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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

7・17徳会宇都宮病院入院患者差別・虐殺33ヵ年糾弾!
現地闘争が闘われる
(1236号5面)

 集会への連帯メッセージ  

 全国「障害者」解放運動共闘会議(全「障」共)の呼びかけのもと、7月17日午後1時より宇都宮市・陽南第2公園において、「報徳会宇都宮病院入院患者差別・虐殺33ヵ年糾弾! 現地闘争」が闘われ、報徳会宇都宮病院を糾弾する戦闘的なデモがうちぬかれた。

 陽南第2公園の集会場には関東や宮城などからマイクロバス、ワゴン車などで、「精神病者」、「障害者」、労働者、学生が結集し、集会が開始される。

 刑法改悪阻止関東活動者会議の仲間が司会に起ち、シュプレヒコールをあげる。「入院患者差別・虐殺33ヵ年を糾弾するぞ!」「報徳会宇都宮病院を解体するぞ!」「戦時『障害者』差別―抹殺攻撃粉砕!」「『心神喪失者等医療観察法』撤廃!」「『精神保健福祉法』改悪を阻止するぞ!」の声が宇都宮現地に響き渡った。

 今年4月に逝去した、全「障」共全国幹事であり、「精神病者」として「精神病者」解放、「障害者」解放の闘いを生涯かけて闘いぬいた村松謙和氏の追悼文を、司会が読み上げる。「(村松謙和さんは、)『障害者』解放闘争を担うことを決意して、『障害者総合支援法』施行糾弾の闘い、『心神喪失者等医療観察法』施行を糾弾する対国立精神・神経医療研究センター(旧武蔵病院)デモ、宇都宮病院糾弾闘争に決起してきた」「(村松謙和さんは、)2013年12月の全『障』共結成にあたっては、全『障』共運動を牽引するものとして、幹事を引き受け、担ってきた」「村松謙和さんの遺志を引き継ぎ、『精神病者』解放、『障害者』解放の闘いを前進させることを誓い、追悼とする」。司会の音頭の下、1分間の黙祷を行なった。

 全「障」共の下で格闘する全国の闘う諸団体からの連帯アピールを、司会が代読する。全「障」共全国幹事である沖縄の「精神病者」の仲間は、「『相模原事件』を契機に、沖縄内部で『精神病者』への偏見や差別が、助長されつつあるのは間違いない」「沖縄―日本『本土』貫く革命的共同で日帝のファシズム優生思想を粉砕し、宇都宮病院を糾弾し、解体してこそ、沖縄を含めて全国に存在し続ける同様の『精神病院』を解体していくことができる」「本闘争の勝利を、海を隔てた沖縄の地から願ってやみません」。「広島・『障害者』解放を進める会」は、「『精神病者』に必要なのは、医療と介護体制と人と人のつながりのある社会だと思います。『精神病者』の隔離・抹殺政策と対決し、宇都宮病院糾弾・解体の闘いへ突き進もう」。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」からは、「釜ヶ崎においては、2月16日に西成区民館で『鈴木国男氏虐殺41ヵ年糾弾集会』を開催し、成功をかちとってきました」「大阪でも『大和川病院』など多くの精神病院が、釜ヶ崎労働者を食い物にしてきた、その構造は今日も変わっていません」「俺たちは、今後も鈴木国男氏虐殺糾弾の闘いを粘り強く闘いぬきます」。以上のアピールが、全体の拍手で確認された。

全「障」共幹事会が基調提起

 全「障」共全国幹事会から基調が提起される。基調提起に起った仲間は、「報徳会宇都宮病院事件」の事実経過を紹介し、元入院患者・安井健彦氏の告発によって、2人の入院患者の虐殺が暴露され、世界的にも問題とされ注目を集めていった経緯を明らかにする。しかし、「石川文之進は、安井さんの告発後も、東大医学部との結託関係を維持し、入院患者のデータを利用した約200もの研究論文を発表したことを自慢するなど、到底『反省』なぞしておらず、のうのうと生き延びている」「宇都宮病院自体も、私たちに対する面会破壊の攻撃をエスカレートさせており、宇都宮病院の一旦隠された毒牙が再びむき出しになってきている」とし、「安井さんの遺志を引き継ぎ、その怒りと闘いに応え、あくまで闘う」と強調した。そして、「精神病者」を隔離・抹殺する「日本の精神医療の実態」について、「『精神衛生法』が『精神保健福祉法』に変った今日においても『措置入院』や『医療保護入院』は存続し、一方では、『心神喪失者等医療観察法』による保安処分が強制され、『精神障害者』は隔離・抹殺政策のもとに置かれている」「安倍政府は、新たな『精神保健福祉法』改悪を狙っている。2016年7月に起きた『相模原事件』を口実にして、『精神障害者』に対する監視の強化・徹底化を図る代物だ」「改悪『精神保健福祉法』の強行成立を許さず、宇都宮病院などの精神病院糾弾の闘いをなしきらねばならない」「政府の政策が『精神障害者』隔離・抹殺に重点を置いていることは明らかだ。私たちは、報徳会宇都宮病院を糾弾し解体する闘いを頑強に続けることで、報徳会宇都宮病院による患者への差別・虐待を阻止し、『精神障害者』隔離・抹殺政策と対決していく」「今こそ、差別糾弾闘争の飛躍をかちとり、全国の闘う『精神病者』『障害者』、そして医療労働者、福祉労働者をはじめとする労働者人民の闘いを発展させ、報徳会宇都宮病院を解体しよう」と呼びかけた。提起された基調は、全体の拍手で確認された。

