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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

9・30在沖米海兵隊の実弾砲撃―「本土」移転演習粉砕 東富士現地闘争に決起 〈東富士〉 (1243号2面)

反戦・全学連、東富士現地で決起

 9月30日、反戦・全学連の部隊は、東富士現地に登場し、在沖米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕する闘いに決起した。

 反戦・全学連の部隊がデモ出発地点に到着すると、静岡県警・機動隊が検問を行ない、弾圧を画策してくる。デモ隊が進撃する先には、陸自東富士演習場、陸自滝ヶ原駐屯地、米海兵隊のキャンプ富士が存在している。日・米帝にとっては軍事的要衝であり、そこに実力闘争で演習を阻止すべく決起した部隊に、いかに恐怖しているかが分かる。闘う部隊は、一切の弾圧を許さず、デモ出発地点に降り立ち、直ちに隊列を整え、進撃する態勢を整える。

 午後1時、反戦・全学連の部隊は、旗竿を持ち、デモにうって出る。

 デモに先立ち、全学連の同志が東富士現地闘争の基調を提起する。「9月24日から10月4日までのうちの9日間、在沖米海兵隊による実弾砲撃―『本土』移転演習が強行されようとしている。許すことはできない。実弾砲撃―『本土』移転演習を実力で粉砕する闘いとして、本日のデモを最後まで闘いぬこう」「闘う沖縄労働者人民と結合し、名護新基地建設阻止、高江ヘリパッド建設阻止を闘おう。〈基地・沖縄〉の強化を粉砕しよう」「安倍政府は、改憲攻撃に踏み込み、戦時国家体制形成を加速させようとしている。朝鮮反革命戦争とファシズムへの本格的な突撃を粉砕し、戦争遂行の安倍政府打倒に進撃しよう」「本日の東富士現地闘争を闘いぬき、米軍・自衛隊を解体しよう」。

 静岡県警は、デモ出発前の基調提起に対して、マイクを使った大音響での警告を執拗に繰り返して威嚇してくるが、闘う部隊は、提起された闘いの基調を全体で確認した。デモ出発にあたり、シュプレヒコールをあげる。「米海兵隊の実弾砲撃―『本土』移転演習を粉砕するぞ!」「中東反革命戦争粉砕!」「朝鮮反革命戦争粉砕!」「『安保法制関連法』粉砕!」「安倍政府を打倒するぞ!」。デモに出発し、進撃する最中にも自衛隊車両が頻繁に行き来する。朝鮮半島が一触即発の状況になる中で、東富士の日・米帝の軍事的要衝としての位置がますます高まっていることがハッキリと分かる。その軍事的要衝を切り裂く闘いとして反戦・全学連の部隊は、デモに決起したのだ。

実弾砲撃移転演習を粉砕せよ

 デモ隊が、陸自・滝ヶ原駐屯地の真横の道にさしかかると、フェンスの中から警務隊らが、双眼鏡で監視したり、ビデオカメラを構えて撮影を始める。駐屯地に接近する闘う部隊に恐怖している様がありありと見える。滝ヶ原駐屯地の角を右折すると、東富士演習場入口に向かう緩い一本の坂道だ。電光掲示板には「射撃中」と表示されている。デモの最中にも、155ミリ榴弾砲の放つ大音響の重低音が繰り返し響く。闘う部隊は、東富士演習場に向け、辺り一帯に響くシュプレヒコールを叩きつける。「実弾砲撃―『本土』移転演習を粉砕するぞ」「東富士演習場を解体するぞ」「キャンプ富士を解体するぞ」。静岡県警・機動隊は、東富士演習場入口に布陣してシュプレヒコールを叩きつける部隊を一刻も早く遠ざけようとして規制を強め、弾圧を画策してくるが、闘う部隊は、これを跳ね返し、演習阻止の実力闘争を最後までやりぬいていった。

