内乱鎮圧の拠点・陸自練馬駐屯地正門前に登場
9月3日、「東京都・調布市合同総合防災訓練」が行なわれた。
東京都の「合同総合防災訓練」には、陸自練馬駐屯地から第1普通科連隊の部隊が出動している。首都圏を含めて関東一円を管内におさめる第1師団の司令部が置かれ、内乱鎮圧を目的とする第1普通科連隊を擁する陸自練馬駐屯地は、首都内乱鎮圧部隊の拠点として位置づけられている。自衛隊の治安出動訓練粉砕の闘いは、内乱鎮圧部隊の拠点・練馬駐屯地を解体する闘いと一つのものである。
この日の闘いは、練馬駐屯地からの「防災訓練」への出動を阻止し、首都内乱鎮圧の拠点・練馬駐屯地を解体する闘いとして早朝から闘いぬかれた。午前7時前、反戦・全学連の部隊は、ゼッケン、ヘルメットを装着して、練馬駐屯地正門前に登場する。ただちに、正門前に整列し、横断幕をかかげ、シュプレヒコールをくり返し叩きつける。「自衛隊の治安出動訓練を粉砕するぞ」「陸自の『防災訓練』出動を阻止するぞ」「自衛隊、米軍参加の『防災訓練』を粉砕するぞ」「自衛官は、出動を拒否せよ」「内乱鎮圧の拠点・練馬基地を解体するぞ」。
練馬駐屯地では、反戦・全学連部隊の登場に対して、あらかじめゲートの鉄柵を閉めきり、警務隊を門の外に配置している。「ここから先は敷地内だ」と鉄柵に近寄らせまいと威嚇し、ゲートの中からは、数人の自衛官が執拗に写真とビデオを撮り、恐る恐る監視している。警視庁公安と署轄の光が丘署は、十数人がゲート付近に待機し、弾圧の機会を狙っているが、反戦・全学連の部隊は、こうした弾圧シフトと対決し断固とした闘いを展開した。
「東京都・調布市合同総合防災訓練」粉砕闘争を闘う
9月3日に行なわれた、「東京都・調布市合同総合防災訓練」は、調布市の多摩川児童公園をメイン会場とし、警察、消防、自衛隊など約60の関係機関の約7000人と、一般参加者約3000人で行なわれた。また、江東区の東京臨海広域防災公園では、「東京都・調布市合同総合防災訓練」の一環として、「緊急支援物資搬送訓練」が、在日米空軍のUH―1N、在日米海軍のMH―60R、在日米陸軍のUH60(いずれもヘリ)を使用して行なわれている。
午前8時30分、反戦・全学連の部隊は、京王線調布駅南口に登場した。「自衛隊主導の『防災訓練』を粉砕するぞ」「自衛隊の治安出動訓練を粉砕するぞ」「米軍参加の『防災訓練』を粉砕するぞ」「戦争動員態勢形成を粉砕するぞ」というシュプレヒコールが駅頭に響きわたり、用意したビラは次々と捌けていく。横断幕を注視する人、受け取ったビラをその場で読んでいる人など、「防災訓練」粉砕闘争への労働者人民の注目と共感が広がっていく。権力は、何かとケチをつけ闘争破壊を策動するが、反戦・全学連の部隊は、これを一蹴して闘いぬいた。
東京都の「防災訓練」に先立ち、警視庁は、独自に、大規模な「交通規制訓練」を9月1日に行なった。この訓練は、従来から行なっていた、幹線道路での都心への一般車両の通行禁止に加えて、新たに中央自動車道(高速道路)上り線での通行禁止を行なったものである。午前10時から10時半の間、中央自動車道の八王子インターチェンジから国立府中インターチェンジの上り線約11キロを通行禁止とした、また、並行する国道20号(甲州街道)の国立インター入口(国立市谷保)から大原交差点(世田谷区大原)の上下線約22キロも通行禁止にした。さらに、従来と同様、午前9時から約10分間、環状7号線から都心方向へ19ヵ所で通行を禁止する「都心方向への流入規制」、都心から郊外へ放射状に走る国道4号、国道17号、川越街道、目白通り、国道246号などの59ヵ所の地点で、「緊急自動車専用路を確保する訓練」として一般車両の通行を禁止した。
こうした訓練は、首都中枢の治安の確保―戒厳令施行の準備とも言えるものであり、絶対に許してはならない。
戦争動員態勢形成を粉砕せよ
「防災訓練」では、町内会、小・中・高の生徒が多数動員され、自衛隊、米軍などの
指示の中で様々な訓練に参加させられている。東京都では、2013年に都立田無工業高校、2014年には都立大島高校の生徒を自衛隊基地に宿泊させる「宿泊防災訓練」を行ない、2015年の「防災訓練」では、都立高校4校の生徒・約200人が、初期消火、救助・搬送、応急救護訓練などを自衛隊とともに行なっている。2016年には、武蔵村山市立第五中学校で実施された地域交流行事で、米軍横田基地の米兵らが「ミニ・ブートキャンプ(新兵訓練)、障害物競走コース」と称して、整列、行進、敬礼などの練習をさせ、担架で土のうを運んだり、「障害物競走」と称してネットを張った下を「ほふく前進」させていたことが明らかになっているのだ。
本年9月1日の「防災訓練」では、「ミサイルが日本の領土に着弾する恐れがある」という想定で、「ミサイルの飛来に備えた住民の避難訓練」が北海道滝川市、青森県つがる市で行なわれている。
戦争動員態勢を形成し、下からのファシズム大衆運動の形成を見据えたこうした攻撃を切り裂き、朝鮮反革命戦争を粉砕する革命的反戦闘争の爆発をかちとろう。
9月1日に行なわれた「朝鮮人犠牲者追悼式」に、東京都知事・小池は、長年にわたって都が送り続けてきた「追悼文」の送付を今年取りやめた。主催者は、「虐殺の歴史にあえて目を背けているように思える」「流言飛語による虐殺で命を奪われた犠牲者、遺族や関係者に寄り添う姿勢が全く見えない」と批判している。「日本会議」に所属する小池が、その本性をむき出しにしたものがこれである。都知事・小池を許さず、差別主義・排外主義攻撃と対決しよう。
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