全国寄せ場交流会
招請状
(1)
全国の寄せ場・日雇いの仲間たち! 「アベノミクス」の下で賃下げと「非正規雇用」を強いられながらも、労使協調―戦争翼賛の労働運動を突破するために格闘する労働者のみなさん!
われわれ全国寄せ場交流会は、来る3月27日、2017年寄せ場春闘集中行動として対厚生労働省団交、対日本経団連・日建連追及―弾劾行動に起ち上がる。朝鮮反革命戦争とファシズムへの突撃に唯一の延命の道を見る安倍と日帝ブルジョアシーの願望を打ち砕く労働者階級の総決起で2017年春闘の勝利を共にかちとろう。
2017年春闘においては、安倍と日帝資本による本格的な戦争突撃にむけた「安保法制関連法」の運用開始と連動した「1億総活躍社会」―「働き方改革」と称する労働法制改悪攻撃と戦争翼賛の労働運動育成攻撃を木っ端微塵に粉砕することが問われている。
安倍は、「アベノミクス」の破産を隠蔽するために、「1億総活躍社会」「働き方改革」を前面に押し出している。日帝資本は、人口減少によって搾取対象が減り、資本が手にする剰余価値が減少していかざるを得ない状況に危機感を募らせている。「国内総生産(GDP)の六割を占める個人消費が減っている」と悲鳴を上げている。この日帝経済を直面する危機から脱出させるために安倍が打ち出したのが「1億総活躍社会」「働き方改革」だ。それは、若年者、女性、高齢者を低賃金・無保障・無権利の「非正規雇用」で労働現場に狩り出す攻撃であり、5000万労働者に対して「長時間労働の是正」「同一労働同一賃金」のペテンを使って「仕事・役割・貢献度」を盾にした賃下げ、「過労死」するほどの長時間労働、「非正規化」、社会保障の削減―解体を強制するものだ。
帝国主義労働運動・「連合」は、安倍による「官製春闘」で手にした物価上昇分にも満たない「賃上げ」によって、深々と安倍に取り込まれている。会長・神津の出身組織の「基幹労連」は、自民党が第1の支持政党という翼賛ぶりを示すに至っている。安倍が主催する「働き方改革実現会議」に参加している「連合」が、安倍の翼賛勢力に転落するのは必至だ。全労連も「野党共闘」を最優先にする日共の方針に労働者を動員する機関として、「天皇支持」「自衛隊支持」「働き方改革」への積極評価を労働者に強制している。
全国寄せ場交流会は、労働者階級の闘いと団結に普遍性があることを確信として「反戦・反失業」の基調の下、階級的労働運動の一翼たるべく闘いぬいてきた。20年にわたる闘いの蓄積の一切をかけて、2017年春闘を反戦・反合・政府打倒春闘として爆発させることを決意している。
(2)
全国寄せ場交流会は、「安保法制関連法」=「戦争法」の運用開始の攻撃―「駆け付け警護」などの新たな任務を付与した自衛隊の「国連平和維持活動」(PKO)派兵を阻止する青森現地闘争をはじめとして、全国で自衛隊の実戦軍化、日・米の朝鮮反革命戦争突撃に向けた軍事演習を実力阻止する現地闘争を闘いぬいてきた。原発労働者や周辺住民の被曝なしには存在できない原発の再稼働・新(増)設攻撃を阻止し、日帝の核武装を阻止する闘いとして現地実力闘争を闘いぬいてきた。「戦争法」と一対の戦時国家体制形成にむけた弾圧法制定―「刑事訴訟法」等の改悪を阻止する国会攻防を闘いぬき、「共謀罪」新設阻止を闘っている。全国労働組合交流会(全労交)の母体として、あらゆる産別、雇用形態の労働者と結合すべく、「日の丸・君が代」強制攻撃と対決する教育労働者と連帯した闘い、日帝資本による海外進出した国での労組破壊攻撃を許さず国際連帯の責務を貫徹する闘いとしてフィリピントヨタ労組のトヨタ資本追及行動を共に闘いぬいてきた。東京・山谷や大阪・釜ヶ崎では「東京オリンピック・パラリンピック開催」を契機にした山谷の再開発や「西成特区構想」にもとづく寄せ場解体攻撃と労働行政の縮小攻撃に対決して闘いぬいてきた。
日帝資本は、2017年春闘に対して、「経労委報告」で「『春闘』ではない、経営のパートナーである労働組合との協議の場だ」なぞと言い、春闘の階級的爆発に憎悪をむき出しにし、労使協調によって戦争翼賛勢力に転落させようとしている。「生産性向上」を至上命題にして、すべての労働者人民を「企業のため」「国ため」「戦争のため」に総動員する「産業報国会」型労働運動で日本労働運動を制圧しようとしている。こんな攻撃を許してはならない。アブレ―野垂れ死に攻撃にさらされながら、「1人の野垂れ死にも許さない」「黙って野垂れ死ぬな、生きてやり返そう」と労働運動の原則を貫徹してきた寄せ場労働運動こそが日帝資本と対決する闘いの最先頭に起たねばならない。
(3)
全国の寄せ場では、建設求人が激減し、社会保険への加入を条件にした雇用制限、寄せ場・日雇い労働者の生活実態とかけ離れた「日雇雇用保険」の運用改悪が強行され、ますますアブレ―野垂れ死に攻撃が強まっている。
寄せ場での建設求人の激減は、元請ゼネコン=建設資本が工期短縮による人件費削減をゴリ押ししているからだ。全国で発覚している建設工事現場での「不良工事」や事故は、ほとんどが「コスト優先」のための工期短縮―人件費削減が原因となっている。寄せ場労働運動がかちとってきた成果でもあるのだが、寄せ場労働者は、駅手配や公園手配より高い賃金で就労してきた。「コスト優先」は、寄せ場での建設求人の激減の原因ともなっているのだ。