 8月22日、日帝・防衛省は、東富士演習場における「実弾砲撃移転訓練」について、9月24日から10月4日までのうちの9日間、実施すると発表した。「訓練実施部隊」は、在沖米海兵隊・第12海兵連隊第3大隊で、9月中旬にキャンプ富士に到着し、東富士演習場に入り、野営をしながらの「訓練」を行なう。「実弾砲撃移転訓練」の後、10月中旬に、「訓練部隊」がキャンプ富士から撤収して沖縄へ向かう。今回の「訓練部隊」の人員と砲数等は、約430人、約100両の車両を動員、発射する砲門は12門とされており、「訓練」では155ミリ榴弾砲や小火器が使われると発表されている。

 米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、1997年から開始されたものであるが、東富士演習場で実施されるのは、昨年9月につづいて1年ぶり15回目となる。

 もともと、この移転演習は、在沖米軍基地のキャンプ・ハンセンで行なわれていた「県」道104号線越え実弾砲撃演習を、移転演習として全国5ヵ所で行なうようになってきたものだ。実弾演習では、沖縄では実施されていなかった「夜間訓練」や「NBC(核・生物・化学兵器)訓練」が追加されるなど、訓練の内容は質・量とも強化・拡大されている。そのため、これまでも演習では「火災事故」が発生するなど、近隣住民に対して生活不安と恐怖を与えてきた。

 9月29日、在沖米海兵隊は、地方自治体やマスコミ向けに、実弾砲撃―「本土」移転演習を公表し、155ミリ榴弾砲を富士山麓に撃ち込んで見せると共に、「周囲の警戒などで用いる」とされる機関銃やマシンガンといった小火器の扱い方も披露した。さらに、「榴弾砲の射撃に必要な気温や湿度、風速などのデータを算出し、各部隊に伝達する機能を担う」とされる射撃指揮所の内部も公開している。また、9月24日〜9月28日の間に、約200発の実弾を使用したことも公表した。そして、第12海兵連隊第3大隊の中佐・バトラーは、「訓練は、日米のパートナーシップを高める上でも重要な訓練。実施にあたり、地元の理解に感謝している」なぞとヌケヌケと言い放っている。地元住民の反基地闘争を圧殺した上での、やりたい放題の演習を繰り返す米軍の、盗人猛々しい言い草を、許すことはできない。

 「沖縄の負担軽減」と称して実弾砲撃―「本土」移転演習は行なわれているが、沖縄の現状は、キャンプ・ハンセンで実弾砲撃演習以外の演習が頻繁に行なわれ、その結果、山火事が頻発するなど沖縄労働者人民の生活が脅かされるものとなっている。

戦争遂行の安倍極右政府打倒へ

 普天間基地に配備されているMV22オスプレイが、頻繁に日本「本土」上空を飛行している。そのたびに、全国の自衛隊演習場への飛来を繰り返しており、東富士演習場も例外ではない。6月8日に、御殿場市で行なわれた防衛省南関東防衛局と地元側(御殿場市、裾野市、小山町)との「東富士演習場使用協定運用委員会」で、防衛省がオスプレイの東富士への飛来について報告し、昨年12月の沖縄・名護市安部海岸での墜落事故以降、東富士演習場やキャンプ富士に8日間も飛来したことを明らかにした。オスプレイは、そもそも朝鮮反革命戦争遂行のために配備されたものであり、墜落の危険性を承知の上で沖縄上空を日々蹂躙し、沖縄労働者人民の日々の生活を脅かし続けている。そんな〈基地・沖縄〉の実態を押し付けた上で、「負担軽減」なぞと語るのは、ペテンでしかないのであり、実力闘争・武装闘争の爆発で、粉砕あるのみだ。

 在沖米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習は、「『イスラム国』壊滅」を掲げた新たな中東反革命戦争が大詰めを迎える中での演習であると同時に、何より、朝鮮半島情勢が一触即発の状況の中での、朝鮮反革命戦争突入を見据えた、実戦を想定した演習として強行されており、中東労働者人民、朝鮮労働者人民を虐殺するための演習だ。だからこそ、人体へのダメージが大きい白リン弾使用や夜間訓練まで行なわれているのだ。防衛省は、全国の自治体に「沖縄に関する日米特別行動委員会」(SACO)交付金をバラ撒き、「訓練受け入れ」を強要している。火災事故を引き起こす元凶である実弾砲撃―「本土」移転演習は、周辺住民、労働者人民の生活を破壊し、生命を脅かすことを前提に強行されている。地元ではどこでも、そんな実弾砲撃―「本土」移転演習に対する怒りがまきおこっている。米海兵隊による実弾砲撃―「本土」移転演習を粉砕しよう。

