らが巡回するほか、都内の交通機関などでは、ゴミ箱の撤去やコインロッカーの封鎖にも踏み込んだばかりか、さらに、トランプ滞在期間中には、日比谷公園の一部封鎖まで行なう厳戒態勢をとったのだ。
そして、日帝政治警察は、トランプ来日の事前弾圧として、11月2日、革命党本部など首都圏計5ヵ所への一斉強制捜査を強行した。革命軍による2014年10月20日の、沖縄・名護新基地建設に加担する、埼玉県川口市にある「中央開発」に対する革命的迫撃弾戦闘を口実としたガサ弾圧である。警視庁公安部は、マスコミを使ってガサ弾圧を全国放送させながら、「共謀罪」型組織壊滅反革命弾圧に踏み込んできたのである。
「テロ対策」を呼号しての、これらの厳戒態勢は、朝鮮反革命戦争遂行を見据えた、労働者人民の反戦決起を弾圧するためのものである。安倍政府は、今年6月には「共謀罪」を強行成立させている。警察権力の弾圧の権限を大きく押し広げ、野放図な弾圧を激化させることによって、日帝足下労働者人民に屈服と沈黙を強制しようというのだ。そして他方で、反朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)―反共・排外主義煽動を強めて戦争熱を煽りながら、戦時国家体制を一挙に構築し、労働者人民の戦争動員を強制しようというのである。
トランプ=天皇会見を許すな
安倍政府が、10月24日に、トランプ来日―日米首脳会談の開催を発表した際、官房長官・菅は、「日米同盟の強固な絆を世界に示す絶好の機会だ」なぞと意気込んでみせた。安倍政府にとって、トランプとの首脳会談は、朝鮮反革命戦争遂行の尖兵としてさらに突出するために、「日米同盟」強化を強調する舞台であった。
11月5日に、来日したトランプは、11月7日早朝に、韓国に出発するまでの間、首都圏各地に滞在した。11月5日午前10時、トランプが大統領専用機で横田基地に入ると、まず横田基地を視察し、2000人の在日米軍兵士、自衛隊員らに対する演説を行なった。「日本は、アメリカの大事なパートナーであり重要な同盟国」「アメリカの素晴らしい男女の軍人と、すばらしい自衛隊が集まる横田基地に来れて非常に感謝している」なぞとリップサービスをした後、「私が大統領である限りアメリカは、圧倒的な能力と資金を駆使して常に勝利する。いかなる独裁者、いかなる体制も、アメリカの決意を過小評価してはならない」と、北朝鮮を牽制した。そして、埼玉県の霞ヶ関カンツリー倶楽部に移動して、首相・安倍とのゴルフ会談を行ない、そこでも朝鮮反革命戦争を巡る協議を重ねた。その後、同日夜には、銀座の高級鉄板料理店での夕食会を行なった。
11月6日午前11時、トランプは、皇居を訪問し、天皇・アキヒトと笑顔で握手をした後、約20分会見した。アキヒトが、トランプに、今回の訪日について聞くと、トランプは、「すべて、うまくいっています。安倍首相とは北朝鮮問題、日米の防衛協力、通商問題など様々な問題について充実した意見交換を行なっています。現在、日米関係は、かつてなく良好です」と説明した。アキヒトは、この返答に対し、「それを聞いて喜ばしく思います。両国は、かつて戦争した歴史がありますが、その後の日米の友好関係、米国からの支援により今日の日本があるのだと思います」と返した。アキヒトは、トランプとの会見を通して、「日米同盟」の下での朝鮮反革命戦争突入を賞賛したばかりか、日帝の敗戦後の、日米安保を根幹とする日米反革命階級同盟の歴史までも絶賛したのである。このように、トランプ=天皇会見は、「日米同盟」強化のパフォーマンスの一環であり、同時に、安倍政府が狙う天皇制強化を見据えたものとして行なわれたのである。朝鮮反革命戦争遂行のために、天皇制の下への反革命国民統合を進めることで、労働者の戦争動員を強制しようというのであり、断じて許すことはできない。
日米首脳会談許さず、朝鮮反革命戦争突入を絶対阻止せよ