決意表明と戦闘的デモ

 続いて、結集した仲間からの決意表明だ。「宮城・『障害者』への公的介護保障を求める会」の仲間は、「宇都宮病院を糾弾し、解体する闘いは、日本の精神医療や、それと関連する行政、法制度を糾弾する闘いと一体だ」「今、政府が強行しようとしている『精神保健福祉法』改悪は、これまで以上に強制入院・収容、本人の望まない強制医療などが強められ、また、退院した患者を行政や警察の監視下に置こうとするものだ」「『精神病者』に対する差別・収容の拡大を許さず、『精神病者』解放、『障害者』解放に向け闘おう」。「刑法改悪阻止関東活動者会議」の仲間は、「安倍極右政府は、6月15日、『共謀罪』を強行成立させた。そして、本格的戦争へと着々と突き進もうとしている」「こうした中で、『精神病者』を治安の対象として隔離・抹殺の攻撃がますます強化されている。私たちは、宇都宮病院を糾弾し、解体する闘いを頑強に続けることで、宇都宮病院による患者への差別・虐殺を阻止し、『精神病者』隔離・抹殺攻撃と対決していきたい」。東京・山谷日雇労働組合の仲間は、「金儲けのために、山谷労働者を狩りこみ、『精神病棟』に収容し、差別・虐殺した宇都宮病院を絶対に許すことができない」「山谷労働者は、安井さんの告発以来、宇都宮病院糾弾の闘いを続けてきた」「暴行・虐待され、虐殺された仲間の無念を思い、今日の闘いを貫徹しよう」「労働者の戦争動員の動きが強まる中、山日労は、山谷夏祭りを、労働者の団結で成功させる。『反戦・仕事よこせ』の闘いを前進させる決意だ」。反安保労研全国センターの仲間は、「6月15日、安倍政府は、『共謀罪』を強行成立させ、本格的戦争への突撃をますます強めている。秋の臨時国会で、安倍は、改憲案を提出すると息巻いている。労働者を犠牲にし、戦争動員する攻撃を、労働者の実力・武装の闘いで打ち破っていこう」「労働運動をめぐっては、『連合』が、『残業代ゼロ』化賛成に回ったとされる。『連合』が、『非正規雇用』労働者や日雇労働者を切り捨てる内容に転落している。その先には、戦争に協力する労働運動になっていくのは明らかだ」「ナチスドイツが、『T4作戦』と呼ばれる、『障害者』虐殺を強行した歴史を、繰り返させてはならない。ナチスドイツ、そして今の政府の『障害者』政策の根っこには、『優生思想』がある。『優生思想』と対決する労働運動を作り上げていかなければならない」「全国寄せ場での夏祭りを成功させ、安倍政府に対する闘いの大爆発をかちとろう」。患者虐殺を居直って存続し続ける報徳会宇都宮病院とその延命に手を貸す国家権力に対する怒り、報徳会宇都宮病院解体に向けて闘う決意に満ちた、すべての発言を、全体の拍手で確認する。

 集会終了後、参加者全体で再度、シュプレヒコールをあげる。その後、仲間たちは、デモ隊を編成し、旗ざおを手に、報徳会宇都宮病院に進撃する戦闘的デモを開始する。報徳会宇都宮病院の正門へと進撃し、正門前に陣取ると、「入院患者虐殺33ヵ年を糾弾するぞ」「宇都宮病院を解体するぞ」「入院患者差別・虐殺を許さないぞ」「患者さん頑張れ」とシュプレヒコールをあげ、報徳会宇都宮病院への怒りを叩きつける。デモ隊は、存分に報徳会宇都宮病院への糾弾をやりぬき、陽南第2公園までのデモを貫徹した。

 最後に、全体でシュプレヒコールをあげ、全「障」共幹事会が簡単に集約提起を行ない、この日の闘争を終了した。