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 9・2「宮城県総合防災訓練」粉砕闘争に決起〈宮城〉 (1241号4面)

 「『有事法制』に反対する宮城県実行委員会」と反戦・全学連は、9月2日早朝、「宮城県総合防災訓練」粉砕の現地闘争に起ち上がった。午前8時30分、青ヘルメットの部隊は、会場である名取市役所の直近に登場する。名取市役所の敷地内には、既に、「陸上自衛隊第2施設団・第10施設群」の名前が書かれた車両がひしめくように多数停車しており、一部の自衛隊部隊は、「炊き出し」の準備を進めていた。また、会場周辺には、宮城県警の制服警官どもが配置されていた。青ヘル部隊は、会場に向けてシュプレヒコールをあげる。「宮城県総合防災訓練を粉砕するぞ」「治安出動訓練を粉砕するぞ」「戦時国家体制形成を許さないぞ」「朝鮮反革命戦争を粉砕するぞ」。制服警官の規制なぞ、青ヘル部隊に恐怖した、及び腰なものでしかない。思う存分シュプレヒコールを叩きつけた青ヘル部隊は、会場を後にし、名取駅前に向かう。

 午前9時、「訓練開始」を知らせるサイレンが鳴り響く中、名取駅東口に登場した青ヘル部隊は、「宮城県総合防災訓練」の、治安出動訓練としての本質を暴露・弾劾するための情宣行動に撃って出た。「『有事法制』に反対する宮城県実行委員会」の仲間がアジテーションに起つ。青ヘル部隊の情宣行動は、道行く人々の注目を集め、配布するビラは、次々に、受け取られていく。われわれは、一切の弾圧を許すことなく、情宣行動をやりぬいた。

 9月2日、宮城県と名取市などの主催による、名取市内を主会場にした「宮城県総合防災訓練」が行なわれた。2015年の岩沼市、2016年の仙台市と、2年連続で中止になっていた「宮城県総合防災訓練」であるが、いずれも自衛隊の都合で決められたものであった。このことに象徴されるように、「宮城県総合防災訓練」は、全国で行なわれる「9・1防災訓練」の一環であり、特に、「被災地の制圧」を眼目にすえた、自衛隊と警察が前面に出ての、「防災訓練」に名を借りた治安出動訓練―内乱鎮圧訓練である。

 今回の「宮城県総合防災訓練」では、治安出動訓練としての「9・1防災訓練」の本質を暴露されることに恐怖したのか、主催者の宮城県や名取市は、事前に開催要項の詳細を発表しない姿勢をとった。事前に名取市が発表した要綱では、「午前9時から午前11時30分まで、名取市役所(各種救出訓練など)、名取市民体育館(各種展示)、イオンモール名取(救急現場医療・傷病者搬送訓練など)、下増田小学校(避難訓練など)ほかで行なう」とするものであった。「大規模地震発生時において防災関係機関・各種団体が一体となり、迅速かつ的確な災害応急活動が実施できるよう相互の協力体制の確立を図る」ことが「宮城県総合防災訓練」の「訓練目的」とされている。しかし、実際には、やはり自衛隊を前面に押し出し、被災地を統制するための、「防災訓練」に名を借りた治安出動訓練そのものであることが、名取市役所を制圧する自衛隊の姿から見ても、一目瞭然であった。

 わが青ヘル部隊は、治安出動訓練―内乱鎮圧訓練としての9・1防災訓練」の実態を暴露・弾劾し、実力で粉砕するために、毎年、「宮城県総合防災訓練」粉砕闘争に起ち上がり、現場での攻防をうちぬいてきた。われわれは、あくまで現場攻防にこだわり、宮城県における「9・1防災訓練」を粉砕しぬく決意である。