10月24日、午後3時から「都教委包囲・首都圏ネット(包囲ネット)」の主催による、東京都教育委員会への抗議・要請行動が闘われた。都庁第1庁舎前には、約50人が参加し、この間、「再発防止研修」粉砕闘争などに取り組んできた東京・山谷日雇労働組合、神奈川県地域連合労働組合も結集し、ともに闘いぬいた。
この日の取り組みは、午後4時から都庁第2庁舎で要請行動を行ない、その前段に集会、要請行動終了後に報告集会というものだ。
要請行動に先だつ集会は、シュプレヒコールで始まった。「『日の丸・君が代』の強制反対!」「10・23通達を撤回しろ!」「『君が代』処分を撤回しろ!」「道徳の教科化反対!」「国威発揚の『オリンピック・パラリンピック教育』反対!」「教育の軍事化を許さないぞ!」「若者を戦場に送らせないぞ!」「朝鮮人虐殺追悼文取りやめ糾弾!」「差別・排外主義を許さないぞ!」。
主催者の「包囲ネット」からのあいさつが行なわれる。「安倍政府が教育破壊を行なっているが、その先鞭をつけたのが元都知事・石原の教育行政であり、それを象徴するものが、『日の丸・君が代』の強制の『10・23通達』であった。都教委は、この国の反動的教育行政の先頭にたっていった」「『10・23通達』以降、処分された者は480人を越えている。都知事は何人も替わったが、都教委の姿勢は変わらない。都教委は、われわれの要請を撥ねつけているが、ひるまず闘う」。
参加者からの発言が続く。「破防法・組対法に反対する共同行動」、「予防訴訟を引き継ぐ会」、「『日の丸・君が代』不当処分撤回を求める被処分者の会(被処分者の会)」、「高校無償化からの朝鮮学校排除」に反対し全国行脚を行なう仲間、「東京のオリンピックはいらないネット」に続き、東京・山谷日雇労働組合が、「『日の丸』『君が代』強制の『10・23通達』を許さない闘いを闘う」「衆院選挙を経て憲法改悪の動きが加速されている。これを許さず闘おう」「東京・山日労は、8月に、厚生労働省、東京都山谷対策係、産業労働局との『仕事寄こせ』の交渉を闘った。この上で、年末年始には、『1人の野垂れ死に』も許さない山谷越年・越冬闘争を闘う。ともに闘いましょう」と発言した。
第1庁舎前での集会終えて、4時から、第2庁舎10階会議室での要請行動が約30人で行なわれる。いつものことではあるが、対応するのは、東京都教育庁総務部教育情報課の課長である。これが窓口となり、要請を受け、要請文を受け取るだけの役目で出席している。要請の内容に対する担当部署との交渉を遮り、拒絶しているのだ。最初の30分は、「なぜ担当部局が出てこないのか、担当者、担当部局を出せ」と要求し、弾劾する。その後、約1時間にわたり、「包囲ネット」、「被処分者の会」、「再雇用拒否撤回を求める第2次原告団」など7団体が、要請文を読み上げて要求を突きつけた。
1時間半にわたる要請行動を終えて、全体が第2庁舎前に集まり、総括集会が行なわれた。主催者の「包囲ネット」が、「今回の要請に対する回答を検討し、再質問の行動を予定している」「今日の行動の中で、かつて、教育情報課が窓口となり、要請者と担当部局との直接交渉を仲介したという事実が明らかになった。なぜ、他団体と私たちとを区別するのか」と弾劾し、参加者からの発言を受ける。すべての発言が、教育情報課の対応に、怒りをあらわにした。最後に、シュプレヒコールで都教委包囲要請行動が締めくくられた。
教育現場では、自衛隊が教育に入り込み、「Jアラート」により子供に朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)への恐怖心を煽り、「道徳の教科化」を行ない、侵略と植民地支配の歴史を消し去るなど、「国家総動員体制」、「子供たちを戦場へ」という攻撃が吹き荒れている。こうした攻撃と対決し、闘う教育労働者と連帯し、「10・23通達」によって「日の丸」「君が代」を強制する都教委と知事・小池をさらに追及して闘わなければならない。
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