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東北関東大震災被災労働者人民支援大運動を

寄せ場で労組大会の成功かちとられる(1208号11面)

東京・山谷日雇労働組合第18回定期大会〈12月2日〉

 東京・山谷日雇労働組合は、12月2日、午後6時から、台東区清川区民館において第18回定期大会を開催した。

 大会の成功にむけて、参加した組合員がシュプレヒコールをあげる。「組合大会の成功をかちとるぞ」「金町一家を解体するぞ」「『反戦・仕事よこせ』を闘うぞ」「越年・越冬闘争に勝利するぞ」。議長が選出され、最初に、元国鉄労働者であり、全労交代表呼びかけ人であった佐久間忠夫氏への追悼文が読み上げられた。佐久間氏は、夏祭り、越年・越冬闘争のたびに山谷を訪れられていた。続いて、定期大会に寄せられた連帯メッセージが紹介される。東京都地域連合労働組合、神奈川県地域連合労働組合、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」、福岡・築港日雇労働組合、沖縄・首里日雇労働組合の連帯メッセージが紹介された。

 執行部から議案の提起が行なわれる。

 〈総括〉では、「城北労働・福祉センター」(センター)前での労働相談―机出しを組合の基本活動に据え、年間を通してやりぬいたことが報告され、この労働相談―机出しから山谷で求人する業者の情報の共有化を図り、玉姫職安での「求職受付票」(通称「ダンボール手帳」)の発行をかちとり、新たに山谷に辿り着いた労働者の就労につなぎ、生活保護の受給を実現していることが提起された。「仕事よこせ」の闘いをめぐっては、山谷で求人する業者・手配師への春闘要求を行ない、東京都山谷対策係、センターとの交渉、全国寄せ場春闘集中行動を闘い、寄せ場・日雇い労働者の怒りと要求を叩きつけていったことが報告され、特に、センターの「利用者カード」発行拒否は、「働いて生きてゆきたい」と思っている労働者を仕事紹介から排除する攻撃であり、「野宿しているから発行しない」という野宿する労働者の排除攻撃であり、これを許さない闘いを何としても実現しなければならないことが提起された。「野宿労働者排撃との闘い」では、センター前での定例炊き出しを継続し、山谷、浅草での人民パトール、白髭地区で野宿する仲間への排除攻撃と対決してきたこと、「金町一家解体の闘い」では、1月10日、「佐藤さん虐殺31ヵ年、山岡さん虐殺30ヵ年弾劾! 金町一家解体! 日雇い労働者全国総決起集会」を呼びかけ、全国寄せ場交流会の先頭で闘い、毎週の対金町金曜朝行動を貫徹してきたこと、「反戦闘争、政府打倒闘争」では、安倍の「安保法制関連法」の運用開始―「駆け付け警護」「宿営地の共同防衛」の新たな任務を命令しての南スーダン「国連平和維持活動」(PKO)派兵を阻止する青森現地闘争をはじめ、自衛隊の実戦軍化を阻止する闘いに起ち上がり、6・12―15安保粉砕・政府打倒全国統一行動、10・20―23反帝―国際連帯全国統一行動を全国寄せ場交流会の一員として呼びかけ、その最先頭で闘ったこと、「闘う労働者と連帯した闘い」では、フィリピントヨタ労組と連帯したトヨタ東京本社前行動、「日の丸・君が代」の強制―処分攻撃と対決して闘う教育労働者と連帯した闘いを貫徹してきたこと、「差別との闘い」では、狭山―部落解放闘争、「障害者」解放闘争、日朝連帯闘争を闘ってきたこと、「反原発の闘い」では、8月に大間原発建設阻止の現地闘争に決起してきたことも報告された。

 〈情勢〉につづいて、〈方針〉が提起される。方針は、「寄せ場労働者の使い捨てを許さず、机出し―労働相談を起点に反撃しよう」「野宿労働者への排撃を許さない闘いを前進させよう」「天皇主義右翼ファシスト・金町一家への報復・解体戦を切り拓こう」「反戦闘争に起ち、戦争翼賛の労働運動作りと自衛隊の実戦軍化で本格的戦争に突撃する安倍政府を打ち倒そう」「首切り・リストラ攻撃と対決する労働者、『日の丸』『君が代』強制と闘う労働者、組合潰しと闘う労働者との連帯を強化しよう」「部落差別、『障害者』差別、民族差別を許さない闘いを前進させよう」「労働者の団結を破壊し、組合を潰すための弾圧を粉砕しよう」と提起された。

