10月3日午後6時半、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」呼びかけの、対防衛省抗議行動が闘われた。
今回、防衛省前では、2人〜3人の反共ファシストどもがか細く「自衛隊激励」を叫び続け、また、集会途中に、一台の街宣車が防衛省前に車両を止め、スピーカーで何かわめき散らしていた。いずれも、対防衛省行動の妨害を画策したものであろうが、どれもこれも警察に守られての行動でしかなく、何ら迫力はない。
午後6時半、司会が集会開始を宣言する。まず、参加者全体で、防衛省に対するシュプレヒコールをあげる。「高江ヘリパッド建設を中止しろ」「辺野古新基地建設を許さないぞ」「機動隊は、沖縄から出ていけ」「自衛隊の沖縄配備強化を許さないぞ」。
参加者たちが、次々に発言に起ち、首都圏各地での反基地の取り組みや、高江現地での取り組みの報告を行なった。横田基地をめぐっては、2017年度からCV22オスプレイが配備され、夜間の低空飛行訓練が強行されようとしていることに対する取組みの強化が訴えられた。また、厚木基地の航空機騒音を巡り、周辺住民が国に飛行差し止めや損害賠償などを求めた「厚木基地第4次爆音訴訟」では、最高裁第1小法定が、10月31日に双方の意見を聞く「上告審弁論」を決定している。「上告審弁論」は、従前の判断を変える際に必要な手続きであり、2015年7月の、「自衛隊機の早朝、深夜の飛行差し止め」を命じた東京高裁判決が見直される可能性がある。判決は、年内にも言い渡される見通しとされるが、発言に起った原告の1人は、「沖縄とともに、引き続き闘っていく」と決意を表明した。高江現地の報告では、現場の状況が日々刻々と変わっており、9月半ばの段階では、闘う仲間たちが作業用道路の中に入って、N1ゲート前に果敢に座り込む闘いに撃って出ている。沖縄防衛局の職員どもが、座り込む仲間の手足をロープで縛り、崖の上から吊り上げる暴挙に出ていることに対し、闘う仲間たちが、アザを作るなどの傷を負いながらも、あくまで意気軒高と闘いぬいていることを報告するとともに、「仲間たちは、絶対にあきらめない一念で闘っている。共に闘いたい」と決意が表明された。さらに、環境団体は、日本「本土」からの大量の土砂搬入による自然・環境破壊に抗し、辺野古基地建設阻止を闘う決意を明らかにした。
防衛省に対する「申し入れ行動」に入る。今回は「本郷文化フォーラムワーカーズスクール」が、「新基地建設を断念せよ。普天間の即時無条件の返還」「高江ヘリパッド建設を中止せよ。オスプレイを撤去せよ」「機動隊による暴力的な弾圧をやめよ」「自衛隊の南西諸島配備強化をやめよ」とする抗議文を読み上げた。
集約発言に起った「辺野古実」の仲間は、「高江では、連日、安倍政権が、法律を無視した弾圧を繰り広げている。ジャングルの中に入り込み、ヤンバルの森をズダズダに破壊している。闘う仲間たちは、体を張って、ジャングルの中に分け入って闘っている」「高江については、東京のマスコミはほとんど報じない。だからこそ、東京での取り組みが重要になる」「9月16日の福岡高裁那覇支部による不当判決は、法規範すら踏みにじるものだ。最高裁では、年内の判決が予想されるが、門前払いの可能性がある。そうなれば、辺野古での工事再開が狙われる。だからこそ、東京で声をあげよう」と訴え、東京での対防衛省行動をさらに闘いぬく方針を示した。
最後に、参加者全体で「座り込め ここへ」を斉唱した後、防衛省に対する再度のシュプレヒコールをあげ、この日の取り組みは終了した。
|