寄せ場労働者の排除に拍車をかけているのが、健康保険や年金などの社会保険への加入を雇用の条件とする動きの強まりだ。建設業での社会保険加入率が低いことを「是正」するとして、国土交通省が元請け業者などに「社会保険に加入に関する下請指導ガイドライン」を通知し、「遅くとも平成29年度以降においては、適切な保険に加入していることが確認できない作業員については、元請企業は特段の理由がない限り現場入場を認めないとの取扱いとすべきである」と通達している。これまで寄せ場・日雇い労働者を現場の都合でこき使い、使い捨てにし、社会保険への加入なぞまったく保障してこなかった責任は棚に挙げ、今になって「現場入場を認めるな」なぞと「指導」することを許すわけにはいかない。
さらに、「日雇雇用保険」の「求職者給付金」(アブレ金)の運用も改悪されている。「連続2ヵ月で同じ業者の印紙が18枚以上貼付されていた場合、日雇雇用保険の適用から外す」「アブレ金を当日の窓口での現金支給から預金口座への5日後の振込みにする」と言った内容だ。この運用改悪によって、飯場から就労する労働者の多くが「アブレ金」から排除される。飯場からの就労は同じ業者への就労が多いからだ。また、「5日後の預金口座への振込み(土・日曜を挟む場合は7日後になる)」は、その日その日の賃金で生活する日雇い労働者の生活実態をまったく無視したものであり、「野垂れ死ね」と言っているに等しい。
寄せ場解体攻撃も強まっている。大阪・釜ヶ崎では、「あいりん労働センター」を仮移転する計画が持ち上がっている。労働行政を縮小し、悪徳業者を野放しにし、寄せ場労働運動の基本活動である朝の労働相談―机出しを禁圧する動きに入っている。東京・山谷では2020年東京オリンピック・パラリンピック」を見据えた再開発が画策され、それと連動して「城北労働・福祉センター」が仕事紹介の際に必要とする「利用者カード」の発行拒否を繰り返している。「働いて生きてゆく」こと自体を否定するような行政のやり方は、野宿しながらも生活の糧を手にするために必死になっている労働者に対する排除攻撃としても強まっている。
(4)
全国の寄せ場では、2016年春闘の爆発に向けた闘いが開始されている。「寄せ場で求人を行なえ」「生きてゆける賃金を払え」「年齢制限するな」「ピンハネ・ボッタクリをするな」という寄せ場労働者の切実な要求をかかげて求人業者に対する春闘要求の行動が闘いぬかれているのだ。3・27寄せ場春闘集中行動は、各寄せ場での闘いをもって元請けゼネコン=建設資本の団体である「日本建設業連合会」(日建連)に対する追及行動、寄せ場労働者の失業状態を放置している厚生労働省との団体交渉、そして、日帝資本の意を呈する日本経団連に対する追及―弾劾行動が闘いぬかれる。
日建連に対しては、何重にも及ぶ下請け構造を利用して「元請けが寄せ場労働者を雇用しているわけではない」という責任放棄を追及し、「社会保険加入」を条件にした雇用制限を許さず闘わねばならない。また、日建連に加盟する大成建設は、名護新基地建設のための埋め立て工事に手を染めている。沖縄労働者人民に敵対し、軍事基地建設で利益を上げる建設資本を徹底的に追及しなければならない。
厚生労働省は、アブレ―野垂れ死に攻撃に直面する寄せ場労働者の雇用問題を放置し、「2度と失対事業はやらない」なぞと居直っている。団体交渉の場でこれを徹底的に追及しなければならない。また、「日雇雇用保険」の「アブレ金」の運用を改悪し、寄せ場・日雇い労働者に「野垂れ死ね」という攻撃をかけてきている。さらに、「働き方改革」と称して、「残業代ゼロ化」の「労働基準法」改悪や「金さえ払えば首切り自由」にする「解雇の金銭解決制度」の導入などの労働法制の一大改悪攻撃をかけてきている。労働行政とは名ばかりの労働者使い捨てと「非正規化」の推進官庁と化した厚生労働省を徹底追及せよ。
日本経団連は、5000万労働者にとって打倒すべき対象だ。自らが招いた「人口減少」に対して、「生産性向上」の号令の下、「仕事・役割・貢献度」を基準にした「成果主義賃金」導入で賃下げを煽動し、「生涯非正規化」「九割非正規化」攻撃を強行している。そして、何よりも安倍の本格的な戦争突撃に加担し、原発再稼働、原発・武器輸出で利益を上げる「死の商人」の道をひた走っている。労働者階級の怒りで包囲し、一刻も早く打倒しなければならない。
3・27寄せ場春闘集中行動に全国から結集し、2017年春闘の勝利にむけて寄せ場労働者が先頭に起とう。反戦・反合・政府打倒春闘の爆発をかちとろう。
3・27全国寄せ場・日雇い労働者 対厚生労働省団交、
対日本経団連・日建連追及―弾劾行動
▽午前7時
▽東京・山谷―城北労働・福祉 センター前集合
▽呼びかけ 全国寄せ場交流会 連絡先 03―3876―8040
〈編集部責任転載〉
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