 安倍の本格的戦争への突撃―戦時国家体制形成攻撃を打ち砕くのは、労働者人民の実力・武装をもっての革命的反戦闘争への決起であり、帝国主義軍隊の労働者人民虐殺訓練一つ一つに対決し、現地実力阻止闘争をやりぬくことが必要だ。東富士演習場をはじめとする、米軍・自衛隊基地を解体する反軍・反基地闘争の爆発をかちとろう。戦争遂行の安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体へ進撃しよう。



9・12 在沖米海兵隊の出撃阻止に決起 〈沖縄〉

 9月12日、在沖米海兵隊による「本土」移転演習―陸自・東富士演習場(静岡県)での155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習に先立って、天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(沖縄青年実)は、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)の労働者たちとともに、沖縄からの海兵隊出撃阻止の闘いに決起した。

 この実弾砲撃移転演習は、沖縄労働者人民の反戦・反基地闘争に追いつめられた日・米両帝国主義政府が、「沖縄の基地負担の軽減」と称して、「米海兵隊による沖縄・県道104号線越えの155ミリ榴弾砲の実弾砲撃演習を本土に分散させる」と称して進めてきたものだ。1996年に両政府が交した「沖縄に関する日米特別行動委員会」(SACO)での合意にもとづき、1997年以降、矢臼別(北海道)、王城寺原(宮城県)、東富士(静岡県)、北富士(山梨県)、日出生台(大分県)の計5ヵ所の自衛隊演習場を使って、年4回のペースで強行されてきた。2017年度は、5月の王城寺原に次いで、今回の東富士が2回目となる。今後さらに、矢臼別(11月〜)、日出生台(2018年1月〜)の各演習場で強行されようとしている。

 しかし、政府が唱える「沖縄の負担軽減」は、まったくのペテンだ。それは、「基地の返還」、「訓練の移転」をアリバイ的に進めることで、沖縄における反戦・反基地の闘いをあざむき、在沖米軍基地の安定的・永続的使用に持ち込もうという攻撃だ。それどころか、在沖米軍基地の再編・強化、基地機能の強化・最新鋭化を図ろうという、許しがたい攻撃だ。沖縄労働者人民が求めているのは、こんなギマン的な「負担軽減」ではない。戦争のためにある沖縄のすべての基地の撤去、すべての軍隊の撤退だ。

 9月12日正午、那覇市のパレットくもじ前に、沖縄青年実と沖日労の旗が翻る。部隊は、直ちにビラまきとアジテーションを開始する。「今回の演習は、朝鮮半島で新たな大規模戦争をやるための予行演習だ。沖縄であろうと、どこであろうと、こんな殺戮と破壊の訓練を許すわけにはいかない」、「実弾砲撃演習を許さず、沖縄からの海兵隊の出撃を阻止しよう」、「辺野古では、新基地建設工事を止めるために、体を張った闘いが展開されている。政府・権力の無法と暴力。これが、辺野古現地で起こっていることだ」、「辺野古現地に結集し、ともに新基地建設を阻止しよう」、「朝鮮反革命戦争とファシズムに突き進む安倍極右政府を打倒しよう。安保粉砕、日米軍事基地解体、帝国主義軍隊解体へ進撃しよう」という熱烈な訴えに、道行く労働者・市民が足をとめて聞き入る。ビラが次々に受け取られていく。高校生が自ら「ビラを下さい」と言ってくる。沖縄青年実と沖日労は、権力の弾圧、右翼の敵対を一切許さず、労働者人民の注目と共感を集めて、約一時間にわたる情宣を貫徹した。

 われわれは、青年労働者、学生の怒りと変革への情熱を強力に組織し、新基地建設阻止、安保粉砕、安倍極右政府打倒に向かって、猛然と進撃していく決意だ。