新宿アルタ前で集会かちとる
5月27日午後2時から、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の主催による、「辺野古の海の埋め立てを許さない 5・27新宿デモ」が闘いぬかれた。
4月25日、安倍政府―沖縄防衛局は、「K9護岸」と呼ばれる個所から、護岸工事に踏み切った。3月31日で期限が切れた「岩礁破砕許可」について、「県」知事への更新申請は「必要ない」と勝手に決めつけ、4月以降、文字通り無許可で海上作業を推し進め、ついに護岸工事に踏み込んだのである。完全な違法工事だ。しかし、闘う沖縄労働者人民の中に、諦める者は1人もいない。「今が一番大事な時期だ。ゲート前に全力で集中しよう」と、怒りを倍化させて、闘いを継続している。工事用ゲートでも、海上でも、果敢で頑強な闘いを連日にわたって展開している。デモ出発前の新宿アルタ前には、沖縄現地での闘いと結合した日本「本土」での闘いの決意に燃えた200人以上の仲間たちが結集した。
午後2時、司会が集会開始を宣言する。主催者を代表して「辺野古実」の代表が、「政府は、4月25日に『K9護岸』の工事を始め、マスコミを使って大々的に『埋め立て工事が始まった。もう後戻りはできない』とキャンペーンを張りました。しかし、『K9護岸』だけでもダンプ9000台分の土砂が必要だが、その準備はされていないという実態があります。決して『もう後戻りはできない』ということではなく、政府に焦りがあることは明らかです。『岩礁破砕許可』の期限切れなど、多くの点で違法な工事を力づくでやろうとしているのが政府の姿です。今日は、キャンプ・シュワブ前で午前11時から抗議行動が闘われています。ゲート前では2000人以上が集まり、抗議の声を上げています。この闘いに連帯して私たちも東京から抗議の声を上げていきたいと思います」。
続いて、沖縄での平和行進に参加してきたメンバーが、「5月14日に名護市大浦湾の瀬高海岸で開かれた『県民大会』に参加してきました。みんな元気で頑張っていました。また、山城博冶さんを国連人権委員会で発言させようという取り組みが行なわれています」と報告した。その後、高江ヘリパッド建設阻止の現場で歌われた『座り込めここへ』『沖縄今こそ起ち上がろう』を参加者全員で歌い、リレートークに移った。
リレートークでは、「ストップ!辺野古埋め立てキャンペーン」のメンバーが、「『K9護岸』の工事を請負っている東洋建設に抗議の電話をしました。東洋建設は、『契約に従ってやっている』と居直っています。そこで、大成建設、ケーソン工事を請負っている五洋建設、東洋建設の3社に抗議のハガキを送る行動に取り組んでいます。皆さんの協力をお願いします」と呼びかけた。
新宿一周デモを闘う
さらにリレートークは続き、「警視庁機動隊の沖縄への派遣中止を求める住民監査請求実行委員会」は、「住民訴訟の第1回口頭弁論が3月8日に開かれ、第2回、第3回の口頭弁論の日程も決まりました。裁判所任せでは、誠実な審理は行なわれません。警視庁機動隊が高江でやったようなことを2度とさせないために、六6月21日の第2回口頭弁論に多くの皆さんが結集されるよう呼びかけます」とした。
リレートークに続いて、沖縄現地からの報告が、大浦湾の船上で闘う仲間から携帯電話越しに行なわれた。「護岸工事に対して、今日も朝からカヌー13艇と船五隻で抗議行動を闘っています。キャンプ・シュワブのゲート前でも2000人以上が集まって抗議集会が行なわれました。海上保安庁は、カヌーがフロートを越えると、ゴムボートから飛び込んでカヌーを拘束することをくり返しています。しかし、フロートは、3月末で設置の根拠が無くなったものです。撤去しなければならないものです。海に石を落とすのも無許可でやっています。政府は、法律を捻じ曲げて工事を強行しています。過去に、『漁業権を放棄した』ということで『岩礁破砕許可』無しで工事をやった例は1つもありません。水産庁が国会で『過去に、そういった例は無い』と言っています。まったく違法な工事です。さらに、計画段階では、砕いた石を海に投下する際に、石を砕く場所で洗い、投下する場所でさらに洗うと言っていましたが、私たちが見る限り、まったくやっていません。石が投下されるたびに大きな土ぼこりが舞い上がっています。汚れたままの石を洗わずに海に投下しています。2重3重にこの工事は違法であり、自然環境を破壊して進められています。海上保安庁は、私たちの抗議を規制することで海を破壊することを手伝っているということです。工事を止めるために頑張りますので、皆さんもそれぞれの場所で闘ってください」。
その後、「沖縄への偏見をあおる放送を許さない市民有志」から東京MXテレビへの抗議行動の報告、、国際環境NGO・「FOEジャパン(Friend of Japan)」から防衛省交渉の報告、「石垣島の自衛隊配備に反対する5・30現地からの報告会」の呼びかけを受け、最後に「辺野古に基地を作らせないぞ」「沖縄に米軍基地はいらないぞ」「辺野古の工事を今すぐやめろ」「高江の工事を再開するな」「オスプレイを飛ばすな」「宮古への自衛隊配備をやめろ」「石垣島への自衛隊配備をやめろ」「米軍基地も自衛隊基地もいらないぞ」とシュプレヒコールをあげ、集会を終えていった。
午後3時から、集会参加者は、新宿一周デモに撃って出る。デモの途中では、大成建設本社がある新宿センタービル前で「大成建設は、戦争協力をやめろ」「大成建設は、辺野古のから撤退しろ」「大成建設は、沖縄から手を引け」とシュプレヒコールを叩きつけた。デモ隊は、新宿駅西口、新宿駅南口を通過して、明治通りを北上し、新宿3丁目から伊勢丹前に至るコースを進んだ。デモ隊は、新宿を行きかう多くの人々の注目と声援を受け、新宿一周デモを貫徹した。
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