内乱鎮圧の拠点・陸自練馬駐屯地正門前に登場
9月4日、「東京都・葛飾区・墨田区合同総合防災訓練」が行なわれた。
「東京都・葛飾区・墨田区合同総合防災訓練」には、陸上自衛隊約200人と航空自衛隊約100人が投入され、陸自部隊は、練馬駐屯地から出動している。陸自練馬駐屯地は、首都圏を含めて関東一円を管内におさめる第1師団の司令部が置かれ、内乱鎮圧を目的とする第1普通科連隊を擁し、首都内乱鎮圧部隊の拠点として位置づけられている。こうしたものは、断固として粉砕しなければならない。
この日の闘いは、練馬駐屯地からの「防災訓練」への出動を阻止し、首都内乱鎮圧の拠点・練馬駐屯地を解体する闘いから開始された。午前6時45分、反戦・全学連の部隊は、ゼッケン、ヘルメットを装着して、練馬駐屯地正門前に登場する。ただちに、正門前に整列し、横断幕をかかげ、シュプレヒコールをくり返し叩きつける。「自衛隊の治安出動訓練を粉砕するぞ」「陸自の『防災訓練』出動を阻止するぞ」「自衛隊、米軍参加の『防災訓練』を粉砕するぞ」「自衛官は、出動を拒否せよ」「内乱鎮圧の拠点・練馬基地を解体するぞ」。
練馬駐屯地では、反戦・全学連部隊の登場に対して、あらかじめゲートの鉄柵を閉め、警務隊を門の外に配置し「ここから先は敷地内だ」と威嚇し、ゲートの中からは、数人の自衛官が執拗に写真とビデオを撮り、恐る恐る監視している。警視庁・公安と署轄の光が丘署は、十数人がゲート付近に待機し、弾圧の機会を窺って「警告」をくり返す。反戦・全学連の部隊は、こうした弾圧シフトと対決し断固とした闘いを展開した。
「東京都・葛飾区・墨田区合同総合防災訓練」粉砕闘争を闘う
9月4日に行なわれた、「東京都・葛飾区・墨田区合同総合防災訓練」は、葛飾区の都立水元公園及び周辺地域をメイン会場とし、約7000人が参加し、自衛隊は、陸自200人、空自100人が会場を動き回り、「防災訓練」を主導している。また、東京臨海広域防災公園へ救援物資を輸送する訓練には、米空軍横田基地から、「UH1」(ヘリ)一機が参加している。なお、米海軍厚木基地の「WH―60R」、米陸軍座間基地の「UH―60S」、空自入間基地の「CH―47J」(いずれもヘリ)も、この訓練に参加予定であったが、天候不良のため中止した。墨田区の東京スカイツリー周辺では、「外国人観光客の避難誘導の円滑化」を目的とした訓練が行なわれた。
午前8時30分、反戦・全学連の部隊は、水元公園直近のJR金町駅北口に登場した。「自衛隊主導の『防災訓練』を粉砕するぞ」「自衛隊の治安出動訓練を粉砕するぞ」「米軍参加の『防災訓練』を粉砕するぞ」「地域末端からのファシズム大衆運動形成を粉砕するぞ」というシュプレヒコールが駅頭に響きわたり、用意したビラは次々と捌けていく。横断幕を注視する人、受け取ったビラをその場で読んでいる人など、「防災訓練」粉砕闘争への労働者人民の共感が広がっていく。権力は何かとケチをつけ闘争破壊を策動するが、反戦・全学連の部隊は、これを一蹴して闘いぬいた。
戦争動員態勢形成を粉砕せよ
「防災訓練」は、戦争動員態勢形成の一環でもある。町内会、小・中・高の生徒が多数動員され、自衛隊、米軍などの指示の中で様々な訓練に参加していくのである。
東京都では、2013年に都立田無工業高校、2014年には都立大島高校の生徒を自衛隊基地に宿泊させる「宿泊防災訓練」を行なっている。2015年の「防災訓練」には小・中学生300人強が「学校行事」として参加を強制され、都立高校4校の生徒・200人が、初期消火、救助・搬送、応急救護訓練などを行なっている。
今年7月2日に、武蔵村山市立第五中学校で実施された地域交流行事で、米軍横田基地の米兵ら23人が、「ミニ・ブートキャンプ(新兵訓練)障害物競走コース」と題した講座を行なっていたことが明らかになっている。3年生33人に整列や行進、敬礼などの練習をさせ、担架で土のうを運んだり、「障害物競走」と称してネットを張った下を「ほふく前進」させたりしていたのだ。東村山市教委は、「学校と地域の交流行事の一環で特に問題はない」と言い放っているが、表記されているように「新兵訓練」であり、絶対に許すことはできない。小・中・高生を対象とした戦争動員態勢形成の攻撃が、押し寄せ強まっているのである。断固として粉砕せよ。
警視庁は、9月1日に、東京都内の主要幹線道路で、大規模な「交通規制訓練」を行なった。「緊急自動車専用路確保訓練」は、都心を囲む環状七号から都心方向への一般車両の流入を規制し、「緊急自動車専用路」を設けて、自衛隊、警察、消防、救急のみを通過させるものだ。この「緊急自動車専用路確保訓練」の一環として、午前10時から、国道4号線の足立区西保木間の毛長川橋前交差点から台東区下谷の入谷交差点間の約10キロを、30分ものあいだ通行止めにする訓練も行なった。10キロもの距離を規制する訓練は初めてである。こうした訓練は、首都中心部への車両流入を規制、治安維持を目的とした訓練である。
自衛隊、米軍の「防災訓練」への参加と、その主導は、内乱鎮圧を目的としたものに他ならないし、朝鮮反革命戦争突撃と一体のものである。小・中・高校生の動員、町内会などの動員は、戦争動員態勢を形成し、下からのファシズム大衆運動の形成を見据えたものだ。こうした攻撃を切り裂き、朝鮮反革命戦争を粉砕する革命的反戦闘争の爆発をかちとろう。
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