 議案への質疑応答、会計報告につづいて新執行部人事案が提起され、議案、会計報告、新執行体制が一括採択され、圧倒的に承認される。

 選出された新執行部が、決意を表明する。最後に、新執行部が音頭をとって、参加者全員の力強い「団結ガンバロー」三唱で定期大会は締めくくられた。



福岡・築港日雇労働組合第18回定期大会〈12月1日〉

 12月1日、福岡市博多区内の会場には、10時の開場前から組合員たちが集まっている。これまで様々な闘いをともに担ってきた多くの組合員の結集で講堂が埋められた。開会が宣言され、シュプレヒコールで第18回定期大会が開始される。

 まずは、連帯のメッセージの紹介だ。東京・山谷日雇労働組合からは、「山谷では今、唯一の収入源になっている東京都が行なう失業対策の仕事・『特別就労対策事業』の公園清掃が2週間に1度しか回ってこない状況になっています。1日働いて8000円の収入で2週間を生き延びなければならないということです。厳しい状況ですが、それだけ労働者の怒りも高まっているということです。東京・山日労は、机出し―労働相談、炊き出し、人民パトロールの基本活動の上に、『反戦・反失業』の闘いを呼びかけ、安倍と資本家どもの攻撃を打ち砕く闘いを進めます」。「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会」からは、「釜ヶ崎では毎日400人を超える仲間がシェルターを利用している。昼間のセンターは、野宿の仲間の休憩場所になっている。そんな状況にもかかわらず、センターを狭い南海線高架下に仮移転させ、センターを建て替えるという計画が進んでいる。『西成特区構想』なるものは、釜ヶ崎を資本に売り飛ばし、大型商業施設を建設するなどして資本の草刈り場にし、釜ヶ崎を解体してしまおうという攻撃だ。こんなものをズタズタに粉砕してやらなければならない。おれたちは、団結を打ち固め、『センター縮小・移転』攻撃を粉砕する」。沖縄・首里日雇労働組合からは、「名護新基地建設を巡っては『対決姿勢』が取り沙汰される知事・翁長ですが、安倍が狙う『解雇自由化』『生涯非正規化』『九割非正規化』の攻撃を沖縄で率先して進めているのも、翁長なのです。こんな実態がありながら、『翁長知事がんばれ』の声に、どうして沖縄労働者人民が唱和することができるでしょうか。翁長―沖縄ブルジョアジーのもとへの糾合を許さず、労働者階級の利害を鮮明に突き出して闘うことが、ますます必要な時を迎えています。高江現地でも、『名護新基地に反対しながらヘリパッド建設に反対しない』翁長の姿勢に、怒りの声が公然とあげられています」。すべてのメッセージに、熱い拍手が送られた。

 執行部から、議案の提起が行なわれる。

 まずは、「我々をとりまく情勢」だ。福岡の日雇い・野宿の労働者をとりまく状況として、「築港に仕事はなく、寄せ場に立つ労働者も姿を見せなくなっている。築港は、『寄せ場』としての機能を果たさなくなっている」「築港以外の人夫出しが早朝手配による夜遅くまでの日帰りで、熊本の被災地の仕事を出しているくらいのものである」という深刻な状況が提起された。

 「1年間の闘いの総括」では、「われわれは『仕事よこせ』と『反戦』の闘いを軸に、1年間の活動を続けてきた」という全般的な報告の上で、「仕事よこせの闘い」、「労働相談―労働争議」、「野垂れ死に攻撃に反撃する闘い」、「反戦の闘い」、「全国の闘う労働者との連帯」、「反原発の闘い」、「差別との闘い」、「弾圧との闘い」の8項目の総括が提起され、最後に、「我々の闘いの方針」では、「資本―業者に対する闘いをやりぬこう」、「仕事よこせの闘いを強めよう」、「野垂れ死に攻撃を打ち砕こう」、「反戦の闘いを前進させよう」、「組合つぶしの弾圧と闘おう」、「ニセ『福日労』=ゴロツキ組合をぶっつぶそう」、「越年・越冬闘争を大成功させよう」という7項目にわたる方針が提起された。

 会計報告、質疑応答と続いて、新執行部人事案が提起され、議案、会計報告、新執行体制が採択され圧倒的に承認された。新執行部を代表して、副委員長に選出された仲間が就任あいさつに起つ。インターナショナルの斉唱とシュプレヒコールに続き、新委員長の音頭で、「団結ガンバロー」が行なわれ、第18回定期大会は成功裡に幕を閉じた。



