闘う基調を確認
4月28日、反戦・全学連が、首都中枢で沖縄人民解放闘争に決起した。この日は、昨年4月28日に沖縄・うるま市の女性が元米海兵隊員に殺害されて1ヵ年を迎える日であり、また、4月25日に、名護新基地建設をめぐって、沖縄防衛局が「護岸工事」に着手し、本格的な埋め立て工事に入る切迫した状況の中での、首都中枢での闘いとなった。
六本木・三河台公園に、闘う仲間たちが続々と結集する。正午になり、神奈川県反戦の同志が集会の司会に起ち、開会を宣言し、全体でシュプレヒコールをあげる。「4・28沖縄人民解放闘争を闘うぞ」「名護新基地建設を阻止するぞ」「日米安保を粉砕するぞ」「朝鮮反革命戦争突撃を粉砕するぞ」「安倍政府を打倒するぞ」。
闘う基調を、日本「本土」で沖縄人民解放闘争を闘う同志が提起する。
「4・28―5・15は、沖縄労働者人民にとって、日・米帝国主義との譲れぬ闘いの日だ。4月28日は、1952年サンフランシスコ講和条約の発効によって、沖縄が米軍政下に叩きこまれた『屈辱の日』である。5月15日は、1972年、『沖縄返還』の名の下、日米反革命階級同盟―日米安保体制の維持・再編のために、沖縄が日帝のもとに再統合された日である。今年は、サンフランシスコ条約65年、『返還』45年となる。これらの年月は、国際反革命戦争に撃って出る米軍の出撃拠点とされて踏みにじられ続けた歴史であり、『返還』後の日帝の下での沖縄統合支配が進められた歴史であった」「安倍極右政府は、朝鮮反革命戦争突入を見すえ、沖縄統合支配を一挙に強め、戦時国家体制の一翼に組み込もうとしている。安倍政府は、2013年以降、『記念式典』こそ開催してはいないが、沖縄に対する高圧的な姿勢を貫いている。4月28日の靖国参拝こそ、日帝の沖縄戦強制の居直りそのものであり、断じて許すことはできない」「安倍政府は、巻き返しをかけて、この1年、卑劣な攻勢を加えてきた。まず、東村・高江のヘリパッド建設を一挙に加速させてきた。警視庁や大阪府警をはじめ、全国各地の機動隊を高江に集結させ、テント村を拠点に座り込みを闘う沖縄労働者人民への弾圧を激化させてきた。しかし、高江に結集し闘う沖縄労働者人民は、機動隊の暴力に屈することなく、頑強に抵抗の闘いを続け、沖縄のみならず全国から、闘う労働者人民が高江に結集し、実力決起が大きく高揚した」「(名護新基地建設をめぐっては、)沖縄防衛局は、3月31日までに、『汚濁防止膜の設置』のために、ブロック228個を投入した。ボーリング調査も、2月7日から再開され、本体工事と同時並行で進められている。そして、4月25日から埋め立て工事着手に当たる『護岸工事』を開始した」「東村・高江ヘリパッド建設の2016年の攻防が熾烈を極めた後、闘う沖縄労働者人民は、資材搬入阻止の闘いを継続している。辺野古では、闘う沖縄労働者人民が、今なお頑強に資材搬入阻止行動や海上行動などを闘いぬいている。実力・武装の闘いで、辺野古沖での埋め立て強行を阻止しよう。普天間基地解体、名護新基地建設阻止を闘いぬこう」「沖縄労働者人民に強制された一切の矛盾の解決は、日米安保を粉砕し、帝国主義軍隊と日米軍事基地を解体することであり、日帝の反革命統合支配=同化・差別攻撃を粉砕することだ。そのためには、政府打倒・国家権力解体へと向かう革命的反戦闘争、実力・武装の闘いを通した沖縄人民解放闘争の前進・飛躍を闘いとることが不可欠だ。〈沖縄ソヴィエト樹立を一環とした沖縄―日本『本土』を貫くソヴィエト権力樹立、プロレタリア解放―沖縄人民解放〉の旗幟を鮮明にして、闘いに決起しよう。沖縄労働者人民、在日本「本土」沖縄労働者人民との共同闘争を推し進め、沖縄―日本『本土』を貫く革命的共同を強固にうちたてよう」。
参加者は、満場の拍手で、基調を確認した。
結集する諸団体からの決意表明
結集した各団体が、次々に決意表明に起つ。革命的部落解放戦線の同志は、「昨年12月に安倍政府が成立させた『部落差別解消推進法』は、闘う者を弾圧した上での反革命国民統合を狙い、差別糾弾闘争解体を狙う攻撃だ。こんな攻撃を粉砕し、部落解放運動の革命的飛躍・前進を切り拓こう」「狭山第3次再審闘争が正念場を迎えている。闘う団結を打ち固めて階級的共同闘争を闘い、大衆的実力闘争・武装闘争の爆発をかちとろう。階級裁判の維持を狙う司法―国家権力を追いつめ、東京高裁の再審棄却を許さず、狭山闘争の勝利をかちとろう。5月23日、狭山中央闘争に結集し、最後まで闘いぬこう」。
革命的「障害者」解放戦線の同志は、「安倍政府は、今通常国会で、『精神保健福祉法』改悪を狙っている。昨年7月の『相模原事件』を持ち出し、『措置入院』強化を狙うものだ。『相模原事件』を生み出した『優生思想』を無視し、『障害者』差別―抹殺攻撃のダシに使おうとすることを許すことはできない」「『障害者総合支援法』の改編の動きが与党内で出てきているが、結局、『応益負担』には一切手をつけようとしない代物であり、『障害者』からの収奪を狙う姿勢に変わりはない」「4月1日、全『障』共主催の『障害者総合支援法』4ヵ年糾弾闘争を闘った。7月、『心神喪失者等医療観察法』施行11ヵ年糾弾!
