5月1日午後6時半、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。4月25日に沖縄防衛局が辺野古沖での「護岸工事」に着手し、現場での攻防が熾烈を極める中での、取り組みとなった。この取り組みに、110人の仲間が結集した。
午後6時半、司会が集会開始を宣言する。まず、参加者全体で、辺野古現地で歌われる「ふるさと 沖縄」(童謡「ふるさと」の替え歌)を斉唱する。その後、参加者全体で、防衛省に対するシュプレヒコールを叩きつけた。
首都圏各地から結集した仲間たちが、辺野古現場の報告や、各地での取り組みの報告を行なった。4月上旬に辺野古での支援活動に参加した「ピース・サイクル」の仲間は、「辺野古の浜には、テトラポットの型枠が10個ほど置かれており、4月中旬以降、20個以上作られている。網に入れた布団のような石が、浜に並べられていた」と、進行する「護岸工事」の状況を報告する。この発言後、司会が「辺野古現地に行ける方は、ゲート前に、現場に結集してください」と参加者に訴えた。続いて、4月29日に行なわれた「沖縄の元海兵隊員による性暴力・殺害から1年 基地・軍隊はいらない!
4・29集会」の主催者が、千駄ヶ谷区民会館の会場からあふれるばかりの参加者が結集し、成功裡にかちとったことを報告する。練馬の反基地闘争を闘う仲間は、「今日、海自護衛艦・『いずも』が横須賀基地を出港し、『米艦防護』に入った」「首都圏で、米軍と自衛隊の一体化が進んでいる。米軍と自衛隊との統合機能運用力が強化されている」とし、さらに首都圏でも、普天間基地配備のオスプレイが八高線沿いを飛行するなど、横田基地をはじめとする機能の強化が進行している実態を明らかにした。
沖縄現地からの、携帯電話越しの発言を受ける。この日、発言に起ったのは、「ヘリ基地反対協」共同代表の安次富浩氏である。「沖縄防衛局が、4月25日に埋め立て工事着工のセレモニーを行なったことに対し、私たちは、海と陸で抗議行動を闘った。この日は、5袋の石を落としただけの、メディアに登場させるための工事であり、狙いは、工事着工を印象づけることで、沖縄に対して『あきらめろ』と突きつけるものであり、米軍に対して『工事を進めている』とアピールするものであった」「4月29日、キャンプ・シュワブゲート前に、黒服を着た仲間を中心に、300人が結集し、『屈辱の日を忘れない県民集会』をかちとった。これからも、あくまでも現場で闘い続ける」「米軍と自衛隊が前のめりになって、戦争の体制を作ろうとしている。沖縄を再び戦場にさせないために、闘いをやっている」と、沖縄と連帯した闘いへの決起を訴えた。
防衛省に対する「申し入れ行動」に入る。今回は、1団体が防衛省に対し、辺野古工事再開への抗議文を読み上げていった。
沖縄への機動隊派遣反対の住民訴訟を闘う仲間の報告の後、「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の仲間が、東京における5・15闘争の提起を行なう。「1972年5月15日は、『沖縄が日本に復帰した日』と言われる。実際には、抑圧者が米軍から日本政府に移っただけであった」「沖縄は、何も変わっていない。『日米安保の盾』として扱われている」とし、東京の地で、沖縄と連帯した闘いをかちとることを訴えた。
この日の行動の締めくくりとして、主催者である「辺野古実」の仲間は、今後の首都圏における闘いを提起するとともに、沖縄の闘いと連帯する首都圏での闘いを、より一層強化していく方針を強調した。
最後に、沖縄現地で歌われる闘争歌を斉唱し、参加者全体でシュプレヒコールをあげ、この日の取り組みを終了した。
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