9月11日午後2時より、「辺野古への基地建設を許さない実行委員会(辺野古実)」の主催による、「安倍政権は辺野古新基地建設を断念しろ! 9・11新宿デモ」が闘いぬかれた。
デモ出発前の新宿アルタ前の集会に、350人以上の仲間たちが、続々と結集する。闘争開始前から、新宿アルタ前は、参加者たちが思い思いの歌を歌い、盛り上がりを見せる。午後2時、司会が集会開始を宣言する。司会は、高江で9月9日から、沖縄防衛局が民間ヘリによる機材搬入を開始したことへの怒りを表明するとともに、その後も搬入阻止の闘いが続いていることを明らかにした。
「辺野古実」の仲間が、主催者あいさつに起つ。「今、高江が緊迫しているが、『本土』のメディアが高江を伝えていないという厳しい状況にある。参加する皆さんとともに、デモをやって訴えていくことで、道行く人に高江のことを知ってほしいと思う」とし、首都圏での連帯の闘いをさらに強化していくことを明らかにした。
「沖縄・一坪反戦地主会関東ブロック」の仲間が、高江現地の報告を行なう。「すごい数の機動隊が高江を埋め尽くしている。機動隊は、県道を片側通行させており、われわれの車両を機動隊が取り囲んで動けなくする、嫌がらせをやっている」「数の力が、現場での勝負を決める。できるだけ高江に行ってほしい」「高江での集中行動日は、水曜と土曜。昨日の9月10日も、高江に300人が集まり、1台のトラックも通さず、作業員をほとんど追い返した」「1分1秒でも工事を遅らせることを積み重ねることで、全体の計画が進まなくなり、ヘリパッドを作らせないことにつながる」。
主催者からのカンパ要請、結集する団体からの決意表明に続き、沖縄現地から新宿の地に駆けつけた「沖縄・平和運動センター」事務局長の大城悟氏が、発言に起つ。「辺野古での工事開始から2年2ヵ月が経つが、沖縄防衛局は、ボーリング調査すら終えられない。国家権力がかかってこようとも、簡単に基地を建設できない」「沖縄は、71年もの過重な生活を強いられ、我慢も限界だ。大きな権力に起ち向わなければ、この国の未来さえ危うくなる。みんなで止めていかなければならない。みんなで辺野古の工事を止めていきたい」「高江が厳しい状況に置かれている。政府は、北部訓練場のうち、運用が止まっている箇所を返還する一方で、民家の隣接地にヘリパッドを作る計画だ」「運動が、まだ国を動かすところに到っていない。さらに強く運動を拡大していきたい。政府の沖縄への弾圧を止めていこう。沖縄は、あらゆる権力の圧力に屈しない」。
参加者全体で、シュプレヒコールをあげる。「高江ヘリパッド建設を中止しろ」「沖縄の全基地を撤去するぞ」「オスプレイは、沖縄から出て行け」。その後、午後3時から、靖国通りのデモ出発地点に移動し、新宿一周デモに撃って出る。途中、名護新基地建設の先頭に立つ大成建設本社のある新宿センタービル前にさしかかると、シュプレヒコールのボルテージはさらに上がる。「大成建設は、戦争協力をやめろ」「大成建設は、辺野古から撤退しろ」「大成建設は、沖縄から手を引け」。デモ隊は、新宿駅西口、新宿駅南口を通過して、明治通りを北上し、新宿3丁目から伊勢丹前に至るコースを進んだ。デモ隊は、新宿を行きかう多くの人々の注目と声援を受ける。新宿一周デモは、熱気のうちに終了した。
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