対国立精神・神経医療センター(旧武蔵病院)デモ、報徳会宇都宮病院入院患者差別・虐殺32ヵ年糾弾! 現地闘争を闘う。『障害者』解放闘争の前進をかちとる」。
首都中枢を席巻する戦闘的デモを貫徹
日朝連帯活動者会議の同志は、「現在、朝鮮反革命戦争は、一触即発の状態にある。現在も、米韓合同軍事演習が続いている。4月25日、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の『朝鮮人民軍創設85年』を前に、米帝・トランプは、原子力空母・『カール・ビンソン』の急派を指示した。その『カール・ビンソン』と海上自衛隊・護衛艦が、西太平洋で共同訓練を開始している」「安倍政府は、『ミサイルからの避難の方法』を掲載するなど、『北朝鮮脅威』を煽動している」「革命的反戦闘争の爆発で朝鮮反革命戦争突撃を粉砕しよう。反北朝鮮・反共―排外主義煽動を粉砕しよう」「朴槿恵政権を打倒し、5月9日の大統領選への集約を踏み越えて闘う韓国労働者人民と連帯し、日朝連動するプロレタリア革命に進撃しよう」。
反安保労研全国センターの同志は、「『連合』は、安倍政府と一体となり、『1ヵ月あたり100時間の残業時間』を容認している。3月19日に全国労働組合運動交流会(全労交)が闘いとった『春闘勝利総決起集会』の成功を力に、『連合』を突破する革命的労働運動の爆発を闘いとろう」。
最後に全学連の同志は、「〈戦時下の新たな革命的学生運動〉を確立すべく、全国学園で新歓闘争を闘っている。大学当局は、学生自治会をはじめとする学生の自主的活動の破壊を進めている。防衛省は、大学での軍事研究を推し進めており、『大学の兵営化』が進んでいる。『日の丸』『君が代』強制や『教育勅語』容認が拡大している。『国家のために死ね』とする教育を打ち破る闘いが必要だ。全学連の輝かしい歴史を堅持し、革命的学生運動への組織化を進める」「反革命翼賛国会を粉砕し、『共謀罪』新設を阻止しよう。革命的反戦闘争の爆発をかちとろう」。
すべての発言を拍手で確認した後、最後に全体で再度シュプレヒコールをあげた。
いよいよデモに出発だ。三河台公園を出発した青ヘルメットの部隊は、多くの労働者・市民が注目する中、赤坂を経由して霞ヶ関に進撃する。首都中枢は、連休直前とあって、多くの人々でごった返していた。宣伝カーからは沿道の労働者人民に向けて「日帝の反革命沖縄統合支配をうち破り、沖縄人民解放闘争の前進をかちとろう」「名護新基地建設をはじめとする新たな基地建設を阻止し、米軍・自衛隊を解体しよう」「安倍極右政府打倒・日帝国家権力解体へと起ち上がろう」と呼びかけが発せられる。そして、霞ヶ関一帯では、政府中枢に向けて怒りのシュプレヒコールを叩きつけていく。デモ終了後、日比谷公園で集約提起に起った同志は、安倍極右政府の朝鮮反革命戦争突撃と闘う革命的反戦闘争、沖縄現地の闘いと結びつく沖縄人民解放闘争の飛躍・前進を提起し、4・28闘争を集約した。最後に全体でシュプレヒコールをあげて、東京の地における4・28闘争を終えていった。
4月28日、安倍政府は、「主権回復の日・記念式典」こそ開催しなかったものの、闘う沖縄労働者人民への憎悪をむき出しにした。防衛相・稲田は、今年、靖国参拝を見送ったものの、財務副大臣・木原を筆頭とする、「伝統と創造の会」を構成する10人の自民党議員が、当日、靖国神社を参拝した。靖国参拝を見送った稲田にしても、当日の閣議後の記者会見で「参拝は、心の問題だ。安倍内閣の一員として適切に判断し、行動していきたい」と、あくまでも居直りを決め込み、新たな沖縄戦の強制を狙う姿勢を、改めてあからさまにしたのだ。そして、名護新基地建設を一挙にゴリ推ししようと、虎視眈々と狙っている。
闘う沖縄労働者人民との革命的共同をさらにうち固め、実力・武装の闘いで普天間基地解体・名護新基地建設阻止を闘おう。朝鮮反革命戦争突入を阻止し、戦争遂行の安倍極右政府打倒へ進撃せよ。
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