日比谷野音で集会
9月28日午後6時半より、日比谷野外音楽堂において、「日本政府による沖縄への弾圧を許さない集会」が開催された。主催は、「『止めよう! 辺野古埋め立て』国会包囲実行委員会」(「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」らで構成)であり、この集会に、2500人の闘う労働者人民が結集した。東京・山谷日雇労働組合と明大社会思想研究会も、この集会に参加し、最後まで闘いぬいた。
午後6時半、司会が集会開始を宣言する。主催者あいさつに起ったピースボート共同代表の野平晋作氏は、「9月26日の臨時国会開会において、首相・安倍が、衆院本会議での所信表明演説で、『海上保安庁、警察、自衛隊への敬意を表そう』と呼びかけ、出席する衆院議員の起立と拍手を求めた。まるで戦前の大政翼賛会だ。安倍の行為は、辺野古や高江での弾圧を行なう機動隊や海上保安庁、重機をヘリで運ぶ自衛隊を称賛するものであり、沖縄に対する侮辱だ」と、闘う沖縄労働者人民への弾圧に手を染める安倍政府への怒りを表明した。続いて、「沖縄からの訴え」として、「沖縄・平和運動センター」事務局長の大城悟氏が発言に起つ。「7月22日の高江N1ゲート前では、座り込みを続けてきたテントが撤去された。機動隊の暴挙に悔しさと怒りを覚えた」「全国の機動隊の『過剰警備』と弾圧によって工事が進められている。それでも、陸路で輸送できないと見るや、自衛隊ヘリのCH472機を使って、ダンプ、資材を搬入している。沖縄県警は、作業員を車両にのせて現場まで運んでいる。公権力を沖縄に投入することで、現場は『無法地帯』となっている。ここまで弾圧しながらの基地建設を強行する『日米同盟』優先の安倍政権を許してはならない」「沖縄では、あきらめることなく、水曜と土曜の集中行動を行なっている。300人〜350人が集まることで、建設用資材が入らない日も出てきている」「高江は、3月〜6月が自然動物の繁殖期になるので、政府は、来年2月までにヘリパッドを完成させようと狙っている。来年2月までが勝負になる。全国から高江に結集して、ヤンバルの森を守ろう」。
銀座一帯をデモ
会場カンパの訴えに続き、ジュゴン保護キャンペーンセンターの三村昭彦氏が、「世界自然保護会議(IUCN)の報告」を行なう。三村氏は、沖縄以外の場所から埋め立て用の土砂700万トンを搬入することで、外来種の動植物が沖縄に侵入し、世界的にも貴重な沖縄独特の生態系が破壊されようとしていることを明らかにするとともに、9月1日〜9月10日にハワイで行なわれたIUCNの「第6回世界自然保護会議」で、参加した6つの環境団体が提出していた「外来種対策を求める勧告案」が、採択されたことを紹介した。
連帯あいさつとして、「フォーラム平和・人権・環境」の藤本泰成氏、東京全労協議長の大森進氏、「安保破棄中央実行委員会」事務局長の東森英男氏がそれぞれ発言に起つ。その後、「『不作為違法確認訴訟』判決について」と題して、専修大学教授の白藤博行氏が、9月16日の、福岡高裁那覇支部の不当判決を解説する。「法治主義、民主主義、地方自治をあざ笑う内容」「今回の判決では、前知事・仲井真の承認そのものの違法性ではなく、仲井真の承認が適法だったかが焦点とされ、『仲井真が正しい判断をしたのだから、違法ではない』『だから、翁長の承認取り消しは違法』と言いなすものだ」「『国家の国防、外交に関することを、沖縄県が判断することはできない』としている」「『基地負担軽減を求める民意に沿っている』とする、とんでもないもの」と指摘し、「許されない判決であり、沖縄の生死をかけた問題である」として、今後も共に闘う決意を明らかにした。
司会が集会アピールを読み上げ、参加者全体の拍手で確認した後、集会の最後に、参加者全体で起立し、「団結ガンバロー」を行なった。
集会後、参加者全体が、日比谷公園を出発し、銀座一帯をデモ行進する。デモ隊は、行く先々で、シュプレヒコールをあげていく。時折、小雨がぱらつく中のデモではあったが、夜の銀座の繁華街を席巻するデモは、道行く労働者人民の注目を大いに集めた。この日の集会・デモは、分厚く包囲する制服警官や私服刑事による一切の弾圧を許さず、また、集会・デモの攪乱・破壊のみを目的に押しかけてきた反革命革マル等の敵対を許すことなく、熱気のうちに終了した。
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