安倍政府は、「日米同盟」パフォーマンスの一環として、横須賀基地に配備している、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦・「いずも」の乗艦も検討していたが、結局、トランプの都合で取りやめとなった。こういう発想自体、いかにも「戦争屋」・安倍らしい好戦的なやり口である。
日米首脳会談に先立つワーキングランチの席で、安倍は、「北朝鮮の問題をはじめ世界のさまざまな課題について率直な議論をしたい。日米同盟は、アジア太平洋地域、そして世界の平和と安定の礎だ。大統領の訪日を機会に日米同盟をさらに確固たるものに、揺るぎないものにしていきたい」と、日米首脳会談の位置づけを強調した。これに対し、トランプは、「北朝鮮や貿易問題、軍事的な課題について話すことがある。日米関係が、さらに良い関係になると期待する」と応じた。そして、迎賓館で日米首脳会談が行なわれた。トランプは、日米首脳会談後には、「拉致被害者」の家族や「拉致被害者」の曽我ひとみと面会し、直接話を聞くパフォーマンスを演じた。
その後、安倍とトランプは、日米首脳会談を受けた「共同記者会見」を開き、合意内容を発表した。まず、安倍は、「今は、対話のときではなく、北朝鮮に最大限の圧力をかけるとき」「北朝鮮の政策を変えさせるため、日米が主導し、国際社会と緊密に連携してあらゆる手段を通じて北朝鮮に対する圧力を最大限まで高めていく」「北朝鮮に核・ミサイル開発を放棄させるため中国がさらに大きな役割を果たしていくことが重要である」「韓国と日本、米国の3ヵ国の協力をさらに前に進めていく」とし、「日本政府として北朝鮮の35団体・個人の資産凍結を、11月7日に、決定する方針」を明らかにした。また、経済問題については、「2国間協議の深化」を確認するだけでなく、中国の推進する「一帯一路構想」に対抗する経済圏構想として、「アジア太平洋からインド洋を経て、中東アフリカに至る『インド太平洋地域』は、世界の人口の半分以上を擁する世界の成長尖端」なるものをうちだし、「日米がこの地域の平和と繁栄に向けて主導的な役割を果たす」と強調してみせた。次に、トランプは、「北朝鮮の体制からの挑発行為」について「市民社会、国際社会の平和と安定への脅威になっている。われわれは、看過することはできない。戦略的な忍耐の時代は、もう終わった」「アメリカ合衆国は、日本国民と団結し、北朝鮮の悪意に満ちた脅威に立ち向かっていく」と、朝鮮反革命戦争遂行を声高に叫びたててみせた。他方、「2国間協議」については「慢性的な貿易の不均衡を是正していかなくてはならない。日本に対する貿易赤字を減らしていかなくてはならない」と言及している。
11月7日、トランプは日米首脳会談の「成果」を引っさげ、韓国へと出発し、大統領・文在寅との会談に臨もうとしている。
朝鮮反革命戦争突入に向け、在日米軍・自衛隊がさらに突出してくるのは必至だ。そして、安倍政府の下、国家権力頂点からの反北朝鮮―反共・排外主義攻撃がさらに激化し、反共ファシストどもの跳梁が強まるであろう。われわれは、日本階級闘争の帰趨をかけた、実力・武装の闘いを爆発させなければならない。反共ファシストとの撃滅戦にかちきり、日帝政治警察による「共謀罪」型組織壊滅反革命弾圧を粉砕しよう。
革命的反戦闘争の爆発で、日・米・韓による朝鮮反革命戦争突入を絶対阻止しよう。戦争遂行の安倍極右政府を打倒しよう。
朝鮮反革命戦争への突入時は、日本階級闘争の決戦期に他ならない。日帝足下労働者階級の責務にかけて、治安弾圧強化を粉砕し、反北朝鮮―反共・排外主義煽動を切り裂いて、朝鮮反革命戦争を粉砕する革命的反戦闘争の大爆発をかちとろう。戦争遂行の安倍極右政府打倒に進撃しよう。
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