沖縄・首里日雇労働組合第2回定期大会〈11月27日〉

 11月27日、沖縄・首里日雇労働組合(沖日労)は、那覇市内において、第2回定期大会を開催した。

 午後1時、参加した組合員全員で、シュプレヒコールをあげて、議事を開始する。

 最初は、連帯あいさつ、連帯メッセージの紹介だ。天皇上陸阻止沖縄青年実行委員会(青年実)が登壇し、「これまで沖日労と青年実は、堅い友誼のもと、ともに様々な闘いの現場に立ってきた。組合大会の成功をかちとり、沖日労をさらに強化し発展させ、力を合わせてともに闘おう」「反戦、反基地闘争の爆発をかちとり、安保粉砕、政府打倒、沖縄解放までともに闘いぬこう」と熱くあいさつした。

 連帯メッセージは、東京・山谷日雇労働組合(山日労)、「反戦・反失業を闘う釜ヶ崎労働者の会(釜ヶ崎労働者の会)」、福岡・築港日雇労働組合(福日労)から寄せられ、組合員の代読で全体に紹介された。福日労からは、「築港は寄せ場としての機能を果たさない状態になっている。業者がまったくこない、だから労働者も来ないというあんばいだ。それでも私たちは、ここ築港の寄せ場に赤旗を立て続け、労働者の拠点として、団結の砦として守りぬいていく。毎週、福岡市に『仕事をよこせ』という声をぶつけている。11月11日には、政府―厚生労働省の出先機関である福岡労働局との話し合いも持った。ともに戦争も失業もない社会をめざして闘いぬこう」というメッセージが寄せられた。

 続いて、大会の議案が提起される。議案は、「1、われわれをとりまく情勢」、「2、1年間の闘いの総括」、「3、われわれの闘いの方針」の3本立てだ。

 「情勢」では、内外を貫く大恐慌情勢―戦争情勢の煮つまりに続いて、労働情勢が提起され、「すでに多くの労働者が低賃金、重労働、失業に苦しめられている。過労死、労災死、そして餓死を強いられている。とりわけ沖縄は、『失業率』、『非正規率』、『貧困率』のどれをとっても、全国ワースト一位という状態だ」、「その上に安倍政府の手によって、『九割非正規化』『残業代ゼロ化』『解雇自由化』のための労働法制の大改悪が強行されつつある。安倍政府のもとでは、労働者はもはや生きていくことができない」、「失業と貧困、基地と戦争を押しつけるだけの政府は要らない。失業も戦争もない社会を創るために力を合わせて闘おう」と提起された。

 「総括」は、「仕事よこせの闘い」、「野垂れ死にを許さない取り組み」、「反戦・反基地の闘い」、「全国の闘う労働者との連帯」の4項目で、とりわけ「仕事よこせの闘い」では、「公的就労対策事業の実施」を求めて、4月以降、沖縄「県」、那覇市、そして沖縄労働局に対する申し入れ行動を行なったことが報告され、「この取り組みをいっそう強化していく必要がある」ことが強調された。

 「方針」では、「公的就労対策事業の沖縄での実施を求めて、大衆的な行動をいっそう強めよう」、「『日雇い雇用保険制度』の沖縄での適用拡大を求めて、沖縄労働局への要求行動に取り組もう」、「12月31日からの越年闘争に全力で取り組もう」、「高江ヘリパッド建設阻止、そして名護新基地建設阻止の闘いは、絶対に負けられない闘いだ。われわれの最大の集中課題だ。今求められているのは、最底辺からの起ち上がりだ。沖日労こそが、現地闘争の先頭に起とう」と提起された。

 会計報告の後は、質疑応答だ。議案で提起された「公的就労対策事業」や「日雇い雇用保険制度」について質問が集中し、「知事をあてにすることはできない」、「労働局の怠慢を追及すべきだ」などの意見が出された。

 次は、新役員の選出だ。委員長、副委員長、書記長の新執行部、さらに会計監査2人の名が提案される。続いて、議案、会計報告、新役員についての採決が行なわれ、圧倒的な賛成で、すべて採択された。会場は、大きな拍手に包まれる。

 新執行部を代表して、新委員長があいさつに起つ。

 大会の最後に、インターナショナルを斉唱し、書記長の音頭で全員が「団結ガンバロー」を行ない、大会を終えた。